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私立中高進学通信

2018年7月号

私学の英語最前線

玉川学園(中)

ELFで世界の人と話せる英語力を身につける

全学的に取り組む先進的な英語教育『ELF』。
専任の教員による工夫を凝らした授業で、
世界中の人々とコミュニケーションできる力を培います。

「疑問文の時は、こんなふうに文末を上げます」と、ピアノを使って音で示します。
このように、具体的な例示によって、一つひとつの基礎的な英語表現がしみ込んでいくのです。

英語を母語としない学習者のための授業『ELF』

 世界で活躍するために必要な資質・能力をバランス良く身につける『全人教育』を中心に、『探究型学習』、先進的な学びを実践する『世界標準の教育』を教育の3本柱に掲げる同学園。常に国際標準を意識した教育を行っています。

 2013年より玉川学園全体の英語教育の方針として『ELF(English as a Lingua Francaリンガ フランカ』を導入しました。これは、「共通の母語を持たない人同士のコミュニケーションに使われる英語」を習得する学習方法です。例えば日本人とドイツ人のように互いの母語が異なりますが、コミュニケーションをとるために英語という共通言語を学ぶことを言います。

 グローバル化が進む現代社会では、英語を使用する人口の80%は、日本人と同様に英語を母語としない人々です。そのため、世界の多くの人と話すために、ネイティブスピーカーのような“完璧な英語”が必要なのではなく、多くの人と意思の疎通が図れる“使える英語”を習得するプログラムなのです。

 以前から、ネイティブ教員が英語の授業を行ってきましたが、ELFプログラムがスタートしてからは、このメソッドを学んだ専門の外国人教員を各学年に1人ずつ配属しました。さらに、英語を実用的に使いこなす力を基礎から身につけられるように、英語の授業を習熟度別SA(Special Advanced)、A(Advanced)、B(Basic)の3クラスに分けています。

楽しく学び英語が大好きになるELFの授業

 中1のBクラスの授業では教科書に準拠しつつ、発展した内容で英語のコミュニケーション力を養います。この日は「I am from 〜」や「Are you〜?」といった基本の「be動詞」の使い方を学びました。指導するELF専任のソン・ケビン先生は、オールイングリッシュで授業を進めますが、わかりにくい点は日本語のローマ字表記を使ってヒントを与えます。そのため、英語に慣れていない生徒でも、スムーズに取り組むことができます。

「Are you form〜? と相手に質問をするときは、文末の単語の語尾を上げるように話します」

 とソン・ケビン先生はピアノを用いてイメージさせていました。直感的に理解できるように、楽しい工夫が凝らされた授業が行われているのです。

 中1の英語は週5時間ありますが、習熟度によってELFの時間配分が異なり、最上級のSAクラスではELFが週3時間、日本人教員による授業が週2時間あります。教科書の文法項目、アルファベットの書き方や家庭学習の方法など、生徒が自主的に学習できるように指導するのは、日本人教員による英語の授業です。場面ごとに指導方法を変えることで、総合的に英語力を養っていきます。

中2からトライできる充実した国際教育プログラム

 ELFで培った英語力をより発展させるために、中2を対象とした春から夏にかけて3グループに分けて行われる「カナダ研修」(10日間)、秋の「アメリカ東部研修」(10日間)、「ハワイプナホウ校訪問研修」(11日間)を用意しています。いずれも希望制で、生徒たちに好評です。

 カナダ研修ではブリティッシュ・コロンビア州にある同学園の施設に宿泊して、自然体験を中心としたアクティビティを英語を使用して体験します。アメリカ東部研修では、ニューヨークやボストンなどをめぐり、アメリカ建国の歴史を学ぶほか、交流校の授業にも参加します。ハワイプナホウ校訪問研修では、提携校であるプナホウ校の生徒の家にホームステイしながら、学校生活や文化交流を体験します。各研修とも20名程度の少人数で行くので、のびのびと過ごせます。帰国後には、英語学習へのモチベーションがさらに高まるそうです。ホームステイでお世話になった家庭と、家族同士で長く付き合う生徒も多く、参加した生徒たちにとって、大きな財産になっています。

英語劇や英語の自由研究で“英語”そのものを楽しむ

 中1から週1回、探究型学習の一環として『自由研究』の授業を実施しています。教科学習や芸術、スポーツ、語学など幅広い分野から自分の研究テーマを一つ決めて、1年間かけて取り組みます。中1と中2を対象とした英語関連の自由研究には「英語劇」と「英語研究」があります。

 英語劇は『ライオンキング』など、オールイングリッシュのミュージカルを全員で演じます。英語の長い台詞を覚えたり、英語で歌ったりしながら素晴らしい劇の世界を自分たちで表現できることに夢中になるそうです。

 英語研究はさまざまなテーマに沿ってグループでプロジェクトを組み、調べ学習から発表まで行います。今年度前期は「異文化」をキーワードに、興味のある国の衣食住について取り組んでいます。

 いずれもELFの教員と日本人の英語科教員が指導に関わるため、英語劇の練習やプロジェクトを進めるうちに関連する英会話を自ずと習得するそうです。自由研究では学年を越えてチームを組むため、英語力に差が出る場合もありますが、助け合ったり教え合ったりしながら楽しく取り組んでいます。

 50カ国180校以上のメンバー校をもつ国際規模の私立学校連盟ラウンドスクエアに、日本で初めて正式なメンバー校に認定された同学園。海外研修や留学プログラムを開始してからすでに50年以上の歴史を持ち、年間260名の生徒を海外に派遣。年間150名の海外の生徒を受け入れるなど大変充実しており、中3以降に参加できる国際教育プログラムもたくさん用意されています。

 ELFで実用的なコミュニケーションができる英語力を基礎から確実に身につけるだけではなく、世界に出て国際感覚を磨く環境も整っているのです。

POINT1
ヒントを与え必ず英語で発言させるELFの授業

 生徒に発言を促すとき、先生は必ず生徒の近くに移動します。言葉に詰まると、いろいろなヒントを与え、「わからない」「言えない」で終わらせず、必ず英語で発言させるように導いています。英語を話す経験を繰り返すうちに自信を持ち、より英語を学びたい気持ちがアップするのです。


POINT2
事前、事後もしっかりフォローする国際教育プログラム
アメリカ東部研修で現地の生徒たちと一緒に。アメリカ東部研修で現地の生徒たちと一緒に。

 国際教育プログラムは、滞在先やプログラムによってその内容もさまざま。そのため、訪問先の地域についての事前学習や必要となる英語表現の習得など、プログラムごとに事前研修をしっかり行っています。帰国後にはレポート作成に取り組み、それぞれの体験を発表する報告会を設けています。この取り組みは、プレゼンテーション力を磨く機会にもなっています。

担当の先生より
日々の学びによって英語で話すことが楽しくなっています

「ELFの授業では、実用的なコミュニケーション英語を学びます。中学から本学園に入学した生徒たちは、小学校での英語学習の経験がまちまちです。オールイングリッシュで行われるELFの授業で不安になることがないよう、英語に日本語を交えるなど、理解できるレベルでの授業を展開しています。
 ELFを始めてから、生徒は緊張せず、ものおじすることなくコミュニケーションがとれるようになりました。本学園は世界各国から海外の生徒を受け入れており、学園内でも盛んに国際交流が行われています。海外からの生徒に対しても、臆することなく英語で話そうとする姿勢がうかがえます」
(英語科主任)

(この記事は『私立中高進学通信2018年7月号』に掲載しました。)

玉川学園(中)  

〒194-8610 東京都町田市玉川学園6-1-1
TEL:042-739-8931

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