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私立中高進学通信

2018年7月号

The Voice 校長インタビュー

芝浦工業大学附属中学校

中高大一貫教育による理工系人材育成を加速する

大坪 隆明 校長先生

大坪 隆明 (おおつぼ・たかあき)校長先生
大学卒業後、塾講師の傍ら日本語教員としての資格を取得し、東南アジアで約6年間、日本語教育に従事。その後、芝浦工業大学に事務職として入職。入試、教務学生、就職の各部署責任者を歴任し、学事部長として大学改革に関わる。2010年10月、芝浦工業大学中学高等学校(当時)に校長補佐として着任。2012年4月より現職。

豊洲で中高大一貫の理工系教育を展開
ロボット作成キット「レゴⓇマインドストーム」を手にする大坪校長先生。「1人1台でじっくり学び、ものづくりの楽しさを実感できます」ロボット作成キット「レゴⓇマインドストーム」を手にする大坪校長先生。「1人1台でじっくり学び、ものづくりの楽しさを実感できます」

 芝浦工業大学のメインキャンパスがある豊洲に、本校の校舎を移転して1年が経ちました。生徒も教職員も新しい環境にすっかり溶け込んで、もうずっと前からここで過ごしているような気持ちです。移転に際し、校名に「附属」が加わりました。これは「芝浦」の名のもと、学園全体で社会に貢献する人材を育成すること、そしてその前段となる役割を中学・高校が担うという意志を表しています。

『科学技術立国たる我が国の発展に寄与するための多彩な資質を育む』。本校の教育目標の最初に掲げられているこの言葉は、全国的に類を見ないものだと思います。「中高大一貫教育」による理工系人材の育成は、本校の社会的使命であり、教育活動はすべてその一点に帰結するものと考えています。

 教育目標が時代の要請に応じて変化するのに対し、時代を越えて守るべき価値を示したものが校訓です。人間としてあるべき姿を求める支えとして、『敬愛の誠心を深めよう』『正義につく勇気を養おう』『自律の精神で貫こう』の3つの校訓をここ豊洲の地でもしっかり根付かせていきたいと思っています。

コンピュータ運用能力の重要性

 本校の卒業生の約半数は芝浦工業大学へ進学します。ですから附属校での中高6年間で生徒に備えさせたい力は「大学進学の力」にとどまりません。その先の、社会に出たときに求められる力を見通すことが重要なのです。本校では備えさせたい力を「3つの言葉」と呼んでいます。それは日本語(日本語運用能力)、英語(英会話スキルと異文化理解力)、コンピュータ言語(コンピュータの運用能力、プログラミング能力)の3つです。もちろん、各教科の基礎学力は言うまでもないことで、その上に獲得すべき力と考えてください。

 とくにコンピュータ言語に関しては力を入れています。現在、コンピュータ運用能力のある人とない人の二極化が進んでいます。スマートフォンが1台あれば何でもできますが、より重要なのはそのプログラムを動かしているハードウェアやデータベース、ネットワーク、ソフトウェアの知見を身につけることなのです。

 日本はソフトウェアの開発や設計のできる人材が圧倒的に不足していて、これには国も危機感を持っています。ソフトウェアを開発できなければ次のイノベーションを起こすことができないからです。

 ただ、コンピュータ運用能力の重要性は、一般的にはまだまだ認識されていないのが現状です。英語なら、英語を話せるメリットや習得した姿がイメージしやすいですね。でも、コンピュータ運用能力は習得する利点が見えづらく、「なぜ学ばなくてはいけないのか?」と疑問を持つ人も少なくないのです。

 だからこそ、本校では先んじて力を入れています。そこに英語力と日本語力が加われば、世界中のどこでも仕事ができます。「コンピュータ運用能力を身につけておけば社会に出てアドバンテージがある」と、私はことあるごとに生徒に伝えています。

 中学校ではコンピュータが動く仕組みから学びます。自分でプログラムを組んで制御できるロボット作成キット「レゴⓇマインドストーム」を昨年度、45台購入しました。1人1台でプログラミングをじっくり学べます。コンピュータの画面上だけでなく、ロボットというモノを通して学ぶので実践的ですし、理解が深まります。

 高校では昨年度、芝浦工業大学に進学予定の高3生を対象に「セブIT&英会話研修」を開始しました。2週間でプログラミングの基礎から学び、最後は自分で新しいウェブサービスの開発にも挑戦します。身近なウェブサービスの仕組みや作り方を知るだけでも、生徒には大きな刺激になることがわかりました。また、英会話のマンツーマンレッスンも同時に行いました。今後も継続したいと考えています。

附属校ならではの夢を諦めない教育
芝浦工業大学附属ならではの教育の特色
  1. 中高大連携で理工系人材を育成する唯一の教育
  2. 3つの言語で真のグローバル人を育てる
  3. 中高の枠を越えてものづくりを学ぶ

 中学校では、移転前から芝浦工業大学の協力を得た連携教育を充実させてきました。中1は入学してすぐ、大学のキャンパスで特別授業があります。パスタを材料に強い橋を作る「パスタ・ブリッジ」への挑戦で、ものづくりの楽しさを実感してもらいました。指導するのは、工学の専門家である大学の先生です。中学校や高校には理科や数学、情報の先生はいても、工学の先生はいません。本校にはサイエンスとテクノロジーの両方を学べる環境があり、この点は生徒たちの未来につながる価値あるものと確信しています。

 受験生の皆さんには今持っている「夢」を忘れないでほしいと思います。「スポーツカーを作りたい」「ロボットを作りたい」、どんな夢でもいいのです。本校なら、その夢を大学で研究したり、仕事にしたりする道筋が見えてきます。夢を未来へつなげる学びをしていきましょう!

[沿革]
 1922年に開校した東京鐡道中学校を前身とする。設立の発案者は国鉄総裁で「新幹線の父」と呼ばれる十河信二氏。1942年に東京育英中学と改称。1948年に戦後の学制改革で東京育英高等学校となる。1953年に学校法人芝浦学園に経営を移管。1982年に板橋に中学校を開校する。2017年、豊洲に移転。芝浦工業大学附属中学高等学校へ改称した。理科室、技術室、コンピュータ室を1階に配置し理工学教育に特化した新校舎は大きな話題を呼んだ。鐡道中学の「個性尊重の自由主義的な普通教育」、芝浦工業大学が掲げる「社会に学び、社会に貢献する技術者の育成」を両輪の校風として受け継ぐ。

(この記事は『私立中高進学通信2018年7月号』に掲載しました。)

芝浦工業大学附属中学校  

〒135-8139 東京都江東区豊洲6-2-7
TEL:03-3520-8501

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