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私立中高進学通信

2018年7月号

実践報告 私学の授業

聖徳大学附属女子中学校

アクティブラーニング型授業で思考力を伸ばす
グループワークを取り入れ能動的で深い学びを実現

宿題で作成してきた英文のクイズを、グループで互いに出し合います。宿題はiPadに入力してきました。

宿題で作成してきた英文のクイズを、グループで互いに出し合います。宿題はiPadに入力してきました。

グループワークで思考の活性化を図る

 将来の目標に合わせて、国公立大学や早慶上理など難関私立大学をめざす『S選抜クラス』、国公立大学やGMARCHなどをめざす『選抜クラス』、聖徳大学や私立大学をめざす『進学クラス』の3クラスを設置している同校。受験に向けての先取り学習や大学受験対策、学習到達度別の補習など、それぞれの生徒に合わせたきめ細かなサポートを行っています。

 いずれのクラスでも、普段の授業からグループワークやディスカッションを取り入れた、アクティブラーニング型の学びを実践しています。この学びを有意義なものにするのが、1人1台で使用するiPadです。振り返り学習の小テストや宿題もiPadで行い、時にはテキストとして、時には問題集としても利用。理科の実験や観察、家庭科の実習では、動画や画像の撮影に用いられるなど、一人ひとりの探究心を深める学びに役立てています。

 答えや意見をiPadに記入してグループのメンバーに見せながら話したり、教室のモニターに映してクラス全員で共有したりと、グループワークやディスカッションの助けにもなっています。

「生徒たちはiPadを使うことに慣れているので、授業ではスムーズに活用されています。
 グループワークやディスカッションでは、まず自分一人で考えることを大切にして、途中でヒントを出しながら、グループワークによって考えをより深めるよう促しています。生徒同士が教え合うと、理解したつもりでいても、うまく説明できないことがあります。グループワークは、自分がどの程度理解しているのかに気づくきっかけにもなります」(理科/森田あす美先生)

 授業に際して先生方は、グループワークを行うのか、一人で考えさせるのか、iPadを使うのか、プリントにするのかなど、生徒が理解しやすくなる最善の方法を常に模索して、工夫のある授業を行っています。

カリキュラムを見直し2019年から新コースを開始

 こうした教育を柱としながら、学習指導要領の改訂や、社会や教育環境の変化に対応すべく、2019年度の新入生より、クラス分けを『S探究コース』と『LAコース』の2コース制に変更することが決定しました。

 『S探究コース』は、課題解決型学習に力点を置いたカリキュラムを展開し、より高い進路の実現をめざします。『LAコース』(LA=Language Arts)は、英語を軸としてより多様な進路の実現をめざします。

 どちらのコースでもこれまで同校が培ってきた学びやiPadの有効活用が、さらに発展した形で活かされていくでしょう。

Group Work 001中2 理科の授業
生徒がつまずきやすい単元はグループディスカッションでていねいに

Step 1 カードを使って化学反応式を考える

 中2の理科の授業では、元素記号を学び、酸化銀の熱分解を化学反応式でどう表現するかを学びました。

 生徒の理解を助けるために、森田あす美先生が用意したのは元素記号が書かれた丸いカード。理科の授業では実験の記録やグループワークでiPadを使うことが多いのですが、今回のように手を動かして思考する授業では、あえてデジタルツールではなく、アナログなカードを使うことで、より体験的な学習へと導きます。

 Agのカード2枚とOのカード1枚をくっつけて並べ、酸化銀を表すAg2Oのモデルが提示されたあと、生徒たちに「酸化銀→銀+酸素」を、カードを使って表すにはどうしたら良いか、グループで話し合うよう指示が出ました。

 生徒たちは自分たちなりに考えてカードを動かします。グループで話し合うことで、知識だけでなく“考え方”を身につけさせることが狙いです。

Step 2 間違いを指摘してポイントをアドバイス

 森田先生は、話し合いの様子を見て回り、行き詰まっていたり、方向性が違っていたりする状況を見て取るとグループディスカッションを中断。原子の性質を再度思い出させて、「『→』の右と左でパーツの数が合わないといけない」と注意を促しました。

 答えを教えるのではなく、考えさせるように誘導していくのです。

Step 3 解説とまとめ

 先生が原子モデルを使って解説。十分に時間を取って話し合った後なので、生徒たちの理解はより深まっています。化学反応式に整理して、2Ag2O→4Ag+O2となることを確認。授業が終わりました。

Group Work 002中2 英語の授業
さまざまなワークを取り入れ英語の4技能を高める

Step 1 ペアワークで前回授業の振り返り

 中2の英語の授業では、冒頭に「What did you ~?」や「Where did you ~?」の表現を確認してから、英語科の伊藤友望先生の指示で2人1組になってゴールデンウィークに何をしたかを英語で話すワークを行いました。話し合いの時間は1分間ほど。「どこに行ったの?」「何日間、泊まったの?」など、生徒たちは英語でスムーズに会話しています。

Step 2 リスニングで英文を理解

 この日のテーマは比較級と最上級。教科書の本文に添えられたイラストをモニターで見ながら、まずは耳だけを使ってテキスト本文をリスニング。1回目は、聞いたあとで隣の人と日本語で、英文がどんな内容だったのかを話し合います。

Step 3 iPadにメモしながらリスニング

 iPadにはあらかじめ伊藤先生から教科書と同じイラスト画像が配信されています。2回目は、iPad上の画像に直接メモしながらリスニング。英文の内容が整理しやすくなります。その後、先生が内容について質問をして、文章の意味を把握できたか確認しました。

Step 4 スキルアップのための発音練習とクイズ

 発音の時間も設けています。CDに続いてシャドーイング(※1)やルックアップ(※2)という方法を用いて音読をしたり、2人1組で登場人物のロールプレーイングを行ったりして、リスニング力とスピーキング力を高めました。授業の最後には、宿題で作成してきた英文のクイズを、グループで問いかけ合います。

「アクティビティを交えながら、習得した構文や言い回しを使って英文を書き、話し、答える練習を繰り返すことで、文法や英語表現が定着できるようにしています」(英語科/伊藤友望先生)

※1 シャドーイング…英文の音声に続いて、同じように発音していく練習方法。

※2 ルックアップ…テキストを見て黙読したあと、先生の「Look up」の掛け声で顔をあげて暗唱する。文法力とスピーキング力を強化する練習方法。

(この記事は『私立中高進学通信2018年7月号』に掲載しました。)

聖徳大学附属女子中学校  

〒270-2223 千葉県松戸市秋山600
TEL:047-392-8111

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