Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!
LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏学校情報検索サイト

ツイッター フェイスブック

私立中高進学通信

2018年10月号

私学だからできるオリジナル教育

トキワ松学園中学校

答えのない問いを考える力をつける美術

教育の3つの柱の一つとして「美の教育」に注力。
生徒の創造性とともに思考力を育みます。
中学で週2時間美術を学び、より深く学びたい生徒は、高校で美術コースに進むことができます。

中学で週2時間美術を学び、より深く学びたい生徒は、高校で美術コースに進むことができます。

想像する力を育て思考のスイッチを増やす

 思考力教育、国際力教育、美の教育という3つを教育の柱とする同校。高校に美術デザインコースを設置するとともに、中学では美術の授業を、文部科学省が定めるカリキュラムの標準より1・5倍~2倍にあたる週2時間行っています。

 美術科の沢上先生は、美術の授業を通して、“思考のスイッチ”の数を増やすことができると話します。

 例えば、手を描く課題の場合、いきなり描き始めることはありません。まずは観察し、その後にどういう時に手が使われているのか、日常での様子を思い出して箇条書きにします。

「手の動きを観察して、感じたことを起点に思考します。感じることがなければ思考は始まりません。課題を通して何かを感じ取ることで、思考のスイッチが増えていくのです」

 さらに、空想画に取り組んだり、ある有機的な形からできる風景などの想像した場面を描いたりして、答えのない問いを考える力も養っていきます。

 エイのような形から想像を発展させて絵を描く課題では、ある生徒はかき氷にかけられたシロップに見立てて絵を描き、ある生徒は逆さまにして鳥のくちばしとして絵を仕上げました。授業の終わりには、自分の絵を解説し、互いに鑑賞し合うこともあると沢上先生は言います。

「ほかの作品を見て、正解は一つではないことを学びます」

作品作りに必要な計画性は自立した勉強にも役立つ

 授業では、作品を作る前にアイデアを練る時間を十分に取っています。

「なかにはあまりよく考えないまま作業に取り掛かり、途中でアイデアを変える生徒もいます。結果的に良い作品になることもありますが、いつもそうなるとは限りません。当然、加工した材料を元に戻すことはできません。また、計画に基づいて作業を進めることは、ほかの教科でも大切な要素です。本当にこれで良いのか、ほかにアイデアはないかと生徒に声をかけながら、じっくりとアイデアを練る時間を大切にしています」

 完成予想図を頭に描き、そこからさかのぼって作業を始める。こうして想像力を養うとともに、先を見据えて深く思考する力も育成します。

 高校で美術デザインコースを希望する生徒には、技術面以上に美術への意欲を重視して進路を決めるようにアドバイスしていると沢上先生は言います。

「高校で確実に実力を伸ばすことができるので、中学の時点ではスキル面を重視する必要はありません。美術が好きな生徒には、授業以外でもコンクールや公募展などへの応募を勧めながら、美術に対する興味や熱意を育てています」

 現在、日本でもアートに関係する企業が増える傾向にあります。同校の美の教育は、そのような社会のニーズに応えるとともに、生徒たちの熟考する力や自立性も養っているのです。

使いやすさとデザイン性を求めて
スプーンとフォークづくり

 中2は1学期の美術の授業でフォークとスプーンの制作に取り組みます。先端がフォークとスプーンの形になっている木材の取手の部分を、使いやすさを考えながら自由にデザインし、電ノコ、彫刻刀、ヤスリなどを使って制作します。最後は口に入れても問題のないシアバターを塗って光沢を出し、実際に使えるように仕上げます。

 この日は、全制作8時間という授業のうちの4時間目。生徒は紙に描いたデザインを木材に写し、電ノコで余分なところを切り取ったり、彫刻刀で掘ったりして、形を整えていました。使いやすさを左右するのが、手に持った時の肌触り。金ヤスリで角を取り、次第に目の細かいヤスリにかえて仕上げていきます。

 根気のいる作業ですが、先生の言葉に励まされながら、生徒は懸命に取り組んでいました。

持ち手の部分にデザインを施し、オリジナルのフォークとナイフを作ります。持ち手の部分にデザインを施し、オリジナルのフォークとナイフを作ります。
名前のアルファベットをデザインしたり、抽象的な形を重ねたりと、思い思いのデザインで制作しています。名前のアルファベットをデザインしたり、抽象的な形を重ねたりと、思い思いのデザインで制作しています。
より専門的に学ぶ
高校で美術デザインコースが選択可能

 高校の美術デザインコースには、学年の約3分の1の生徒が在籍しています。高2からはデザインとアートのいずれかを選択し、それぞれ少人数でより専門的な内容を学ぶとともに、スキルを向上させていきます。デザインの授業では、高3で自分の作品についてプレゼンテーションを行い、言葉による表現力も磨いていきます。

 こうした発信する力はどのような進路へ進んでも役に立ちます。同コースの卒業生は多摩美術大学や武蔵野美術大学をはじめとする美術系大学や美術学部はもちろんのこと、写真科、美術史を専攻する学科、パフォーマンス科など幅広い分野で活躍しています。

美術コースを持つ同校ならではの、豊富な資料がそろえられた図書館。名画に触れ、感性を磨きます。美術コースを持つ同校ならではの、豊富な資料がそろえられた図書館。名画に触れ、感性を磨きます。
生徒の作品が掲示された廊下。中1生が取り組んだ、不思議な形から想像を膨らませて描かれた絵も飾られています。生徒の作品が掲示された廊下。中1生が取り組んだ、不思議な形から想像を膨らませて描かれた絵も飾られています。
さまざまな道具を使うからこそ
美術の授業を通して気遣いを学ぶ

 美術の授業で学ぶのは、作品制作だけではありません。準備から後片付けまでを含めて、気遣いを学ぶ良い機会になると沢上先生は言います。木工作業では木くずが飛び散り、水を使う水彩画では水道周りがぬれてしまうこともあります。そのままにせず、次の授業で使う生徒のことを考えて片付ける。それが、同校がめざす『すみれのやさしさ』の育成にもつながっているのです。

美術を通して豊かな感性と女性らしい気遣いを身につけてほしい」と話す沢上先生。美術を通して豊かな感性と女性らしい気遣いを身につけてほしい」と話す沢上先生。
さまざまな工具や道具を使う中で、次に使う人のことを考える心遣いも身につけていきます。さまざまな工具や道具を使う中で、次に使う人のことを考える心遣いも身につけていきます。

(この記事は『私立中高進学通信2018年10月号』に掲載しました。)

トキワ松学園中学校  

〒152-0003 東京都目黒区碑文谷4-17-16
TEL:03-3713-8161

進学通信掲載情報

【実践!私学のグローバル教育「授業」】英語力と思考力も養い世界を舞台にする「探究女子」を育成
【実践!未来の学び 思考と表現】探究学習『思考と表現』論理的思考力と表現力を修得
【行ってきました!学校説明会レポート】自分で考え、行動する生徒が“魅せる”説明会
【学校生活ハイライト】目標に向かい模索し達成する『探究女子』の力を発揮する文化祭
【私学だからできるオリジナル教育】アクティビティで培う協働し課題解決する力
【行ってきました!学校説明会レポート】生徒が自らの手で作り上げた説明会 部活動見学・体験も充実!
【私学だからできるオリジナル教育】答えのない問いを考える力をつける美術
【私学の英語最前線】質の高い指導力が生み出す“ハイブリッド”授業
【授業見聞録】保健体育 『PA』が伸ばす本質的思考
【学校生活ハイライト】真剣にぶつかり合うからこそ深まる友情
【アクティブラーニングで伸ばす新しい学力】図書室活用で言語技術アップ!中1の新授業『思考と表現』
【SCHOOL UPDATE】図書と英語教育による知的好奇心の伸ばし方 学園創立100周年進化を続けるトキワ松の教育
【グローバル時代の学び方】将来を見据えて学ぶ独自の英語教育
【大学合格力強化計画】細やかな進路指導と校内講座で志望校に合格
【熱中!部活動】演劇部 一人ひとりの個性が融合し より一歩高い自分たちに!
【未来を生き抜く学力のつけかた】知的好奇心を呼び覚ます「探究女子」教育で社会と人生の変化に対応できる素養を身につける
【中1ギャップをなくせ! 学び始めの肝心帳】実りある学校生活の第一歩は“正しい言葉”で伝えるところから
【部活レポート】ダンス部/写真部
【めざせ 次代のグローバルリーダー】“グローカル”な感覚を養い 世界と交流する国際力をつける
進学通信2018年10月号
紹介する学校
共学校 共学校   女子校 女子校   男子校 男子校
この号のトップに戻る 進学通信一覧を見る
ページトップ