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私立中高進学通信

2019年2・3月合併号

実践報告 私学の授業

獨協埼玉中学校

体験を積み上げて学ぶ理科の実験授業

本格的な実験を数多く行う学び方で思考力を高める
グループごとに実験に挑む中3の生徒たち。今回の実験では炎の色から身近なものに含まれる原子を推測。疑問を解き明かすなかで、高校で学ぶ範囲まで先取り学習しました。

グループごとに実験に挑む中3の生徒たち。
今回の実験では炎の色から身近なものに含まれる原子を推測。
疑問を解き明かすなかで、高校で学ぶ範囲まで先取り学習しました。

帰納法的手法でじっくり学ぶ

「自ら考え、判断することのできる若者を育てる」を教育理念とする同校。授業を通して豊かな感性と思考力を育み、自分の可能性を高めることをめざします。

 授業で重視しているのは、時間をかけてさまざまな体験をし、その結果や事例をもとに結論を導き出していく「帰納法的な手法」です。原理や法則を先に教えてから、課題を解いていく「演繹えんえき的な手法」が従来の授業観だとすると、「帰納法的な手法」は体験を重視したもう一つの学び方と言えるでしょう。

 その代表的な教科が、実験を重視した理科の授業です。高校受験のない中高一貫校の特性を活かして、実験や観察を積極的に授業に取り入れ、時には高校内容の先取りも行います。中3が取り組んだ化学の「炎色反応実験」もその一つ。

「この実験は本来、高2で扱うものですが、実験に関係する原子については中1から少しずつ学んでいて、これまでの総復習を兼ねて行いました。実験で学ぶ現象やその原理は、高校だけでなく大学で学ぶ内容の先取りになっています」

 と、理科の板倉晃希先生は話します。炎色反応は見た目も美しく、生徒も興味がわきます。中学の総まとめと高度な先取りという盛りだくさんの狙いを持たせた実験は、短時間ながら充実したものとなりました。

6年間を見据えた先取りと魅力ある実験

 こうした実験を計画できるのは、板倉先生をはじめ理科を担当する先生方が、高校での生徒の様子を見ているからです。

「高1の理科でつまずくと、その先が伸び悩んでしまいます。本校の中学から進学する生徒は理系志望が多いので、実験という体験を通して自分やグループで考える帰納法的な手法でしっかりと基礎を定着させ、固めておきたいと考えています」

 板倉先生は中高とも同校の出身。小学生の時、理科はあまり得意な教科ではなかったそうです。ところが、同校に入学して出会った理科の先生のおかげで、理科の面白さに目覚めたといいます。

 生徒の興味を引き出す楽しくて魅力的な実験は、同校が長らく培ってきた自由な発想の授業に原点があるのです。同校で学ぶ生徒たちも、多彩な実験や体験を通して得た知識や思考力を土台に、学びの世界を広げていくことでしょう。

Step 1
疑問から入り原理は後から教える
ICTを積極的に活用し、説明時間短縮にも気を配っています。ICTを積極的に活用し、説明時間短縮にも気を配っています。

 炎色反応実験の導入として、花火のスライドを提示。「赤や黄、青、緑など色とりどりの花火があるのはなぜだろう?」と質問を投げかけて、生徒が実験に向かう気持ちを高めます。授業では実験手順も含めてスライドを多用。それを印刷したプリントを使うので、生徒も手順や内容がつかみやすくなります。

Step 2
貝殻やチラシを燃やして色を確かめる
部屋を暗くすると炎の色の変化がよく見えます。 「炎の色が違う。 なんで?」。 実験を重ねるだけで生徒たちは自ら考え始めます。部屋を暗くすると炎の色の変化がよく見えます。 「炎の色が違う。 なんで?」。 実験を重ねるだけで生徒たちは自ら考え始めます。

 花火を実験室で扱うことはできないので、代わりにさまざまな物質を燃やして、炎がどのような色に変化するのかを見ていきます。バーナーに食塩水を吹きかける、貝殻を燃やす、チラシに火をつけるなど、身近なものを使って、炎の変化を観察しました。

Step 3
得られた結果から考える
結果をプリントに書き込みつつ、身近なものと、含まれる原子を推測していきます。結果をプリントに書き込みつつ、身近なものと、含まれる原子を推測していきます。

 授業中盤になって初めて、炎色反応の原理を解き明かします。原子を熱すると炎色反応が起きることを、原子の周期表を用いて板倉先生が解説します。

Step 4
身近なものに含まれる物質を特定する
結果をプリントに書き込みつつ、身近なものと、含まれる原子を推測していきます。結果をプリントに書き込みつつ、身近なものと、含まれる原子を推測していきます。

 カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、銅と、たくさんの種類の物質を燃やし、さきほど燃やした貝殻やチラシに含まれる原子を確認します。カルシウムを燃やしたときの黄色の炎に近いのは、貝殻を燃やした時の色でした。生徒たちは実験を通して、何かを燃やした時に黄色の炎が出れば、カルシウムが含まれていることを理解しました。

 実験の結果から、花火がなぜ色鮮やかなのかを考えるヒントをつかませ、原子の特性を学んでいくことが帰納的な手法による学び方なのです。

アクティブラーニングの現場から

先生の目線

身近なものに素朴な疑問を向ける
理科/板倉晃希先生理科/板倉晃希先生

 理科では、身近なものを疑問に思うことが大切だと思います。「なんでだろう」と思ったらそのまま放置するのではなく、本やインターネットなどで調べてみる。そして、「なるほど」と納得する。その積み重ねで、理科が好きになっていくものだと思います。


生徒の目線

渡邊さん渡邊さん

 毎年夏に見る花火大会で、いろいろな色がきれいだなと思っていましたが、その元になっているものが、これまで勉強した化学の原子だったことがわかりました。理科の実験を応用して、人々を喜ばせるものが作れるんですね。

髙槗さん髙槗さん

 花火の色をどうやって出しているのか知らなかったので、その仕組みがわかって楽しかったです。板倉先生の実験は毎回、楽しくて、授業もわかりやすいです。うちの学校はビオトープという自然園もあって理科が好きな人には合っていると思います。

(この記事は『私立中高進学通信2019年2・3月合併号』に掲載しました。)

獨協埼玉中学校  

〒343-0037 埼玉県越谷市恩間新田寺前316
TEL:048-977-5441

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