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私立中高進学通信

2018年7月号

注目のPICK UP TOPIC!

世田谷学園中学校

毎年4月実施のオリエンテーションは
自立へ向かう生徒たちの“はじめの一歩”

めざすは「楽しくてしかたがない」学校
2日目の昼食メニューは山梨名物の「ほうとう」。全員で協力し合って麺を打ち、肉や野菜を切り刻んでとびっきりの一品をつくっていきます。

2日目の昼食メニューは山梨名物の「ほうとう」。全員で協力し合って麺を打ち、
肉や野菜を切り刻んでとびっきりの一品をつくっていきます。

集団生活を通して自分という存在を明確に

 人間力を高める仏教・禅の精神のもと、同校では志高く集い合った生徒一人ひとりが、もれなく「学校が楽しくてしかたがない」と思えることを大切にしています。入学式から間もない4月の下旬に実施される1泊2日のオリエンテーションこそ、まさに“楽しい学校生活”の第一歩となる行事です。今年度の中1のオリエンテーションについて、引率教諭の一員として参加した家庭科の渡邊理恵子先生にお話をうかがいました。

「私は今回、家庭科の担当教諭として “忘れ物” “落とし物”に着目してみました。まだ幼い中1の男子ということで、遺失物が毎年たくさん出るからです。とくに多いのが入浴後の下着やバスタオルで、おそらくその原因として、準備の際にお母さま方がついつい手を差し伸べてしまい、人任せになっていることが考えられます。オリエンテーションはせっかくの自立へ向けた第一歩でもありますから、今回は出発前の家庭科の授業を通して、『準備は必ず自らの手で行おう』と伝えました」

 その効果についてうかがうと、「それでも忘れ物はどっさりありました(笑)」とのことですが、その一方で、これまでにない手応えも感じたそうです。

「起床時刻は6時なのですが、見回りに行くと、すでに多くの班で全員が起床しており、枕カバーとシーツも部屋の隅にきちんとたたんで置いてありました。私は彼らの中に、集団生活の中での“自分”という存在が明確になっていることを感じてうれしくなりました。自分の力で生きたいという欲求が芽生えた一人ひとりの、自立への確かな第一歩がそこにあったからです」

友達の良いところを一つでも多く発見しよう

 初めは自分一人でも、主体的に学校生活を送る生徒の姿は周囲に良い影響を与えるものです。第1日目の夜に行われた校長講話の中でも、自立心が芽生えようとする生徒たちに向けた“ちょっといい話”がありました。

「ある年のオリエンテーションで、山本慈訓校長がトイレに入ろうとした際、黙々とスリッパを整理している一人の生徒と出会いました。『きみは立派だね』と声をかけると、その生徒は、『普段から行っていることにすぎません』と応えたそうです。中1の生徒たちにとっては“名もなき先輩”の一言かもしれませんが、将来めざすべき姿の参考になったのではないでしょうか」

 オリエンテーション終了後には、『お友達の良いところを見つけた』との内容で、旅行中に話をした友達の長所を、遠慮することなく感想文に書いてもらったといいます。

「相手の良いところを一つでも発見できれば、もっと学校が楽しくなっていきます。6年間の学校生活で、そんな発見をたくさんしてほしいと私たちは願っています」

 先生方は、生徒一人ひとりの自立を温かく見守っています。

2日目に行われたクラス別教育活動のエンカウンター。他者と協力し合い、コミュニケーションを深めながら目的の達成をめざすプログラムです。2日目に行われたクラス別教育活動のエンカウンター。他者と協力し合い、コミュニケーションを深めながら目的の達成をめざすプログラムです。
富士五湖の一つ「西湖」で実施されたオリエンテーション。東京を出発した直後から、バスの車内は和気あいあいとした雰囲気でした。富士五湖の一つ「西湖」で実施されたオリエンテーション。東京を出発した直後から、バスの車内は和気あいあいとした雰囲気でした。

11人が一班となっての「ほうとう」づくり。普段は野菜が苦手という生徒も完食し、どの大鍋もカラになりました。11人が一班となっての「ほうとう」づくり。普段は野菜が苦手という生徒も完食し、どの大鍋もカラになりました。
1泊2日のオリエンテーションですっかり仲良くなった生徒たち。これから楽しく充実した6年間が始まります。1泊2日のオリエンテーションですっかり仲良くなった生徒たち。これから楽しく充実した6年間が始まります。

違いを認め合うことで充実する学校生活
初日の夜は山本校長先生によるお話も。生徒たちとの懇談中には先生自ら歌を歌い、親睦を深めました。初日の夜は山本校長先生によるお話も。生徒たちとの懇談中には先生自ら歌を歌い、親睦を深めました。

 オリエンテーションの大きな目的は2つあり、「世田谷学園の生活における基本的な姿勢を身につけること」「友達づくりと団体生活の中での自分を考えること」です。山本慈訓校長先生は、教育理念である『Think&Share』を紹介しながら、違いを認め合うことの大切さについても指導しました。渡邊先生が強調する「相手に関心を持つ」ことにも通じます。

※『Think&Share』:お釈迦様の言葉「天上天下唯我独尊」を英訳したもの。

(この記事は『私立中高進学通信2018年7月号』に掲載しました。)

世田谷学園中学校  

〒154-0005 東京都世田谷区三宿1-16-31
TEL:03-3411-8661

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