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私立中高進学通信

2018年10月号

中学入試のポイント

東邦大学付属東邦中学校

“読み解く力”が鍵を握る東邦型の選択問題

2017年度入試から導入された推薦入試が注目を集めている同校。
通常の前期・後期入試も含め、問題の傾向や必要な対策についてお聞きしました。

導入2年目も高倍率となった推薦入試

「リベラルアーツ型」のカリキュラムを軸に、毎年度多くの卒業生を国公立大学や難関私立大学に合格させている同校。2017年度から完全中高一貫校となったことで、これまで以上に6年間を通期で見通した教育活動が展開されています。

 入試に関しては、完全中高一貫化と足並みを合わせる形で、2017年度から『推薦入試』が導入されました。同校を第一志望とする受験生を対象とした入試で、事前に「自己推薦書」を提出すること、合格したら必ず入学することなどが条件となっています。定員は30名と募集全体の1割程度ですが、試験日が12月1日と早いこともあって人気は高く、導入初年度に続き2年目となる2018年度入試も高倍率となりました。

「話題性が高かった初年度に続き、2年目も予想以上の受験者が集まりました。推薦入試に合格して入学した生徒は、本校を第一志望に定めていたこともあり、高いモチベーションで学習活動に励んでいます」

 と広報部長の上野唯一先生は話します。

『前期・後期入試』も『推薦入試』も、科目は国語・算数・理科・社会科の4科目ですが、『推薦入試』は理科・社会科の配点が『前期・後期入試』よりも低く設定されています。これは、試験が冬休み前の早い時期に行われることを配慮した措置だと上野先生は説明します。

「理科や社会科は、塾の冬期講習などで集中的に対策する受験生もいるので、『推薦入試』はその点を配慮しています。難易度も、『前期・後期入試』よりは若干易しくなっています。未完成な状態で受験することを前提にした入試なので、特別な対策は必要ありません。これまでと同様、 “東邦型”の対策をしていただければ大丈夫です」

入試は “最初の授業”と思ってほしい

『前期・後期入試』と『推薦入試』に共通する “東邦型”の入試とは、どのようなものなのでしょうか。昨今は大学入試改革を見据えて多くの学校が “論述型”の入試を採り入れています。それとの対比という点で、上野先生は次のように説明します。

「本校の入試問題の多くは選択式で、問題文や資料をきちんと読み解く力があれば正解できます。とはいえ、論述式に比べて簡単というわけではありません。理科や社会科でも、やや長めの文章をきちんと読み解く力がないと、正しい選択肢を見抜けない問題が多々あります。短めの論述問題のほうが、簡単かもしれません」

 2018年度入試の問題を見ても、文語体で書かれた『西洋料理指南』の一節が理科で出題されたり、社会科で手塚治虫の漫画『アドフルに告ぐ』が4ページ分も掲載されたりと、 “読む”部分の多さが目立ちます。写真や地図などから、必要な情報を読み取る問題もあり、読解力はもちろん、文章や資料をもとに “推論する力”や “思考する力”も求められそうです。

 一方で、論述などの “表現力”が軽視されているわけではありません。

「表現力を養うには、土台となる読解力が不可欠で、それが身についているかを入試では見たいと考えています。そうした土台が築かれていれば、表現力は本校のカリキュラムを通じて十分に伸ばせます」

 実際、同校のカリキュラムには、表現力を伸ばす実践が数多く組み込まれています。2017年度に完全中高一貫校となったことで、今後はそうした取り組みがより計画的・体系的に進められていくことでしょう。

 2019年度入試では、『推薦入試』と同じ12月1日に、『帰国生入試』も行われます。1月21日の『前期入試』、2月1日の『後期入試』とともに、同校をめざす受験生は上手に活用したいところです。

 必要な対策については、「過去の入試問題を解くこと」が肝要だと上野先生は話します。

「入試は、“一番最初に受ける授業”です。過去に出題された入試問題をやってみて『この授業いいな』と思った受験生に入学してほしいと考えています」

(この記事は『私立中高進学通信2018年10月号』に掲載しました。)

東邦大学付属東邦中学校  

〒275-8511 千葉県習志野市泉町2-1-37
TEL:047-472-8191

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