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私立中高進学通信

2018年8月号

Students' Chat Spot

東邦大学付属東邦中学校

自由な雰囲気の中で自分のやりたいことに邁進できる学校です

ロボット大会には桜吹雪をイメージしたチーム名「SAKURA Tempesta」で出場(tempestaはイタリア語で嵐を意味)

ロボット大会には桜吹雪をイメージしたチーム名「SAKURA Tempesta」で出場(tempestaはイタリア語で嵐を意味)

同校の独自プログラム「自分探し学習」で、自らの可能性を広げていく生徒たち。校外での活動も活発です。アメリカで行われた高校生向けロボット大会(FRC)で本戦出場を果たし、「Rookie Inspiration Award」(※)を受賞したグループと、全国高等学校囲碁選抜大会の団体戦で4位入賞を果たしたグループの皆さんに集まっていただきました。

※Rookie Inspiration Award…Rookie Inspiration Award sponsored by National Instruments。1年目参加のチームで、学校やコミュニティを問わず、エンジニアリング分野の発展に貢献したチームの活躍を称える賞。

中嶋 花音さん(高3)  中嶋 花音なかじま かのんさん(高3)

「SAKURA Tempesta」のリーダー。中学で英語部に入ったことがきっかけで、英語好きになりました。

稲垣 真紀さん(高3)稲垣 真紀いながき まきさん(高3)

小学1年の時に図書館で囲碁の本を見つけ、興味を持ち、囲碁教室に通って実力をつけました。図書委員としても活躍。

荻田 倫那さん(高3) 荻田 倫那おぎた りんなさん(高3)

生徒会本部役員の経験を活かして、「SAKURA Tempesta」の会計としてチームを支えます。大学との連携で行われた体験講座で、医学や薬学に興味を持ちました。

宮城 千穂さん(高3)宮城 千穂みやぎ ちほさん(高3)

囲碁教室を開く祖父と母の影響で5歳の頃に囲碁を始めました。個人戦でも県大会で優勝する実力の持ち主。岡崎さんとともにオーケストラ部でも活躍しました。

岡崎 冴香さん(高3岡崎 冴香おかざき さえかさん(高3)

小学校入学前から子ども囲碁教室に。小学4年で一時中断しましたが、高校から再開。学校では文化委員として文化祭を支えました。好きな科目は化学です。

――普段はどのような活動をしていますか?

稲垣さん
私たちは囲碁の個人戦や団体の試合に出ています。中学の時は今回の取材に参加できなかった下村たかしくんと宮城さんと3人で団体戦に出ていました。中3の時に出場した文部科学大臣杯の千葉県大会では、優勝することができました。

岡崎さん
囲碁の大会は、高校では男女別で行われるので、下村くんは団体戦に出られません。そこで、宮城さんから誘われて私が加わったんです。私は小4で囲碁を中断したのでブランクがありましたが、宮城さんのおじいさんが開いている囲碁教室に通い、実力を磨きました。

宮城さん
それぞれが碁会所に通ったり、私の祖父の囲碁教室で研究したりした結果、昨年の全国高等学校囲碁選抜大会の団体戦で4位入賞を果たすことができました。

――素晴らしい成績を収めて感じたことは?

稲垣さん
春の大会でライバルだったチームが1学年上だったので、秋の大会では引退していました。ただ、秋がチャンスだとは思いつつも、簡単でないことはわかっていましたので、それぞれが精進して大会に臨みました。

宮城さん
全国大会での入賞には3勝する必要がありました。ある程度の強さがあれば2勝はできるのですが、残るあと1勝が難しい。それが達成できたことがうれしかったです。囲碁を教えてくれた祖父も「上出来だ」と喜んでくれました。

岡崎さん
全国大会の開催地は大阪で、前日はホテルに泊まって料理を楽しむなどリラックスできました。ただ、当日はかなり緊張して、そんな中で3勝できたことはうれしかったです。

――囲碁の面白さはどういうところにありますか?

全国高等学校囲碁選抜大会で入賞した3人の笑顔全国高等学校囲碁選抜大会で入賞した3人の笑顔

岡崎さん
やはり、相手の石が取れた時はうれしいですね。勝てればなおうれしいです。

稲垣さん
レベルが同じか、少し高い相手と対局して、激戦の末に勝てた時が楽しいです。囲碁をやっているという実感がわきます。

宮城さん
囲碁の対局では1局に280手ぐらい打ちます。すべて良い手を打つことはできませんが、形勢が悪くても諦めずに戦っていると、勝利への活路が見える局面が必ずきます。それが囲碁の面白いところだと思います。

中学でともに団体戦に出場した下村たかしくん(左)と。高校では男女別になり下村くんは個人戦に出場中学でともに団体戦に出場した下村たかしくん(左)と。高校では男女別になり下村くんは個人戦に出場
全国高等学校囲碁選抜大会での対局の様子秋田県立横手高校との対局は2勝1敗で勝利しました全国高等学校囲碁選抜大会での対局の様子秋田県立横手高校との対局は2勝1敗で勝利しました

――中嶋さんと荻田さんはどういうきっかけでロボット大会に出場したのですか?

SAKURA Tempestaのマシーン番号は6909ハワイ地区大会でルーキー・オールスター賞とハイエスト・ルーキー・シード賞(初年度のチームの中で最も良い成績のチームに贈られる)を受賞して、世界大会出場権を獲得しましたSAKURA Tempestaのマシーン番号は6909ハワイ地区大会でルーキー・オールスター賞とハイエスト・ルーキー・シード賞(初年度のチームの中で最も良い成績のチームに贈られる)を受賞して、世界大会出場権を獲得しました

中嶋さん
高1の夏から10カ月間、アメリカのミネソタ州に留学しました。その時にFRC(ファースト・ロボティクス・コンペティション)という高校生向けのロボット大会に出る部活動に入ったのがきっかけです。ロボットに興味があったわけではありませんが、FRCを支援するスポンサーから、動画編集ソフトなどの多くの有料ソフトウェアが無償提供されていたことに惹かれたんです。FRCを主催する

FIRST(For Inspiration and Recognition of Science and Technology)というNPO法人は、「科学や工学の技術を身につけることができるプログラムを通して、自信やコミュニケーション能力、リーダーシップを育み、科学技術における将来有望な人材を育成する」ことを設立の理念としています。そのため、FRCでも、ロボットの製作を競うだけでなく、STEM教育(※)を普及するためにワークショップを開いたり、地域奉仕活動を行うことをはじめとするアウトリーチイベントも行います。裕福とは言えない地域で奉仕活動を行った際、子どもたちがロボットに夢中になっている姿を見て、素晴らしい取り組みだと感じました。それから日本でもやりたいと思うようになりました。

※STEM教育…Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)分野の教育のこと。

荻田さん
アメリカにいる中嶋さんがSNSで「日本でもこういう取り組みをやりませんか」と声をかけているのを見て、応援の意味で「いいね」と反応しました。私は理系ですが工学系ではないし、役には立てないと思っていたので、その時は参加するつもりはありませんでした。ところが、中嶋さんから「生徒会をやっていたから人をまとめることや広報は得意でしょう。手伝って」と請われ、参加を決めました。

――活動する中で大変だったことは何ですか?

中嶋さん
一からスタートしたこと、なかでも資金集めが大変でした。ハワイで行われた地方大会の参加費だけで70万円近く(2年目以降は60万円程度)かかります。世界大会と合わせると120万円以上。ほかにも製作に必要な道具の調達や、ロボットの追加部品費、アウトリーチ費用も必要です。

荻田さん
スポンサーを探して、500社あまりにメールをしたり、アポイントが取れた企業へ説明に行ったりしました。社会人を相手に交渉を続けていたので、度胸はついたと思います(笑)。

中嶋さん
初参加なので技術力を証明することはできません。FIRSTという団体やSTEM教育を普及させることができるプログラムのメリットを説明しました。参加費支払い期限の1週間前にようやく納付できた時はホッとしました。

荻田さん
資金を集めた以上ロボットを完成させなければなりません。FRCで定められたロボット製作にかかる期間は6週間。工学系ではないとか物理は苦手とか言っている場合ではなかったので、まさに寝る間を惜しんで製作にとりかかりました。

中嶋さん
私はもともと自分から何かをやりたいと先頭に立つタイプではなかったのですが、この活動ではリーダーとしてメンバーをまとめなければなりませんでした。期限が決まっているので、メンバーには仕事を分担してもらう必要がありました。でも、押し付けたくはない。それぞれの得意なことをいかに活用していくか。これは本当に難しいことだと思いました。

FIRSTの設立者のディーン・ケーメンさん(中央)と。セグウェイの開発などでも知られる発明家であり起業家FIRSTの設立者のディーン・ケーメンさん(中央)と。セグウェイの開発などでも知られる発明家であり起業家

――学校の雰囲気や、好きなところを教えてください

中嶋さん
すごく自由で、生徒はやりたいことができる学校です。自分からアクションを起こせば、どんどん手応えが得られるところだと思います。

荻田さん
自由な学校で、個性を出すことを認めてくれる雰囲気があります。そのため、自分の興味をとことんつきつめていく人がいるのも特徴です。今回の活動でも、プログラミングが得意な人がメンバーに入ってくれたので、とても助かりました。

岡崎さん
文化祭がすごく盛り上がるので、見に来てほしいですね。最近では大掛かりな乗り物のアトラクションが多くて、楽しめると思います。あと、理系の授業が多く、実験室などの設備が整っているのもうれしかったです。中1で教わった化学の先生の話がとても面白くて、ますます化学が好きになりました。

稲垣さん
行事では修学旅行が面白かったです。中学も高校も班ごとにルートを決めることができるので、同じ地域に行ってもそれぞれ違う体験ができます。そのような部分も自主性を重んじる学校ならではかもしれませんね。

宮城さん
雰囲気としては生徒と先生の距離が近いですね。廊下で会うと「最近どう?」と気軽に声をかけてくれる先生もいて、フランクに話ができます。

(この記事は『私立中高進学通信2018年8月号』に掲載しました。)

東邦大学付属東邦中学校  

〒275-8511 千葉県習志野市泉町2-1-37
TEL:047-472-8191

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