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私立中高進学通信

2018年1月号

校長が語る 思春期の伸ばし方

獨協中学校

社会へと視野を広げることで
人との関わりから男子は多くを学びます

新入生合宿では、生徒たちがさまざまなアクティビティに挑戦します。大勢で知恵を出し合って課題を解決し、協力することでいかに成果が得られるのかを体感します。

新入生合宿では、生徒たちがさまざまなアクティビティに挑戦します。
大勢で知恵を出し合って課題を解決し、協力することでいかに成果が得られるのかを体感します。

大学や企業など校外で社会を学ぶ
渡辺和雄 校長先生渡辺和雄(わたなべ・かずお)
校長先生

1956年、広島県に生まれる。東京学芸大学大学院修了の後、早稲田大学大学院修了。専門は近代文学。1986年、獨協中学校・高等学校国語科専任教諭に就任。国語科主任を経て、2006年に同校教頭に就任。2011年、同校第22代校長に就任。非認知能力を6年間で養い、「やり抜く力」を育む教育を実践することで、「社会の優等生」の輩出に尽力している。

「社会の優等生を育てる」という教育理念のもと、男子の完全中高一貫教育を実施している同校。実社会で求められる力を6年間で段階的に養っていく、その指導方法について、とくに「男子の育て方」に焦点を当て、渡辺和雄校長先生に話をうかがいました。まず中1、中2の段階では、自己管理する能力を育むことから始めるのだそうです。

「社会に出れば、時間をマネジメントするよう求められます。単に時間を厳守するだけではなく、与えられた有限な時間をどのように使うのか、自身で判断しなければなりません。そこで本校では、獨協手帳というスケジュール帳を全生徒に持たせ、1週間の予定を記入させています。それを担任教師が週に1度チェックし、コメントを添えて生徒に返します。生徒は教師の助言を参考に1週間を振り返り、徐々に時間をマネジメントする能力を培っていくのです。この獨協手帳はコミュニケーションツールでもあり、具体的な改善方法を教師が示すことで、生徒は一歩ずつ着実に成長していきます。
 とくに男子教育においては、生徒の主体性のみに寄り掛かった指導では育たない時代になってきました。具体的な方法を生徒が納得する形で提示し、意欲を喚起して、誠実に努力を続けられるように育てるのが私たちのやり方です」

 中3から高1にかけては、自我が強くなる時期だからこそ、その意識を自己ではなく他者に向けさせ、人間関係を学ぶステップに入ります。

「学校で築く友人や先輩後輩との関係だけではなく、学校の外の世界に触れ、社会を知る機会を多く設けています。例えば職場体験として新聞社や裁判所などを訪れることで、社会で働く人の使命感を生徒たちは理解します。ホテルを訪れ、ベッドメイキングなどを体験した生徒は、それまでは享受するだけだった企業のサービスを、提供する側の目線で考えられるようになるのです」

 視野を広げるために訪れるのは、企業だけではありません。将来につながる進路を見出せるように、大学見学も頻繁に行っています。

「獨協医科大学を訪れた生徒は、医療を志す人の心構えを知ったうえで、医者の視点で実際の医療現場を目にします。早稲田大学の法学部のゼミに参加したり、東京大学の理系学部の研究室を訪問したりと、生徒たちの興味関心を広げる機会を豊富に設けています」

男子の指導は具体策を示して
思春期男子の育て方3原則
  1. 具体的な方法・解決策を示す
  2. 他者に目を向けるよう促す
  3. 時間をかけて一緒に考える

 社会の仕組みを少しずつ理解するステップを経て、高2・高3では、社会に役立とうとする意欲を養います。

「蛍が生息するビオトープ、屋上の壁面緑化、日本古来の木々を植えた鎮守の森といった環境教育は、心の成長だけではなく、社会貢献への意識づけにも活かされています。近隣の小学生を迎えて自分たちの環境保全活動について説明したり、小学校を訪れて出張授業を行ったりと、生徒たち自身がやるべきことを導き出すことで、社会に貢献するリーダーになるための基礎を築いていくのです」

 6年間の一貫教育を通して、段階的に社会との結びつきを学ぶことが、成長過程に大きな糧になると考える同校。日々の学校生活の中で、心がけていることや生徒と接していて感じることはどのようなことでしょうか。

「一人でコツコツと学習して力を伸ばす女子に対して、一つの課題について仲間と協働して答えを導き出す学び方が、男子には向いているようです。協力すればパフォーマンスが上がることを学ぶ場として、学校が果たす役割はとても大きいと考えています。
 一方で男子生徒の特徴として、助言になかなか耳を貸さないという傾向があります。それは理解していないということではなく、腰が重いだけなので、具体的な解決策や方法を示すことが重要になってきます。そのためにも、白か黒かとジャッジを下し、頭ごなしに叱るのは良くありません。『10のうち8はできているけれど、まだ2はできていないから、その2ができるようにどうしようか』と、一緒にじっくりと考え、本人に納得させながら学ばせる必要があります。多くの男子は、できるようになるまでに時間がかかるものなのです」

 人との関係の中で徐々に学んでいく男子の特性を生かし、豊かな経験を積みながら周囲の世界を広げていき、大きく成長させるための指導が同校の教育の特徴です。

獨協医科大学の見学で、ドクターヘリを間近で目にした生徒たち。人命を守るために一刻を争う医療の現場について、詳しく説明を受けていました。獨協医科大学の見学で、ドクターヘリを間近で目にした生徒たち。人命を守るために一刻を争う医療の現場について、詳しく説明を受けていました。
中3生は、自身が関心のあるテーマを研究論文にまとめます。各クラスの代表が学年の発表会で論文を披露し、さらにその中から選ばれた5名分が、校内の作品集「WORKS」に掲載されます。中3生は、自身が関心のあるテーマを研究論文にまとめます。各クラスの代表が学年の発表会で論文を披露し、さらにその中から選ばれた5名分が、校内の作品集「WORKS」に掲載されます。
先輩たちの背中を見て将来への道筋を描く

 大学見学は、自身の将来像を具体的にイメージする絶好の機会です。写真は、東京大学の理系学部の研究室を訪れた際の様子。海外研修では、スタンフォード大学やカリフォルニア大学バークレー校を訪れ、現地の大学生や日本人留学生と対話することができます。また米国の大手航空会社への訪問や、シリコンバレーで起業したOBと会う機会も設けられています。

(この記事は『私立中高進学通信2018年1月号』に掲載しました。)

獨協中学校  

〒112-0014 東京都文京区関口3-8-1
TEL:03-3943-3651

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