LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏学校情報検索サイト

ツイッター フェイスブック

私立中高進学通信

2019年1月号

私学だからできるオリジナル教育

昭和学院中学校

自らを「磨き」「創る」教育は新たなるステージへ

技術科と美術科で、主体性や創造力を育成。そこで培った学び方の土台を他教科へと展開していく新しい試みがスタートしています。
「生徒たちが楽しんで取り組むためには、何よりも教員が楽しむ必要があります」と話す関先生(写真中央)。

「生徒たちが楽しんで取り組むためには、
何よりも教員が楽しむ必要があります」と話す関先生(写真中央)。

試行錯誤をしながら自分なりの答えを創り出す
左から広報部の園家先生、美術科の庄田先生、技術科の関先生。左から広報部の園家先生、美術科の庄田先生、技術科の関先生。

『自分を磨こう、創ろう』をモットーに、きめ細かな指導を展開する同校。2017年度には国公立大学に11名が現役合格を果たすなど、手厚い指導の成果は数字となって表れています。2015年度には、中学に『特別進学クラス』が設置されるなど、今後のさらなる飛躍が期待されています。

 中学の段階では、“自ら考える力”の育成を重視し、生徒の主体的な学びを引き出すため、各教科でアクティブラーニング型授業を積極的に取り入れています。この部分をさらに強化する新たな試みが、技術科と美術科でも進められています。

「技術科と美術科は、モノづくりや表現に関わる教科。自分で構想し、試行錯誤をしながら、自分なりの答えを出すことが求められます。これは教科を問わず必要な力であり、生徒たちの将来へとつながる大切な資質だと考えています」(広報部部長/園家誠二先生)

 技術科と美術科の学びを通して主体性や創造性を養い、他分野にも活かしていくという点では、世界的に注目される「STEAM教育」(※)との共通点も見いだせる実践です。

 同校では全生徒にiPadが支給されていますが、こうしたツールも使いながら、生徒たちの創造力を引き出す取り組みも行っています。

※STEAM教育……科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、芸術(Arts)、数学(Mathematics)を統合した教育。それぞれの頭文字を取った、理数系の科目や芸術領域に力を入れる教育方針。

新しい試みを実現するために欠かせないのは「教員力」

 技術科において、そうした実践の中心的役割を担っているのが生徒指導部の関篤詞先生です。公立学校の教員を経て、2018年度から同校に赴任し、自由な校風の下、これまでとは異なる視点から授業づくりに取り組んでいます。

「教科書通りの授業では、生徒たちの自由な発想を引き出すことはできません。大切なのは、何よりも楽しみながら取り組むこと。モノづくりを通じて、主体的に取り組む姿勢を築いていきたいと考えています」

 他校の見学や校外研修に出向くなど、指導に活かせそうな情報の収集にも意欲的に取り組んでいます。

 美術科では庄田千華先生が、推進役を担っています。

「描くことや作ることも、普通に指示すれば、単純な作業で終わってしまいます。大切なのは『見方』や『考え方』を鍛えること。そのために、授業の冒頭で鑑賞の時間を10分間ほど設け、何が見えるか、物事を深く観察し、感じ取る力を高めるようにしています」

 同校の学校改革の第一歩は「教員力の向上」。先生方がチーム一丸となって連携を進めていきます。今回の試みも学校全体へと波及していくに違いありません。

「最近は、先入観にとらわれず、イキイキと作品づくりに取り組む生徒が増えてきました。そうした生徒ほど、知識・技能の習得にもどん欲です。学びとは本来そうあるべきで、ほかの教科の学習も、そうしたスタンスで学んでいける生徒を育てていきたいです」(園家先生)

技術科
日常生活の“不便”を見つけ解決する道具を構想する
木材加工に取り組む生徒たち。技術科で培った主体性や創造力は、他教科の学びでも役立ちます。木材加工に取り組む生徒たち。技術科で培った主体性や創造力は、他教科の学びでも役立ちます。

 1学期、中1生は技術科で木材を使ったフォトスタンドの制作に取り組みました。フォトスタンドといっても、一般的な製品とは違い、スマートフォンを立て掛けられる仕様になっています。この“一工夫”について考えさせるのが、この課題の狙いです。

「生活に必要な物の多くが100円ショップで購入できる時代に、既存の製品を仕様通りに作るだけでは意味はありません。生徒には、課題を通じてモノづくりの意味を考えてほしいのです」

 と、関先生は話します。

 フォトスタンドの完成後、生徒たちは振り返りを行い、「どうすればもっと便利になるか」などを考えます。そうした経験を土台として、2学期は日常生活の中の“不便”を見つけ、それを解決する製品の構想に取り組みました。

「ある生徒は、ロッカーの上部がデッドスペースになるのを不便だと感じ、上下に仕切る棚を考えました。モノづくりにおいて大切なのは、実社会や日常生活とのつながりを意識しながら、作りたい物を作ることだと考えます」

 と、関先生。来年度以降は、iPadを利用した動画制作などにも取り組んでいく予定です。

美術科
「見方・考え方」を重視した「友人画」と「手の塑像」の制作

 2018年度、中1生は美術科で「友人画」と「手の塑像」の制作に取り組みました。課題としては一般的ですが、通常と異なるのは「見方・考え方」を深めながら、作り上げていく点です。

「例えば、顔の形は丸い卵型、肌の色はベージュと多くの生徒が思い込んでいますが、よく見れば違います。
 固定概念にとらわれないためにも、観察を通じて『見方・考え方』を鍛え、何かを感じ取りながら取り組んでほしいのです」

 と、庄田先生はその狙いを話します。

 彩色の導入として、赤・青・黄の絵の具をペットボトル内で混ぜて新しい色を作る課題や、2つの課題の合間には美術科の授業に使うスケッチブックの表紙を自作する課題などにも取り組みました。

「スケッチブックの表紙づくりでは、ズボンの布を張り付けて、ポケット付きにした生徒もいました。
 美術の課題は、何も考えずに取り組むと、作るだけで終わってしまいます。色づくりも含め、生徒たちが表現の可能性を広げ、創造力を膨らませられるような授業づくりを心がけています」(庄田先生)

赤・青・黄の絵の具を混ぜる色づくり。色彩への「見方・考え方」が深まります。赤・青・黄の絵の具を混ぜる色づくり。色彩への「見方・考え方」が深まります。
中2では、タブレット端末を用いたポスターづくりにも挑戦。「ICTを活用することで、効率的に多くのデザインが制作可能になります」(園家先生)中2では、タブレット端末を用いたポスターづくりにも挑戦。「ICTを活用することで、効率的に多くのデザインが制作可能になります」(園家先生)

(この記事は『私立中高進学通信2019年1月号』に掲載しました。)

昭和学院中学校  

〒272-0823 千葉県市川市東菅野2-17-1
TEL:047-323-4171

進学通信掲載情報

【私学だからできるオリジナル教育】自らを「磨き」「創る」教育は新たなるステージへ
【行ってきました!学校説明会レポート】学力向上と豊かな人間性を育む教育で ノビシロのある生徒の潜在能力を引き出す
【校長が語る自立へのプロセス】志高く、チャレンジし続ける心を育む6年間
【アクティブラーニングで伸ばす新しい学力】教科への興味を深めるグループワーク
【学校生活ハイライト】生徒を中心に、新たな試みを展開 成長を示し、可能性を広げる祭典
【注目のPICK UP TOPIC!】主体的に物事に取り組む力を育む「アクティブラーニング」
【学校生活ハイライト】言葉のシャワーで養われる自分で考え伝える力
【The Voice 校長インタビュー】3年計画の組織的な学校改善によりハイレベルな文武両道をめざす
【こどもの自立を促す教育】リーダーシップと自己発信力を身につけ多様性を受け入れる心を育てる
【キャンパスのVISION】図書館が校舎の中心に! 豊かな想像力を育む充実のキャンパスライフ
【自立と自律】自分たちで考え、実践する経験を積み重ねる学校生活
【Students' Chat Spot】図書館に集り朝読書、学校行事など、学校生活について語る
【部活レポート】サッカー部
【On Going! 進歩する私学の注目情報】英語と数学を柱に難関大学合格をめざす特進クラスが誕生
【大学合格力強化計画】質の高い授業ときめ細かな指導で生徒一人ひとりの未来を切り拓く
進学通信2019年1月号
紹介する学校
共学校 共学校   女子校 女子校   男子校 男子校
この号のトップに戻る 進学通信一覧を見る
ページトップ