私立中高進学通信
2019年2・3月合併号
注目のPICK UP TOPIC!
田園調布学園中等部
情報収集、情報発信にフル活用
双方向の授業を拡充する
1人1台のChromebookを導入

あらかじめ送信されている課題が表示されています。
予習してきた生徒たちの解答を、前方の電子黒板に映し、共有します。
Chromebookを使い表現することを後押し
ICTを活用し、生徒の積極的な学びを促すため、同校では、2018年度より中2生から高1生までの全員に、1人1台のChromebookを導入し、授業をはじめ、ホームルームや生徒会活動、部活動、家庭学習など、さまざまな場面で活用できるようにしています。700台近いChromebookを一度に導入する例は、全国的にも珍しく、先駆的な試みです。
「2014年度からiPadを導入し、授業で使う際に貸し出していましたが、需要が多くなってきたことから、いつでも全員が自分の端末を使えるようにと、1人1台導入しました。また、キーボードに慣れてほしいという狙いから、Chromebookを選定しました」(ICT教育推進室長/伊藤昌晴先生)
Chromebookの導入により、同校が推進してきた双方向の授業が拡充しています。
「各教科、場面に応じてICT機器の利点を取り入れています。例えば理科では、生徒全員が予習してきたノートを授業で電子黒板や各自の端末に表示することができるので、クラスメートがどのような予習をしてきたか内容を確認して情報を共有しています。数学では、アプリを使用して、どんな関数でもすぐにグラフが描けるため、グラフを見ながら理論と結び付けて理解しやすくなりました。そのほか発表スライドの作成なども複数人が同時編集できるため、生徒は各自の端末で場所を選ばず効率良く資料作成を行うことができています」(情報科/村山達哉先生)
このようにChromebookは、同校が現在力を入れている、「生徒が考え表現すること」を後押しする指導に適したツールです。このような学習を通じて、必要な情報を的確に選び、「わかりやすく表現して伝える」という、社会で求められる力を伸ばことができます。
2020年度には、中2から高3までの全員がChromebookを持つことになります。今後、より広い範囲での活用により、的確な情報収集と発信の力をつけた生徒が育つと期待できます。






大学入試改革にも対応

伊藤昌晴先生
生徒の日々の成果を集積しておくためにもChromebookを活用し、自己肯定感を高めることができます。2020年度からの大学入試では、学習活動や委員会、クラブ活動などにおいて生徒の主体的な学びや成果を記録し、生徒自身が評価して次に活かす「eポートフォリオ」が利用されることになります。Chromebookの導入は、こうした動きにも対応できるもので、すでに生徒たちは、自身の成果物や創作物を集積し始めています。
自己表現のツールとして

村山達哉先生
1人1台端末を所有することで、以前よりも生徒が自らICT機器を用いて表現・発表する機会が増えています。Chromebookは物理キーボードがついているため、必然的にローマ字入力を行う必要があり、タイピングの速度やスキルも向上しています。導入から1年がたち、生徒は授業や部活動・委員会など、学園生活のあらゆる場面で使いこなしています。今後は各々の活用方法を校内で共有する機会を設けるなどして、さらなる幅広い活用を期待しています。
(この記事は『私立中高進学通信2019年2・3月合併号』に掲載しました。)
田園調布学園中等部
〒158-8512 東京都世田谷区東玉川2-21-8
TEL:03-3727-6121
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