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私立中高進学通信

2018年7月号

The Voice 校長インタビュー

日本大学豊山女子中学校

「女子にしばられない」教育で視野を広げて未来を切り拓く

柳澤 一恵 校長先生

柳澤 一恵 (やなぎさわ・かずえ)校長先生
日本大学卒業後、静岡県の日本大学三島高等学校に着任。その後、男子校の日本大学豊山中学校・高等学校で32年間、教壇に立ち、2013年から同校の教頭に着任。2016年、日本大学豊山女子中学校・高等学校の校長に着任。伝統を重んじつつも、社会変化に合わせてさまざまな改革を実行。同校初の女性校長としてリーダーシップを発揮している。

国際交流教育とキャリア教育を充実
季節の花が咲き誇る中庭は生徒たちにとって憩いの場。自習室『ラーニングコモンズ』をさらに拡大するなど、学習に専念できる環境整備も進めています。季節の花が咲き誇る中庭は生徒たちにとって憩いの場。自習室『ラーニングコモンズ』をさらに拡大するなど、学習に専念できる環境整備も進めています。

 2016年に私が着任して進めてきた改革の一つに、国際交流教育の充実化があります。今年3月には、中1・中2の希望者を対象に、初めてニュージーランドで17日間の海外研修を実施しました。ホームステイや現地校への通学などから生徒たちは多くを吸収し、とても楽しく学んだようです。中学の早い段階で海外研修に参加するのは、失敗を恐れずチャレンジできるという意味からも有意義だったと思います。

 日々の学習では、実践を意識した英会話の時間を多く取り入れています。放課後や昼休みに、ネイティブ教員と自由に会話を楽しみ、生徒たちは英語でのコミュニケーションに自ずと慣れていきます。

 2017年度からは、1人に1台ずつ導入しているタブレットを使って、英語でプレゼンテーションする機会も増やしました。いろいろな取り組みを実践でき、喜ばしい限りです。

 今年の中1生には、入学式の前に3日間の英語教室を開きました。本校の英語教育がどのようなものなのかを知ってもらうことが目的でしたが、生徒にとっては通学の練習になったうえに、友達づくりにもつながったようで、入学後、スムーズに学校生活を始められました。初めての実施でしたが、来年以降も継続できればと考えています。

 国際教育と同様、力を入れてきたのがキャリア教育です。従来の職業体験や大学学部訪問に加え、今年度から新しく「21世紀型キャリア教育ENAGEED」(※1)のプログラムを導入します。また、タブレットを使った「eポートフォリオ」(※2)で日々の学びや経験を記録に残し、大学受験や就職活動まで発展的に活用できる指導も進めています。今後は中3で論文をまとめるような学習にも取り組んでいきたいですね。

※1 21世紀型キャリア教育ENAGEED……「いま予想されている未来で戦う力」を身につけることを目的に、答えのない課題に取り組むプログラムです。ワークシートを中心に社会的な課題を発見し、立案する経験などができます。

※2 eポートフォリオ……学校行事や課外活動、日々の授業などを記録するシステム。授業や行事での役割なども詳細に記入します。生徒を知る手段として、大学出願時に「eポートフォリオ」を提出するように求める大学が増えるとされています。

付属校のメリットを生かし多彩な進路を実現する

 高校では、日本大学への進学を中心とした「N進学クラス」、40年以上の歴史を持ち、理数のスペシャリストを育成する「理数Sクラス」に加え、2017年度から国公立大学や難関私立大学をめざす「A特進クラス」を新設しました。

 A特進クラスは日本大学の併願推薦を確保しながら、国公立大学への受験にも挑戦できるため、生徒や保護者の方々に安心感を持っていただいているようです。また、N進学クラスも日本大学の豊富な学部の中から、めざす夢に最適な進路を選べますし、理数Sクラスも医療系をはじめ幅広い進路を実現しています。生徒の夢を後押しするサポート体制が、しっかり整ったのではないでしょうか。

課題研究と発表で能動的な学びを実践

 もともと理数Sクラスでは課題研究発表に力を入れてきましたが、昨年はクラスの垣根を越えて高1の全クラスを対象に、ポスターセッションで発表の場を設けました。

 A特進クラスは修学旅行で訪問するボストン(ハーバード大学・MIT・ウェルズリー大学等)について英語による発表を行い、N進学クラスは高2の修学旅行先である沖縄について、理数Sクラスは課題研究について発表しました。全クラスとも意欲的に取り組み、成果を上げることができたと思います。

 来年度に入学する生徒から、N進学クラス、理数Sクラスの修学旅行先は、オーストラリアに変更予定です。現地で働く日本人女性のお話を聞いたり、また理数Sクラスの生徒は研究所や大学を訪問したりして、キャリア教育につながる経験も盛り込みたいと考えています。

たくさんの経験をして夢をつかんでほしい
日大豊山女子が取り組む教育改革
  1. 海外経験を増やして実践的な国際交流教育を強化
  2. 「女子にしばられない」キャリア教育の実践
  3. ICT化や自習室の拡大など学びの環境整備を推進

 夢は、経験した中から膨らんでいくものだと思います。付属校だからこそ、生徒たちは勉強だけに捉われず、さまざまな経験をして視野を広げられるはずです。めざしたい道が見つかったら、海外も含め、ほかの大学へ進む選択肢もあるでしょう。どの進路にも対応できる体制が本校には整っています。

 いま、「女子にしばられない」をキャッチフレーズとして掲げています。女性だからやってはいけない、できない、という考えを捨て、自分の意志と力で、世界へ羽ばたいてほしいからです。

 例えば昨年、『F1 in schools 日本大学グランプリ』(※3)で、本校のチームが優勝しました。ミニチュアカーを作って走らせ、速度を競うものですが、ものづくりやプログラミングの体験に加え、スポンサーを得るためのプレゼンテーションなど、さまざまな実践スキルを学ぶ大変良い機会でした。このような活動も、「女子にしばられない」という言葉の実践です。

 本校の中学入試では、適性検査型入試や思考力型入試も取り入れています。意欲を持ち、大きな可能性を秘めた小学生の挑戦を期待しています。

※3 F1 in schools 日本大学グランプリ……F1 in Schoolsは、英国のNPO組織が実施するF1®公認の教育プログラム。世界40カ国以上、毎年100万人以上の生徒がF1®ミニチュアカー製作を通じて、プログラミングや工学はもちろん、スポンサー獲得やプレゼンテーションなどビジネススキルを学びます。日本大学グランプリは同大学の経済学部と理工学部による高大連携ものづくりプロジェクトとして開催されました。国内大会を勝ち上がったチームは世界大会に出場できます。

[沿革]
 1966年、日本大学が設置した最初の独立した女子高等学校として、日本大学豊山女子高等学校を開校。1971年に東京の女子校で当時、唯一となる理数科を設置する。1986年、日本大学豊山女子中学校を開校。2016年に高校創設50周年・中学校創設30周年を迎えた。2017年度から高校に新しいコース制を導入し、「A特進クラス」を新設。日本大学のみならず、多様な進路を実現する中高一貫教育を行っている。

(この記事は『私立中高進学通信2018年7月号』に掲載しました。)

日本大学豊山女子中学校  

〒174-0064 東京都板橋区中台3-15-1
TEL:03-3934-2341

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