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私立中高進学通信

2018年9月号

私学の英語最前線

実践女子学園中学校

GSCのプログラムを応用
全クラスがグローバル化

2018年より国際学級「グローバルスタディーズクラス」(GSC)と一般学級を統合。GSCで培ったノウハウやプログラムを全クラス体制で展開します。
ネイティブ教員の一人、レオン・ウォルポール先生。楽しみながらも確実な英語力を身につけさせるため、日々、工夫を凝らした授業やサポートを行っています。

ネイティブ教員の一人、レオン・ウォルポール先生。楽しみながらも確実な英語力を身につけさせるため、
日々、工夫を凝らした授業やサポートを行っています。

少人数・レベル別の授業で細やかな指導を実現

 帰国子女などの英語既習者を対象とした国際学級「グローバルスタディーズクラス」(以下GSC)を2008年に設置し、大きな教育成果を上げてきた同校。2018年度からGSCと一般学級を統合し、GSCのノウハウをすべてのクラスに展開する体制に大転換しました。

「GSCの募集停止は当初は否定的な見方をされましたが、全クラスをGSC化していこうという革新的な取り組みなのです」

 と中学校教頭で英語科教諭の松下寿久先生は話します。 “全クラスをGSC化”するための改革の一つが、レベル別少人数制多展開の授業です。中1は30人学級で、すべての教科でつまずきのない細やかな学習指導を行っていますが、英語では2クラスをさらに3展開し、1クラス20人でレベル別の授業を行います。

 レベル分けのプレイスメントテストは中学入試後の入学説明会の当日、中級クラス、上級クラスの希望者を対象に行われます。この中級、上級クラスがこれまでのGSCに相当します。中2からは40人学級になりますが、英語の授業は高1まで20人の少人数制を継続し、4技能をバランス良く鍛えます。

 また、ネイティブ教員の授業をこれまでの倍の週2時間としました。上級クラスは週4時間がネイティブの授業で、GSCのノウハウがそのまま生かされています。同校で教えるネイティブ教員は全部で11人。出身国はアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、プエルトリコ、トリニダードトバゴと7カ国に上ります。その一人、カナダ出身のレオン・ウォルポール先生は、「『英語は難しい』と緊張するのではなく、楽しく学べるよう、そして楽しいだけではなく、しっかりとした英語力がつくように努めています」と言います。

 ネイティブ教員の中にはホームルームの副担任を務める教員もいて、日常生活での交流も盛んです。また、誰でも気軽に英語でのコミュニケーションを楽しめる「English Cafe」を2017年度にオープン。英語で俳句を作ったりゲームをしたりするほか、さまざまなイベントも開催されています。

生徒の状況とレベルに応じた豊富な補習や講座を開設

 英語の授業は、日本人教員もオールイングリッシュを基本としています。その理由を「英語に慣れる環境を作るため」と松下先生は話します。

「英語の上達には英語に触れる頻度を高めることが大事ですが、ここは日本。教室の外に出れば、日本語になってしまいます。少なくとも英語の授業は先生が英語を話し生徒も英語で発話する、その環境作りがとても大切なのです」

 授業ではペアワークやグループワーク、生徒によるプレゼンテーションの機会を多く作ります。単に教員が教えて生徒が学ぶという図式ではなく、英語を使って自らコミュニケーションをとろうとする意欲を高めるのです。また、文法もしっかり指導してアカデミックイングリッシュの確立をめざします。目標はあくまでもバランスのとれた4技能の育成です。

 授業で学んだ内容をさらに強化するのが豊富な講座・補習、そして英語に関する行事です。指名制の補習のほか、夏、冬、春の長期休暇中には多くの講座や勉強合宿が行われています。また、中3から高2を対象としたオンライン英会話、中3から高2の上級者が対象の英語ゼミなども用意。英検対策講座も級別に設置されており、2次試験の面接対策は個別にていねいに行っています。

 全員が参加する学校行事として、中学でレシテーションコンテストを、高校でスピーチコンテストを実施し、英語での表現力を身につけます。

めざすは違いを認めやさしさを持った品格のある凛とした女性

 希望者を対象とした海外研修も実施しています。中3はオーストラリアのブリスベンへ、高1はアメリカのボストンに11日間滞在し、探究活動に取り組みます。また、これまでGSCでは、高1でオーストラリアの現地校で3カ月間のターム留学を行ってきましたが、英語力はもちろん人間的にも大きく成長する留学のため、GSC廃止後も希望者を対象にこの留学は継続したいと松下先生は言います。

 こうした海外研修や交換留学、派遣留学が中3と高1を中心に行われます。これは、中1・中2を基礎期、中3・高1を充実期、高2・高3を発展期として、基礎期に日本を知り、充実期で世界を知り、発展期には自分の役割を知ることをテーマとしているからです。

「基礎期に母国の伝統文化を理解し、身につけることで、日本人としてのアイデンティティを確立します。この土台がないまま海外を訪れたり、留学生を受け入れたりしても、異文化への尊敬の念が生まれにくいからです。『世界が舞台であっても日本人としての誇りを持って、日本が舞台であっても国際人としての誇りを持って活躍してほしい』というのが本校のグローバル教育のスローガンです」

 同校は、模擬国連にも積極的に取り組んでいます。初出場の2012年から4年連続で日本代表として世界大会に出場するほどの常連校です。「グローバル研究会」という同好会があり、中学の段階から世界情勢や英語による提案、スピーチを学んでいます。模擬国連に参加する生徒は帰国生に限らず、2015年に全国大会で最優秀賞に輝いたのは一般クラスの国内生でした。多様なバックグラウンドをもつ生徒たちが切磋琢磨する環境こそが、同校のグローバル教育の基盤になっています。

「本校は帰国生を多く受け入れてきたことから互いに違いを認め、尊重し合う風土ができています。これからもこの豊かな教育的土壌で、品格ある凛とした日本人女性を育成していきたいと考えています」

POINT1
少人数・レベル別の授業で英語力を伸ばす

 中1から高1まで、20人ほどの少人数の授業を行います。レベル別にクラスを分けるため、初級者はもちろんのこと、中級、上級者も英語力をさらに伸ばすことができ、帰国生も安心して過ごせるよう配慮されています。ホームルームもレベル別になるように編成していますが、毎年クラス替えがあります。

POINT2
豊富な講座でさらに英語力を高める
近年はハーバード大学主催の模擬国連に毎年出場しています。写真は2018年1月に開催されたボストン大会での様子。ミクロネシア連邦の大使として活躍しました。近年はハーバード大学主催の模擬国連に毎年出場しています。写真は2018年1月に開催されたボストン大会での様子。ミクロネシア連邦の大使として活躍しました。

 放課後の補習や長期休暇中の講座のすべてが無料で受けられるのが特徴。基礎が中心の「イングリッシュセミナー」、中1から中3の上級者を対象とした「アドバンスト・イングリッシュクラス(以下AEC)」などが放課後に開講されます。AECは学年を取り払ったレベル別編成のため、高い英語力をもつ生徒が効果的に自分の実力を伸ばすことができます。豊富な講座で確かな英語力を身につけ、海外研修にトライする生徒も少なくありません。オーストラリア、アメリカ・ボストンでの海外研修のほか、ドイツ、タイ、中国の提携校との交換留学も盛んに行われています。

POINT3
海外の大学への進学もバックアップ

 海外大学への進学を希望する生徒に対しては、海外進学アドバイザーの教員が相談に応じるとともに、TOEFLなどの講座も開設しています。同校は、アメリカの大学3校と指定校推薦の提携を結んでおり、条件が合えば誰でも進学できる体制が整っています。

(この記事は『私立中高進学通信2018年9月号』に掲載しました。)

実践女子学園中学校  

〒150-0011 東京都渋谷区東1-1-11
TEL:03-3409-1771

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