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私立中高進学通信

2018年7月号

目標にLock On!! 私の成長Story

城北中学校

東大の推薦入試合格に結びついた不断の努力と化学部での研究実績

OB 横山裕大さん

東京大学 教養学部 理科一類 1年
OB 横山裕大さん

文武両道の進学校で化学部に入部

「グラウンドが広く、運動施設が整っていることは、母校の自慢できるところの一つ」と、横山裕大さんは話します。そんな彼が中1の時に選んだ部活動は運動部ではなく化学部でした。

「進学校に入学したのだから、勉強と部活動は両立させたいと思っていました。ただ、運動がそれほど得意ではなかったこともあり、文化部の中からある程度活発に活動していて実績のある化学部を選びました。化学部は以前から大会などの受賞歴もあり、先輩が表彰されている姿が印象に残っていました」

 入部して中1から中2の頃は、先輩の実験の手伝いをしたり、先輩から化学の知識を教わったりする活動が中心。高校生の行う実験の理論を理解するために勉強していたと言います。

 文化祭での研究発表を大きな目標とする化学部では、中3の文化祭が終わると、自分が班長となり、実験をリードしていく立場につきます。そこで横山さんは、のちに数々の受賞をすることになる「廃チョークを用いた銅廃液の処理」という研究に取りかかります。

研究の実績を積む中で東大推薦入試受験が現実に
化学部室の前に貼られた、横山さんの研究発表ポスター。化学部室の前に貼られた、横山さんの研究発表ポスター。

 同校は理科教育に非常に熱心で、理科の実験室が中高合わせて8つあり、授業でも実験が数多く行われています。とくに化学の実験では薬品を使うことが多く、なかにはそのまま水道に流して捨てることができない薬品もあります。それらは廃液処理の業者の方に頼んで処理してもらっているそうです。

「この方法だとお金も環境負荷もかかるので、『学校の中で廃液を水道に流せるように処理できる方法はないか』と、化学部顧問の中村純先生とも話しながら考え、廃液処理を研究テーマにしました」

 『銅廃液処理には貝殻が有効』という、先生が教えてくださった論文をもとに実験を開始しました。

「最初は貝殻で実験していましたが、貝殻と同様に炭酸カルシウムを含んだものが学校内にあると気付きました。それがチョークです。短くなったチョークは使い物になりません。そこで、廃チョークで銅廃液を処理できれば、ゴミでゴミを処理できることになるのでは、と考えました」

 この研究は中3から2年半かけて実験とデータ分析を繰り返しながら行いました。やがて成果が出て、「2016年度高校生科学技術グランプリ(JSEC)」では優等賞を、「2017年度化学クラブ研究発表会」では最高賞である金賞を受賞。「問題解決意識」も評価されたと言います。

 個人では、高3で挑戦した化学グランプリで金賞を受賞。そうしたなかで、横山さんは先生から勧められて東大の推薦入試を考え始めます。

「高2の終わりぐらいには研究や発表が楽しいと思い、高3に入ってから、化学をやりたいという気持ちが強くなりました。もともと東大は第一志望として考えていましたが、推薦入試も受けてみようと決意しました」

 東大に推薦で入学した場合は最初から進む学部が決まっていて、低学年のうちから専門の授業を受けられたり、アドバイザー教員がついてくれたりするなど、メリットも大きいのだそう。

「結果も早く出るので、もしダメなら一般入試を受けようと思っていました」

 推薦入試のための提出書類を作成する際には、先生にていねいに見てもらったと振り返ります。面接では “学術的なコミュニケーション能力”を発揮して、合格を勝ち取ります。

「さまざまな大会などで研究発表をしてきたので、そういう力が培われたのだと思います。この学校で学んだからこそ、東大の推薦入試に合格できたと言っても過言ではありません」

化学の研究者をめざして大学生活を満喫中
外部指導員として、月に1回程度、同校の化学部後輩の指導にあたります。外部指導員として、月に1回程度、同校の化学部後輩の指導にあたります。

「城北は、生徒の自主性が尊重される学校だと思います。中1、中2の頃は、比較的手厚く面倒を見てもらいますが、学年が上がるごとにだんだんと自分たちがやりたいことを言えば、先生も聞いてくれるようになります。また、親身になってくれる先生が多く、先生や友達との結びつきも非常に強いと感じます」

 そうした環境でのびのびと実験に打ち込んできた横山さん。部活動以外で楽しかった思い出を尋ねると、「高3の文化祭で、仲の良い友達と縁日屋台を企画したことです。『タピオカ』がたくさん売れたんですよ(笑)」と答えてくれました。

 そんな思い出深い同校を卒業し、2018年の春、東大に入学。研究室を見学した際に、充実した研究設備やトップレベルの研究を目の当たりにし、「東大に来てよかったな」と実感したそうです。また、大学での出会いは、刺激を受けることも多いと言います。

「多方面で活躍している人がたくさんいて、良い成績をとるだけではなく、個性を磨くことが大切なんだなと思います」

 大学の仲間と勉強会を開いたり、子どもたちに科学の楽しさを伝えるサイエンスショーを行うサークルに入ったりと、大学生活も充実しています。

「将来は、やはり化学の研究者になりたいと思っています。化学をどんどん突き詰めていきたいですね」

 そう話す笑顔には、輝く未来が待ち受けているようでした。

恩師からの応援メッセージ
仲間と切磋琢磨して日本を代表する化学者に!
「粘り強く物事を考えられるのが強み」と、横山さんを
評する化学部顧問の中村先生。「粘り強く物事を考えられるのが強み」と、横山さんを 評する化学部顧問の中村先生。

 化学部は、最初の数年は先輩の実験の手伝いが中心なので、気持ちが続かない生徒もいます。 でも彼の場合は、実験が好きだったのと、先輩の話を聞いてモチベーションを保ち続けたようですね。中3になると役割が与えられ、自分で積極的に動く楽しさが出てきます。彼は非常に粘り強く研究に取り組んでいました。本校は理科教育に力を入れており、その環境を存分に活かしてくれたと思います。大学ではお互いを高め合える仲間ができたようで、彼にふさわしい場所に行ったなと思います。私は、将来彼が日本を代表するような化学者になると信じています(中村純先生)。

(この記事は『私立中高進学通信2018年7月号』に掲載しました。)

城北中学校  

〒174-8711 東京都板橋区東新町2-28-1
TEL:03-3956-3157

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