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私立中高進学通信

2018年6月号

The Voice 校長インタビュー

桜丘中学校

時代に求められる力を導き
深めていく場所でありたい

髙橋 知仁 (たかはし・ともひと)

髙橋 知仁 (たかはし・ともひと)校長先生
早稲田大学教育学部卒業。2012年、英語科教諭・戦略企画室長として同校に赴任。英語科教諭として教鞭をとったのちに、
教頭・副校長を歴任。時代に即したリーダシップ・フォロワーシップ教育に注力している。2018年度より現職。

全員が主役になれる行事や教育を実施
「生徒のさまざまな可能性を見つけて、引き上げてあげたい」と熱く語る髙橋校長先生。「生徒のさまざまな可能性を見つけて、引き上げてあげたい」と熱く語る髙橋校長先生。

 今、教育の世界では「リーダーを育てよう」という機運が高まっています。本校でも世界で活躍するリーダーを育成する目的で「Creative Leaders Class」を2015年にスタートさせました。本校が考えるリーダーとは、自分の得意分野ではリーダーシップを発揮し、ほかの人がリーダーとなったときには助け合い、協働できるフォロワーシップを兼ね備えた人です。これからは、リーダーとフォロワーを局面によって切り替えられる人が求められるのではないでしょうか。そのためにも、誰もが仲間をリードする力と、仲間を助けるフォロワーとしての気遣いや理解を習得する必要があります。

 そうした時代に対応する取り組みとして、本校では日直の進化版である『MC制度』を実施しています。MCを担当する日は、その生徒がクラスのリーダーとなります。全員に順番が回ってきますから、誰もが一度はリーダーの役割を担うわけです。中3のあるクラスでは、MCが毎朝、好きなことや興味のあることについて、2分間のプレゼンをしています。

 その際に気を付けているのは、相対的な評価ではなく、ほかの生徒と比べない絶対的な評価で生徒を見ることです。話し合いのまとめ方やプレゼンが、1度目より2度目の方が少しでもうまくできていれば、評価してくださいと先生方にお願いしています。生徒のがんばりは、相対的な評価だけでは測れません。一人ひとりの成長を絶対的な評価で見ることで、生徒には自己肯定感や自信が芽生え、大きな変化を見せてくれます。とくに中学生はそういう部分を大切にしてあげたいですね。

 行事に関してもなるべく少人数グループで、必ず全員が主体的に取り組まざるを得ない状況を作っています。これからは今まで以上に協働して何かをやり抜く資質が大切になってくると思います。このような能力は仲間との関わりの中で育まれるものですから、6年間の中でさまざまな人間関係に触れる機会を提供し、誰もが主役になって互いに成長できるように、常に心を砕いています。

一人ひとりの学力に対応するアダプティブラーニング
桜丘が実施している
生徒一人ひとりを考える教育
  1. ICTを活用したアダプティブラーニング
    (個別対応)
  2. リーダーにもフォロワーにもなれる資質を育てる
  3. 生徒を相対評価(偏差値、順位)ではなく、
    個人の成長を基準とした絶対評価で見る

 本校では、個々に応じた適切な学習で、学力を伸ばす『アダプティブラーニング』を重視しています。例えば昨年度から高1では、本校の進学指導部が開発したシステムを活用して、中学の問題を解き直す取り組みを始めています。問題を解くと、1時間後には300名規模の正答率と個々の生徒の正答率を比較した分析結果を出すことができます。これを参考に苦手な分野や復習が必要な分野を洗い出し、一人ひとりの効果的な振り返り学習につなげています。

 ICT化にも力を入れ、他校に先駆けて早期からタブレットも導入しています。ですが、タブレットに頼りすぎず、人の手による指導を必ず組み合わせています。昨年度から週に3回、放課後にタブレットの学習ソフトを使った英語検定、数学検定の対策講座を実施していますが、週に1回は必ずアドバイザーが対面でカウンセリングをしています。そこで進捗状況やわからない点などを個別に指導するのです。この取り組みの結果、英検の合格率も上昇しました。これもアダプティブラーニングの成果の一つだと言えます。

自習室やチューター制度は生徒たちの生活の一部

 自習室の利用も非常に活発です。中学生は18時まで、高校生は20時まで使うことができ、わからないところがあれば、チューターとして常駐するOB・OGの大学生に質問できます。昨年の夏休みの講習では、基礎クラスにチューター数名を導入したところ非常に効果的で、成績が伸び悩んでいる生徒を引き上げることにつながりました。以降、定期的に土曜日にチューターを入れた補習を行っています。

 チューター制度で育った生徒は、卒業後にチューターとして帰ってきてくれます。お茶の水女子大学に昨年進学したバトン部の生徒もその一人です。本校のバトン部は全国大会で優勝を争うレベルにあるため、練習も非常に厳しいのですが、彼女はチューターや自習室を活用して、部活動と受験勉強を両立させていました。

 チューターの励ましや、自習室で一緒に学ぶ仲間との “苦しい時こそみんなでがんばろう”という雰囲気が励みになったと話しています。

 今後も生徒をしっかりとサポートし、自立した個人を育てるというコンセプトの精度をさらに高めていきたいですね。昨年度から、放課後の特別選択授業として、マンツーマンのオンライン英会話を始めましたが、「もっと受講したい」「英語を聞き取る力が高まった」と生徒たちに大変好評です。生徒一人ひとりのやる気を引き出す取り組みを、今後も積極的に推進していきたいです。

沿革

[沿革]
1924年、創立者の稲毛多喜が、自立した女性の育成を目標に、同校の前身である稲毛和洋裁縫院を設立。1935年、桜丘女子商業学校に改組。1996年、休校していた中学校を再開し、中高一貫校として新たにスタート。2004年、桜丘中学・高等学校と改称、性別を問わず自立を支援して、社会に貢献する人物を育成するために男女共学化を実施。近年はグローバル化に対応する英語教育、情報教育を推進。2015年からは英語に特化したCreative Leaders Classを新設し、次世代のリーダーの育成に努めている。

(この記事は『私立中高進学通信2018年6月号』に掲載しました。)

桜丘中学校  

〒114-8554 東京都北区滝野川1-51-12
TEL:03-3910-6161

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