私立中高進学通信
2018年4・5月合併号
グローバル時代の学び方
城北中学校
3カ月(1月~3月)のターム留学を導入
英語圏で生活し、現地の高校に通う3カ月

オーストラリア語学研修の様子。今年度から「英語を話す」「使う」要素も強化されました。
3学期を活用するターム留学に注目
長年実施してきたオーストラリア語学研修に、2017年度は80名以上もの生徒が参加するなど、同校では海外留学へのニーズが年々、高まってきました。そこで3年前に学内に国際教育委員会を設置し、一歩進んだ留学プログラムを模索した結果、2018年度からターム留学制度を新たにスタートすることとなりました。
「地球のどこにいても生活できる、勉強できる、仕事ができる人材が現代のスタンダードになりつつあります。そのための足掛かりとして、これまで実施してきた2週間のオーストラリア研修に加え、もっと長期の留学プログラムを用意する必要があるのではないかと考えました」
と国際教育委員会委員長を務める紫藤潤一先生は言います。一般に1年以上の留学では、現地の学校で英語以外の科目も履修し単位を取得しないと、上級学年に進級できません。他科目の単位取得を優先するあまり、英語の能力を伸ばせないことがあります。
「もちろん、1年間以上の長期留学にチャレンジしたい生徒も応援していますが、より取り組みやすいターム留学を、まずは強化していきたいと考えました」
海外のさまざまな高校で英語習得に専念
今回導入したターム留学制度では、高1・高2の3学期の1~3月に留学します。1~2学期で学年の単位を満たし、新学年が始まる前に帰国するため、進級に支障は出ません。生徒は、現地校でのレポートと出席日数などを報告します。
留学先の国はアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国。これらの国の公立・私立の男子校及び共学の高校、約40校の中から選ぶことができます(2018年1月現在)。ホームステイをしながら、現地の学生たちと全く同じカリキュラムで学び、英語のほか、数学・体育・演劇などの教科も選択できる予定です。
「サポート態勢を含め、本校として自信をもっておすすめできるものです。海外校それぞれの詳細も、説明会などでていねいにご紹介する予定です」
ターム留学で生まれた海外校との結びつきを活かして、今後は交換留学やオンライン英会話などの導入も検討しているそうです。また、海外大学への進学をめざす生徒への進路指導に対応するために、海外視察も行っています。
「もう日本だけで勉強や仕事をする時代ではありません。こうした留学制度を活用して、10代のうちから海外での生活や、異なる国の人たちとコミュニケーションを取り、身をもってグローバルな世界を体感してほしいですね」
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ALTを含めネイティブの先生が6名在籍
ネイティブ教員の授業で中1から実践的に学ぶ
これまで4名のネイティブの先生が英語の授業を担当していましたが、2017年度からさらにALT(外国語指導助手)を2名採用。生徒たちの語学力向上を図っています。ネイティブの先生の授業は中1・中2の英会話から始まり、高3では大学入試のための高度な英作文も担当します。中高一貫ならではの6年間を通じた教育が魅力です。
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「学ぶ」カリキュラムにシフト
中3・高1のオーストラリア語学研修

語学研修でホームステイ先の家族と。さまざまなふれあいが、生徒たちを成長させます。
オーストラリア語学研修(希望制)は毎年、多くの生徒が参加する人気のプログラムです。これまでは異文化交流の側面が強かった研修内容を、2017年度から一新して中3・高1は別プログラムになり、午前は現地の大学で外国人の先生による英語の授業、午後は大学生に英語でインタビューしたり、ディスカッションをしたりする内容に変更しました。生徒たちの反応もよく、大学側からも好評で、2018年度からはさらに「学ぶ」プログラムを増やしていく予定です。
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城北の“国内留学”
『イングリッシュシャワー』で 英語漬けの3日間

『イングリッシュ・シャワー』で英語の楽しさや自分の可能性を知る生徒たち。英語学習へのやる気も高まります。
毎学期の期末試験後の3日間を活用し、英語だけを使って3日間を過ごすプログラム『イングリッシュシャワー』を実施しています。対象は中1から高1まで。1グループ5~6名に対して英語ネイティブスピーカー講師1名がついて、徹底的に英語の「聞く」「話す」「読む」「書く」を学びます。最終日にはそれぞれの学年に合わせた発表やプレゼンテーション、ディベートなども実施。集中して英語を学ぶため、生徒たちも達成感を感じるようで、「普段の授業でも英語のプレゼンテーションやディベートをやってみたい」という声があがっているそうです。
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楽しみながらの会話で英語力UP!
ネイティブの先生とランチする『イングリッシュ・テーブル』

誰でも参加自由の『イングリッシュ・テーブル』。その日に実施される教室が校内放送でアナウンスされると、生徒は自分のお弁当を持って集まります。
『イングリッシュ・テーブル』は、月・水・金の3日間、ネイティブの先生たちとランチを食べながら英語を話す取り組みです。参加を希望する生徒たちは自分のお弁当を持ちより、ネイティブの先生を囲んで楽しく英語で会話します。先生たちが上手に会話をリードするので、中1からの参加でも安心。留学の相談に乗るなど、幅広い対応をしてくれます。
(この記事は『私立中高進学通信2018年4・5月合併号』に掲載しました。)
城北中学校
〒174-8711 東京都板橋区東新町2-28-1
TEL:03-3956-3157
進学通信掲載情報

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