私立中高進学通信
2019年2・3月合併号
中1の始め方
東洋大学京北中学校
国際人を育成するため
早期から英語に触れる

7月に行われるセブ島英語研修の様子。中1で海外研修に参加できるのは、同校の魅力の一つです。
早い時期からの国際教育が重要だとする教育方針を表しています。
「国際人として国際社会で活躍できる人材を育てる」ための国際教育に力を入れている同校では、中1の初めから体験を通した英語教育の意欲向上に努めています。
英語に触れる体験を学習意欲につなげたい
同校では、前期には、人間関係の構築も視野に入れながら、運動会や文化祭などの大きな行事を集中させ、後期では、大きな行事を行わず、落ち着いて勉学に取り組む時期と位置づけています。
入学して間もない5月に実施されるフレッシュマンイングリッシュキャンプには、生徒たちにできるだけ早く英語に親しんでほしいという思いがあります。2泊3日、ネイティブ講師とオールイングリッシュでコミュニケーションをとる経験は、それまでほとんど英語に接したことのない多くの生徒たちにとって、刺激的です。生徒たちの大半は「楽しかった」「英語はそう難しくないと思った」と肯定的な感想を語り、その後の日々の授業を受けるモチベーションにもつながります。
「うまくコミュニケーションできないこともありますが、そこで感じた気持ちを原動力に、『もっと英語がうまくなりたい』『国際教育に関するイベントに参加したい』という意欲を持ってほしいと思っています」
(国際教育推進部部長/今橋伸悟先生)
この体験で動機づけされるせいか、7月のセブ島英語研修(希望制)は、参加者の約半分が中1生。中1で海外研修に参加できる学校はめずらしく、保護者の中には中1から海外体験ができるから同校を受験させたと話す方もいるそうです。
セブ島では1週間にわたり、ネイティブ講師とマンツーマンやグループでのレッスンを受けます。また、現地の小学校を訪問し、レクリエーションなどを通じて異文化交流をしたり、現地の史跡などを訪ねて、異なる文化や歴史、宗教などに触れたりする機会もあります。参加した生徒たちは、英語の聞き取りに自信を持って帰国するそうです。
「英語学習は継続が大事。希望する生徒は、学校でオンライン英会話を受講でき、セブ島でネイティブ講師と話した経験を引き続き体験できます」(今橋先生)
クラスの団結を図る文化祭と合唱コンクール
5月に行われる運動会では、クラス対抗の種目に出場するほか、学年ごとにダンスなどを披露します。準備や練習を通じて、クラスメートとの親睦を深め、9月の京北祭(文化祭)ではクラス一丸となって発表や展示に取り組みます。
「京北祭の発表は、劇や合唱など、クラスで相談して考えます。その準備を通して、クラスメートそれぞれの性格がわかってくるようです。リーダー的な存在の生徒が現れるとともに、時になかなか指示に従わない生徒などもいる中で、企画をつくり上げるために試行錯誤します。中1生にとってある意味では大きな試練でもあり、成長の時でもあります」(中1担任/大原紘先生)
クラスの団結は、11月に行われる合唱コンクールでもさらに強くなります。全体をまとめる役回りをはじめ、分担と協力がきちんとされたクラスが良い成果を挙げているそうです。
6月には、東洋大学および同校の創立者である哲学者の井上円了の墓を訪れると共に、哲学とは何かを考えます。「より良く生きる」をテーマとする哲学教育(生き方教育)は、同校の教育方針の特徴の一つです。週に1回の哲学の授業で、良い人生を送るためにはどうすべきかを追求します。哲学教育の一環として、2月には、哲学エッセーコンテストが実施されます。なにげないことにも疑問を持って考えることのできる力を育て、自己の考えを文章にまとめることによって、思考力と表現力を磨くという目的があります。
充実した1年間を過ごし、生徒たちは、見違えるように成長していきます。
1年生 TIME LINE
4月〜9月の前期・10月~3月の後期に分かれています。大きな行事は前期に集中させて人間関係づくりをめざします。後期は落ち着いて勉学に励むことをめざします。







(この記事は『私立中高進学通信2019年2・3月合併号』に掲載しました。)
東洋大学京北中学校
〒112-8607 東京都文京区白山2-36-5
TEL:03-3816-6211
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