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私立中高進学通信

2018年2・3月合併号

私たち、僕たちが大好きな先生

女子聖学院中学校

語学力の向上とともに人間として大切なことを考えてもらうための
「心を育てる英語教育」

英語科 加納由美子先生

英語科
加納由美子(かのう ゆみこ)先生

青山学院大学文学部英米文学科卒業。
英語教育学専攻。
埼玉県小川町立欅台中学校で2年間勤務した後、現在は女子聖学院中学校高等学校に勤務。
好きな言葉は、"Keep your eyes on the stars, and your feet on the ground."(目を星に向け、足を地につけよ)。

45分間の授業中、教室内を動き回り、生徒に働きかける姿がエネルギッシュ! 語学力にとどまらず、社会的な興味・関心を広げるために教科書のテーマを応用・発展させた授業に、生徒はひき込まれていきます。

言葉を通じて人と人がつながるような指導を

ーー 授業中、生徒が積極的に課題に取り組んでいる姿が印象的でした。特に冒頭のグループワークは活気がありましたね。

 今日は音読テストから始めました。5、6人のグループに分かれ、学んだ単元の文章をスラッシュごとに「英語→日本語」を交互に声に出し、制限時間内に全員が間違えずに言えたら合格です。1人でも間違えると最初からやり直しになるので、一人ひとりの課題に取り組む姿勢と、全員で1つの課題をやり遂げようという姿勢、チームワークが大切です。

ーー 授業で心がけているのはどのようなことですか?

 言葉を通して人と人とがつながるような指導ができればと考えています。音読テストの狙いも、生徒それぞれが「仲間」となって、一つの目標に向かって努力することの大切さを考えてもらうことにあります。授業を通じて、言語技術や知識を身につけたり、話せるようになったりするだけでなく、人間として大切なことを培ってほしいというのが私の願いです。教科書による学習は、文章の内容を理解し、そこに書かれた英語表現を身につけ、問題を解くことに主眼を置いています。でも、それで終わらせてしまってはもったいないと、私は思っています。

ーー 英語の授業を通じて、より幅広い知識を身につけさせるということですか?

 はい。今回、教科書で取り上げた英文のテーマは「点字」でした。生徒には、このテーマをきっかけに、世の中にはいろいろな障がいを持つ人がいること、そういった人たちに気づくことの大切さ、「バリアフリー」や「ユニバーサルデザイン」の意味などを考えてもらいます。そして、バリアを乗り越えるにはどんなアイデアがあるか、ユニバーサルデザインにはどのようなものがあるかを調べ、英語でプレゼンテーションをしてもらうのです。こうすることで英語の表現力とともにリサーチする力も身につけることができます。

ーー 英語の授業を通じて深く考える力もつきそうです。

 クラスの全員が発表すると、そのアイデアや発見したことを生徒一人ひとりが知識として共有できます。「点字」というテーマを超えて、障がいを持つ人についての理解を深め、問題意識を持てるようになります。読解力の向上にも役立ちますし、そういう視点を持った社会人になってほしいと思っています。

ーー 授業に対する生徒の反応はいかがですか?

 生徒はリサーチや発表などの準備でかなり忙しいと思います。でも、課題への取り組みを通じて「自分が得意なものを見つけることができた」「新しい自分を発見するきっかけになった」「これまで知らなかった世界に出会うことができた」と、多くの気づきがあるようです。

授業中はとにかく教室内を動き回って、生徒に声を掛けます。授業中はとにかく教室内を動き回って、生徒に声を掛けます。
授業で使っている教科書の「アクティブ・リーディング」。この教科書との出会いが、今の授業を始めるきっかけになりました。授業で使っている教科書の「アクティブ・リーディング」。この教科書との出会いが、今の授業を始めるきっかけになりました。
生徒には「人の心に届く働き手」になってほしい

ーー なぜ先生になろうと思ったのでしょうか。

 大学4年生の教育実習では、それまでの人生でいちばん大変な3週間を過ごしました。寝る時間を削って授業の準備をして、生徒一人ひとりと向き合い、とても疲れました。でも、翌日、生徒の反応がダイレクトに返ってきます。それが楽しく思えました。指導をした生徒の力が伸びていく様子を目の当たりにして、教師の仕事が天職かもしれないと思いました。

ーー 女子聖学院に赴任したときのことを教えてください。印象的なことがあったそうですね。

 十数年前になりますが、本校に赴任をして、教師が生徒一人ひとりと向き合い、心の成長をきちんと見守っていることに新鮮な驚きを覚えました。今までそういう経験がなく、初めて本当の教育というものを学ばせてもらったような気がします。教育の面白さ、深さに気づかせてくれました。

ーー その後、女子聖学院で指導をしてきて、どんなところにこの学校の魅力を感じますか。

 生徒に真摯に向き合うところだと思います。文化祭や運動会などの行事で生徒が何をやりたいのか、教師とコミュニケーションを取りながら生徒主体でつくり上げていくことができます。今、クラス担任をしている高1の生徒が、ある企業とコラボして学校でイベントを開きたいと企画書を持ってきました。管理職の先生に相談したところ、キャリア教育につながるということで全面的にサポートしていくことになりました。やる気を大切にして、バックアップする姿勢は本校の特徴です。これは生徒に限りません。私は2020年のパラリンピックが、障がいを持つ人も、そうでない人もお互いにわかり合える機会になってほしいと願い、パラスポーツの魅力を伝える映像制作プロジェクトを企画しました。こちらも学校の了解を得、サポートの体制をいただいています。

ーー 教師としてどんなことを心がけていますか。また、今取り組んでいることはありますか。

 生徒には、「人の心に届く働き手」になってほしいというのが私の願いです。教師になる前から思い描いていたのは「心を育てる英語教育をする」ということです。そのためには教師として英語教育の知識や技能だけでは十分とはいえません。これまで以上に広く多岐にわたる知識を身につけて、生徒によりよい気づきを与えられるようになりたいと思っています。

グループに分かれて音読テストを実施中。緊張しつつも、集中してクリアをめざします。グループに分かれて音読テストを実施中。緊張しつつも、集中してクリアをめざします。
先生からのメッセージがびっしり書かれたノート。コミュニケーションを大切にしていることがわかります。先生からのメッセージがびっしり書かれたノート。コミュニケーションを大切にしていることがわかります。

(この記事は『私立中高進学通信2018年2・3月合併号』に掲載しました。)

女子聖学院中学校  

〒114-8574 東京都北区中里3-12-2
TEL:03-3917-2277

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