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私立中高進学通信

2019年4・5月合併号

私学の英語最前線

浦和実業学園中学校

イマージョン授業の草分け
“使える英語”を定着

2005年の中学開校以来、ネイティブ教員が英語で実技科目を教えるイマージョン授業を行ってきた同校。
大学入試改革にも活きてくる、独自の英語指導を取材しました。
英語を自然に使う生活で「実学」を身につける

 ここ数年、注目されているイマージョン授業。イマージョン授業の「イマージョン」とは、『immersion』=『浸すこと』を意味する言葉で、授業を英語で行い、“英語に浸る”ことで英語4技能を磨く教育法のことです。

 同校はこのイマージョン授業のパイオニア的存在。2005年の中学開校時、

「英語を使える生徒を育てたい」と、導入したプログラムなのです。1946年の創立以降、『実学に勤め徳を養う』を建学の精神に、実社会で真に役立つ学問を身につけるための教育を実践してきた同校にとって、イマージョン授業は、まさにその精神にのっとった英語の「実学」教育と言えます。

 中学での英語の授業は、英会話の授業も含め週7時間と、公立中学の週4時間よりも3時間も多く設けています。さらにこれに加えて、体育、音楽、美術、技術・家庭の実技系科目は英語を使ったイマージョン授業で学びます。ネイティブ教員と日本人教員のチームティーチングとなり、基本的な動作や作業などは、英語で指示されます。

「安全に関わる説明や、細かい説明は日本人教員が日本語で行いますが、それ以外は英語のみで指導しています。入学当初は英語を聞き取れない生徒もいますが、その場合は周囲の友達の助けを借りながら、授業に取り組んでいきます」(一貫部 イマージョンコーディネータ/水川瞳先生)

 入学前に保護者から「イマージョン授業についていけるでしょうか?」と不安の声が挙がることもあるそうですが、生徒たちの順応度は高く、入学後、5月のゴールデンウィークを過ぎる頃には、教員のフォローがなくても、全員がたいていの英語の指示を聞き取れるようになるそうです。実生活と密に結びついた表現にたくさん触れることで、感覚的に英語を身につけることができるのが、イマージョン授業の醍醐味です。

 イマージョン授業に加えて、授業だけで完結させずに、普段から「英語があたり前の生活」をめざすのが同校のポリシーです。ネイティブ教員が副担任となり、ホームルームやクラス運営にも関わります。さらに生徒は職員室でも、英語で話す決まりになっています。日本人の教員を呼ぶ際にも、うっかり日本語を使えば、「English, Please」と英語で言い直すように指摘されます。

 イマージョン授業を高校から取り入れる学校もありますが、同校では中学からのイマージョン導入を、どのように捉えているのでしょうか。

「高校生になると見栄や照れが出てきて、話せないのも恥ずかしいし、逆にペラペラ話すのも恰好をつけているようで恥ずかしいようです。その点、中学生はネイティブ教員と話したい気持ちを素直に出すことができるため、むしろ中学のほうがイマージョン授業に積極的になれると思います」(水川先生)

 心の障壁なしに英語に取り組めることが、中学からイマージョン授業を始める最大のメリットです。

毎日出される課題がそのまま英検の対策に

 実技4科目の定期試験では、日本語のテストと『イマージョンテスト』の2種類が実施されます。例えば体育であれば、保健体育分野の作文も、英語で書かなければなりません。そのようなテストも、生徒たちは自然に受け入れているそうです。

 さらに効果的なのが、全員に課される『スピーキングホームワーク』です。1日の間に、必ずネイティブ教員に短いセンテンスで話しかけなければいけないというもので、「どこに住んでいますか?」「何時に寝ますか?」という簡単なやりとりから始まり、学年が上がるにつれて、複雑なやりとりも増えてきます。教員も必ず生徒に同じ質問を返すため、毎日の積み重ねで会話力が身についていくのです。中2になると、英検の二次試験で出るような内容に発展するため、そのまま英検の面接対策にもなります。こういうさまざまな取り組みの成果もあって、すべての生徒が自分の目標とする英検の級にチャレンジし、合格を勝ち取っています。

 イマージョン授業は中3までをメインとしていますが、高校になるとネイティブ教員は英語エッセイのライティング指導などを担当し、生徒をサポートしていきます。英語を武器に大学受験に臨む生徒も多く、また大学進学後のネイティブの教授による授業もまったく苦にならないと卒業生から声が寄せられているそうです。

「中学・高校での英語の成績や大学名に関わらず、英語でコミュニケーションできることが武器となり、大手企業に就職を決める卒業生もたくさんいます。企業も、最近はそういう実践的な面を評価する傾向にあるようです」
(生徒募集主任/小池克弥先生)

 中学では英語や数学など一部の科目では、習熟度別クラスで授業が行われています。上位のクラスは、英語の授業もイマージョン授業と同じようにネイティブ教員と日本人教員のチームティーチングで行われることになりました。習熟度別を活かして、それ以外の生徒にもきめ細かなサポートをしています。

 学校生活で自然に英語が身につく同校の取り組み。大学入試が変わり、社会が変わる中で、開校初年から続けてきたその変わらない、実践的な学習内容が、注目されています。


※中3までに基礎力を確実に身につけ、「ハワイ短期留学」で英語力に磨きをかけます。築き上げた力は受験勉強で大いに役立ち、入試英語でも高得点に結びついています。

POINT1
大学入試改革を先取りしたイマージョン授業

 実技系4科目はネイティブ教員と日本人教員のチームティーチング。体育では動作なども英語で指示されます。号令や体操のかけ声、活動中の指示など、次々と繰り出される英語を聞いて理解し、アクションを起こすことが求められます。

POINT2
副担任はネイティブ教員が担当

 クラスの副担任はネイティブ教員が担当。クラス全体を見てくれるので、家族や友達関係で悩んでいる時も気軽に声をかけてくれます。また、生徒たちもネイティブ教員に日常的に話しかける環境が整っています。

POINT3
職員室もオールイングリッシュ
自然に英語を使う環境に

 職員室で教員を呼ぶ時、教室の鍵の貸し借り、宿題の提出など、職員室では英語で話しかけるのがルール。生徒たちは恥ずかしがることなく、ネイティブ教員に積極的に声をかけていきます。

担当の先生より
ネイティブ教員も一体となって生徒の指導に積極的に取り組んでいます
水川瞳先生一貫部 イマージョンコーディネータ/水川瞳先生

 本校の最も大きな特徴は、ネイティブの先生方も一緒になって生徒を育てているという環境です。職員室も同じですし、先生同士のコミュニケーションもよく取れています。美術や音楽を英語で教えることで、英語が苦手な生徒も、興味を持って英語に取り組んでくれています。間違えても先生方は決して叱ったりせずに、言いたいことが伝わったこと、英語で長文が書けたことを評価します。そういう姿勢が、本校のイマージョン授業への成果につながっているのだと思います。
(一貫部 イマージョンコーディネータ/水川瞳先生)

(この記事は『私立中高進学通信2019年4・5月合併号』に掲載しました。)

浦和実業学園中学校  

〒336-0025 埼玉県さいたま市南区文蔵3-9-1
TEL:048-861-6131

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