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私立中高進学通信

2018年12月号

6年間のメンタルケア

文教大学付属中学校

養護教諭とカウンセラーは生徒一人ひとりと向き合い
心身の健康をサポートする“縁の下の力持ち”

保健室では「ほけんだより」を毎月発行し、時期に応じた健康情報の発信や啓発を行っています。

山口 早苗 先生
養護教諭

生徒それぞれ事情もタイプも違うので、「この子には少し厳しく」「あの子には優しく」など、相手にとってふさわしいと思われる接し方で向き合っています。生徒たちに健康について考えてもらうのが私たちの役目ですが、そこに至る方法に正解はないのです。

加藤 美紀 先生
養護教諭

生徒の話を聴くことを大切にしています。生徒によっては悩みをすぐに打ち明けてくれないこともあるので、じっくりと待つようにしています。話しているうちに泣き出してしまう場合もあるので、ケースに応じてバランスを見ながら、「傾聴」の姿勢を心がけています。

学年・保健室・カウンセラーが合同で行う「仲間づくり」

 校訓「人間愛」の精神を基盤に、「慈愛の心」「輝く知性」「世界に飛翔する力」を教育方針として、同校では教育活動を行っています。

「人間愛」という校訓は、生徒の心のケアを大切に考えた取り組みにも表れています。保健室の2名の先生(養護教諭)と、週5日来校するスクールカウンセラーの先生が、生徒の心と体の健康をサポートしています。

「中学に入学したばかりの頃は、慣れない満員電車での通学や、知らない生徒ばかりのクラスなど、心身の疲れる場面が多いものです。よく眠れない、気力がない、頭痛、だるいといった症状で保健室に来る生徒もいます。そんな時は、『自分のペースでゆっくり慣れていけばいいんだよ』と、声をかけています」

 と話すのは、養護教諭の山口早苗先生。

 そんな中1生のために、緊張をほぐして学校に慣れてもらうことを目的とするプログラムを用意しています。学年の担任、養護教諭、スクールカウンセラーが合同で行う「仲間づくり」という取り組みです。

「入学後の1週間以内に各クラスを回って、私が企画した簡単なゲームに取り組んでもらいます。この時期は、クラスメートと話すきっかけが作れなかったり、緊張して自分が出せなかったりする生徒も多いので、緊張をほぐしながら友達を作るきっかけにしてほしいというのが、大きな狙いです」

 と、スクールカウンセラーの先生は話します。

 この「仲間づくり」では、スクールカウンセラーの先生と養護の先生が教室に入り、生徒の様子を見ると同時に、生徒たちに先生の顔を覚えてもらうことも目的としています。見知った顔となることで、保健室やカウンセラー室を利用しやすいものにしようという先生方の温かな心遣いを感じます。

「仲間づくり」を行った生徒たちからは、「クラスメートと友達になれた」「自分から声をかけることができた」「みんなで協力できた」と大好評。また、担任の先生方からも、「客観的に生徒を観察できる良い機会になる」「クラスの雰囲気が変わり、円滑なクラス運営の手助けとなる」など、感謝の声が出ているそうです。

配慮が必要な生徒には手厚い支援体制で臨む
保健室 水槽保健室に置かれた大きな水槽。生徒と一緒に熱帯魚を見ることが話の糸口になることもあり、大いに役立っているそうです。

 学校生活を送る中で、学習面の不安や友達とのトラブルなどが原因で登校が難しくなってしまった、配慮の必要な生徒が出てくることもあります。

 そんな時は、保護者と生徒の希望を聞いて「教育相談室」を開室し、学年の先生方と養護教諭、スクールカウンセラーが話し合いの場を持ち、その生徒を支援するために力を合わせます。生徒が教室へ復帰できるように、カウンセラーの先生が週に1度面談を行って段階的に慣らしていき、実際に復帰できた例もあります。

「担任やそのほかの先生、保健室、カウンセリング室と、学校に相談窓口がたくさんあるという状況は、生徒にとって大変いいことだと思います。また、問題が起きた時は、教員一人ではなく支援チームを作って対応することを重視しています」

 と、先生方は口をそろえます。

「私たちは、学校で唯一成績をつけない教員です。評価されるとなると、どうしても自分を良く見せようと背伸びしがちですが、私たちには素の姿を見せてくれるのかもしれません」

 と養護教諭の加藤美紀先生は話します。

「接点の少ない人間のほうが話しやすい生徒にとっては、学校生活で直接関わる機会の少ない私のほうが相談しやすいのでしょう」

 とカウンセラーの先生も続けます。同校のカウンセリング室はほぼ毎日開室しており、生徒がいつでも相談できる体制を整えています。

 相談できる場所が複数あることが、生徒たちの安心感につながっているのは確かなようです。はっきりとした悩み事がなくても、先生方と雑談をするために訪れる生徒が後をたたないのは、保健室やカウンセリング室が「癒し」の空間となっているからでしょう。

 保健室やカウンセラーの先生は、生徒が問題を克服した後は、「巣立った生徒にはなるべく関わらない」と決めているそうです。

「生徒から話しかけられたら応じますが、こちらからは積極的に話しかけません。担任の先生から『元気にやっていますよ』と聞くと、陰ながら喜んでいます」(カウンセラーの先生)

「私たちは前面に出るのではなく、生徒が学校生活を円滑に送れるように、担任を補佐する存在なのです」(山口先生)

 訪ねてくる生徒一人ひとりにていねいに向き合い、愛情を注ぐ先生方。学校生活の“縁の下の力持ち”として生徒を支える、なくてはならない存在です。

文教大学付属の取り組み
カウンセリング室
カウンセリング室
カウンセリング室

保健室の隣に位置しています。ドアには「面談中」「雑談中」の札が出され、雑談中の時は、生徒が自由に出入りできる場所となっています。

保健室
保健室

生徒がケガをした時や体調を崩した時、そして悩み事の相談がある時にも訪れる場所。2人の養護教諭が対応しています。ケースによっては、カウンセラーの先生と連携して生徒に向き合うことも。

(この記事は『私立中高進学通信2018年12月号』に掲載しました。)

文教大学付属中学校  

〒142-0064 東京都品川区旗の台3-2-17
TEL:03-3783-5511

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