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私立中高進学通信

2018年7月号

未来を切り拓くグローバル教育

富士見丘中学校

勉強プラスアルファの「資質」を育てる
複雑化する社会が求める"未来を生き抜く力"

高2の海外フィールドワークでは、災害・環境・経済などの社会課題について発表し、同じ課題について学ぶ現地の高校生とディスカッションを行います。写真はマレーシアでのディスカッションの様子です。

高2の海外フィールドワークでは、災害・環境・経済などの社会課題について発表し、
同じ課題について学ぶ現地の高校生とディスカッションを行います。写真はマレーシアでのディスカッションの様子です。

社会で役立つ力を養成するプログラム

 文部科学省のスーパーグローバルハイスクール(SGH)指定校となってから、今年で4年目を迎える同校。全校レベルでのグローバル教育への取り組みが高い評価を得ています。始業式や入学式での生徒の英語プレゼンテーションなど、英語を「聞く」「話す」機会を積極的に設けており、その成果もあって『SGH甲子園』(1)では2年連続で優秀賞受賞(2017年課題研究プレゼンテーション、2018年ラウンドテーブル型ディスカッション)という快挙を成し遂げました。

 しかし、こうした成果は同校がめざす『21世紀型教育』の一部でしかないと、白鶯はくおう訓彦教頭先生は言います。

「これからの時代は、英語力も含め、思考力、判断力、表現力、創造力など多様な能力が必要になります。そうした能力を一言にまとめると、“グローバルコンピテンシー”ということになるのではないでしょうか」

 コンピテンシーとは、最近、産業界でも注目されているキーワード。“成果を挙げる人に共通する行動特性”を意味します。

「これからは、主体性をもって多様な人々と協力し、粘り強く問題解決に向かう資質が求められます。そうした能力も身につけられる学校。それが本校と言えるでしょう」

 同校ではグローバルコンピテンシーを養うために、「英語でコミュニケーションできる人」「外に向かって挑戦できる人」「自分で目標・課題を見つけられる人」「他者と協働で課題を解決できる人」を『21世紀型教育』の教育目標として掲げています。これらはまさに2020年度の大学入試改革でも求められている能力です。

「学科の勉強に加えて、社会が求めている問題解決能力を身につけさせていくことが、生徒の将来につながっていくのではないでしょうか」

※1 SGH甲子園……全国のスーパーグローバルハイスクール(SGH)に指定された高校の高校生たちが研究成果を発表し合う課題研究発表会。2018年は101校140チームが参加しました。

正解がない問いに答えを出せる力を

 コンピテンシーを養うには、通常の学科の枠組みだけでは難しいと、同校では、自分の興味を掘り下げる自主研究(中1~中3)、被災地で行うフィールドワーク(高1)、実践的な英語を身につけるオンラインスピーキング(中2~高2)などを、通年のカリキュラムに取り入れています。

 また、中高大連携でさまざまなアクティブラーニングにも取り組んでいます。最も特徴的なのは、これらの取り組みの多くが選択制ではなく、必修科目として全員が取り組んでいる点です。生徒たちはこうした学習を通じ、これからの時代に必要な素養を自ずと身につけていきます。

「今後の社会では、答えが一つではない課題に取り組む必要も出てきます。そうした時に必要となる資質を多様なカリキュラムで養い、未来の社会で活躍できる人材の育成をめざしています」

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グローバル社会で求められる実践的英語力
1対1のオンラインスピーキングで会話力をつける

 昨年から、スカイプを利用した、マンツーマンのオンラインスピーキングを導入しました。

「ネイティブ教員による指導でも、通常の授業では先生と生徒が1対複数です。会話の基本はやはり1対1であり、それを実現するオンラインスピーキングの効果は目覚ましいです」

 と白鶯先生は言います。同校では中2~高2の全クラスで、週に30分のオンラインスピーキングの授業が必修となっています。

 この日は高2生が、オンラインスピーキングの授業を受けていました。授業はテキストに沿って行われ、習った文法事項を使って、その日のトピックについて会話するという形式。授業終了後には必ず日本人教員による振り返りの指導が行われ、わからなかった表現などについてアドバイス。単なる会話の時間で終わらせないようにしています。

 導入から1年以上が経ち、生徒たちもオンライン英会話に慣れてきました。この日も、全員が臆することなく画面に向かい、雑談も交えながら、堂々と英語を話していました。

「最初はとまどっていた生徒たちも、英語がコミュニケーションの手段に過ぎないことに気づきます。英語で話すことに慣れ、英語そのものに対する障壁を低くしていくことが、このプログラムの目的です」
(英語科/箕輪裕二先生)

 オンラインスピーキングの導入後、英検の二次試験の面接に「自信をもって臨むことができた」という生徒が増えたそうです。

毎週30分のレッスンで確かな英語力を培う毎週30分のレッスンで確かな英語力を培う
自分のペースで会話できるため落ち着いて取り組める自分のペースで会話できるため落ち着いて取り組める

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英語4技能をしっかり身につける教育
GTECや英検での実績も伸長
白鶯訓彦教頭先生白鶯はくおう訓彦教頭先生

 オンラインスピーキングをはじめ、数々の英語教育が成果を見せ始めている同校。現在、中3の英検準2級以上の取得者は3分の2を超えます。また、英語4技能を問うGTECでは、同校の中3の平均点が全国の高2の平均点を上回っていました。ライティングにおいては、全国の高3平均点を上回っていたそうです。

「会話だけでなく、本校ではライティングにも力を入れています。中1から毎週、英作文の宿題があり、ネイティブ教員と日本人教員が添削をして表現を磨きます」(白鶯先生)

 昨年度は帰国生を中心に、8名が海外の大学へ進学。ロンドン大学のキングスカレッジやカナダのトロント大学など、名門大学にも合格者を出す実績を残しています。

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持続可能な社会の実現に向けて
課題解決型の学びを授業に取り入れる

 同校のSGHプログラムのテーマは、「サステイナビリティから創造するグローバル社会」。サステイナビリティとは、社会、環境、経済などの観点で、持続可能な社会システムをめざす考え方を指します。高1の授業「サステイナビリティ基礎」で岩手県釜石市でのフィールドワークを行い、被災地の復興について考えます。

 また、高2の「サステイナビリティ演習」(選択制)では、台湾・マレーシア・シンガポールでフィールドワークを実施し、現地の課題に取り組みます。答えのない課題に挑戦するこれらの取り組みが、生徒たちの自主性を育てています。

(この記事は『私立中高進学通信2018年7月号』に掲載しました。)

富士見丘中学校  

〒151-0073 東京都渋谷区笹塚3-19-9
TEL:03-3376-1481

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