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私立中高進学通信

2018年1月号

校長が語る 思春期の伸ばし方

日本大学第二中学校

知的探究心を失わず、好きなこと興味のあることに打ち込んでほしい

どの生徒にも居場所がある学校を
深沢詠治校長先生深沢詠治(ふかざわ・えいじ)
校長先生

1952年生まれ。日本大学第二中・高等学校で学び、日本大学文理学部数学科へ進学。中学・高校・大学時代は陸上のハードルの選手として活躍。卒業後、数学の教員として日本大学第二学園に着任し、42年間勤務。教頭を経て、2017年4月より中学校長に就任。現在も教壇に立ち、中2、中3の数学を担当する。

 おおらかで、活力ある学校風土が根付いている同校には、中高という多感な時期に貫いている教育の方針があります。半世紀にわたって同校とともに歩んできた深沢詠治校長先生は次のように語ります。

「生徒は一人ひとり成長度も違えば、得意なもの、興味のあることも違います。どの生徒にも居場所があり、充実した学校生活を送ってもらうための環境づくりに努めています。本校は学力やスポーツなどに特化したクラスは設けていません。成果主義の学習指導や成績順のクラス分けなども行っていません。高2で文系・理系コースに分かれるまで、全員が同じカリキュラムで学びます。まずは9教科をバランスよく学び、その中で自分に合うものを見つけ、自分で進路を選び取ってほしいからです。将来、それぞれの道で活躍するうえでも、中高時代はスタンダードな教育で土台作りをすることが大切だと考えています。
 クラスには、数学が好きな生徒もいれば、スポーツあるいは音楽が得意な生徒、アニメや鉄道に詳しい生徒など、いろいろな生徒が机を並べています。生徒同士、得意分野を教え合い、お互いを認め尊敬し合う、そんな校風が長い歴史の中で培われてきました。いろいろな生徒がいるからこそ、成長につながるような化学反応が起きるのです」

 昨年、創立90周年を迎えた同校は、実業・研究・スポーツ・芸能などの各界に多彩な人材を輩出しています。

女子栄養大との連携で身体の土台づくりを

 思春期は心身ともに大きく成長する時期です。時代は学力偏重になりがちですが、同校は規則正しい生活習慣づくりと健康指導にも力を注いでいます。18年前から女子栄養大学と連携して、「食生活と中高生の身体状況」の調査や、骨密度、体脂肪率などの測定・分析などを行っています。

「将来を見通した身体の土台づくりと健康への意識を高めることがねらいです。ご家庭とも情報を共有し、栄養面や健康管理に役立ててもらっています」

 その成果は数値にも表れています。健康調査の骨量の数値は、女子では中2で、男子では中3で男女各成人の平均値を上回り、高校卒業時にはかなりの骨量貯金がなされているそうです。

親や先生の一言が大きな意味を持つ
思春期の子育て3原則
  1. 子どもの話に共感し寄り添う会話を心がける
  2. 自信が挑戦意欲につながる
  3. ゆとりを持って、子どもの乗り越える力を信じる

 若い人と接する中で気になるのが自己肯定感が低い子が多いこと、と深沢校長は言います。

「自信は挑戦意欲につながります。本人が無理だと思っていたら挑戦しません。この時期は悩んだり、失敗したりすることも成長段階で必要なことです。小さなことでも達成する喜びを積み重ねることが自信につながります。
 自信を失いかけたときこそ、親や教員の一言が大きいのです。私も陸上をやっていた学生時代、ケガをして心が折れそうになっていたことがありましたが、監督からの『ケガが治ったら大化けするぞ、君は』の一言で救われました。何の根拠もなかったと思いますが。
 保護者の方はどうしてもできないところに目がいきがちですが、良いところをたくさん探してあげましょう」

 思春期は親子でぶつかり合うこともあります。

「先回りしないで、まずは共感すること。『早くしなさい』『なんでできないの!』などでは、子どもからは『うるさいなー』で会話は終了です。『集中できないようね。お母さん、心配なの。できることはあるかしら?』などのように寄り添う会話を心がけてみてはどうでしょうか。そして、わが子の乗り越える力を信じましょう」

 同校では、今年度から朝のSHRの時間を利用して、新聞のコラムを書き写す朝学習や朝読書を導入。表現力や国語力の基礎を身につけさせることがねらいです。

「相手にわかるように伝えることは難しい。継続することで成果を出せればと思います。朝学習には、気持ちを落ち着かせてスムーズに授業に入るという目的もあり、こちらは成果が出ています。
 これからも、知的探究心を失わずに、安心して好きなことに夢中になれる学校づくりに努力していきます」

生徒の成長を助ける工夫された新校舎
新校舎の明るく開放的な共有スペースは生徒たちのお気に入りの場所。新校舎の明るく開放的な共有スペースは生徒たちのお気に入りの場所。

 平成27年秋に完成した中学の新校舎には、思春期を過ごす生徒の成長を見守る配慮が随所に施されています。自然光がたっぷり差し込む大きな窓と、開放的な吹き抜けの空間は生徒の気持ちを明るい気分にさせてくれます。中1の教室は先生の目が行き届くように職員室と同フロアに配置されています。また、各フロアには複数の面談室を用意。共有スペースが多いのも特徴で、生徒同士はもちろん、生徒と教員が気軽に談笑する場にもなっています。

進学通信2018年1月号
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