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私立中高進学通信

2018年特別号

校長が語る自立へのプロセス

神奈川学園中学校

一人ひとりを大切に、夢を実現する力を育む

1クラスを2人の担任が受け持つ「2人担任制」を導入。複眼的にきめ細かく生徒を見守ります。

1クラスを2人の担任が受け持つ「2人担任制」を導入。
複眼的にきめ細かく生徒を見守ります。

「自ら判断する力」「生きる力」を育むことを教育理念に掲げ、創立104年の伝統を誇る神奈川学園。今春、初の女性校長に就任された大石圭子校長先生に、 “女子の自立” についてお話をうかがいました。

新しい働き方で社会を変革する女性に
大石 圭子(おおいし・けいこ)大石 圭子(おおいし・けいこ)

愛知県出身。フェリス女学院中学校・高等学校卒業。東京女子大学文理学部日本文学科卒業。国語科教員として、神奈川学園中学校・高等学校に勤務。主に、学年主任・生徒部会長など生徒指導分野を担当した。2009年に教頭代行、2012年に教頭を経て、今年度から現職。

「自立とは何か――あらためて考えるととても難しい質問ですが、夢をかなえる力を持つことと考えるとわかりやすいかもしれません」

 ていねいに、一言ひとこと確かめるように答える大石先生。

「そのためには勉強も必要です。そして、社会といかに関わっていくかを学ぶことが重要。その両立が、夢をかなえることにつながっていくのだと思います」

 なかでも、とくに大事にしたいのは「共感力」だと大石先生は話します。

「社会はめまぐるしく変化するものです。その中で自立するには、共感し、協働できるしなやかな感性が欠かせません。女性が活躍する時代と言われていますが、男女格差の度合いを示すジェンダーギャップ指数で、2017年の日本の順位は144カ国中114位と過去最低です。こうした社会に生徒たちは出ていくのです。その時に、自己実現のためにはどうすればいいのか。本校の生徒には、新しい働き方で社会に関わり、変革していくような女性であってほしいと思っています」

 自身も「女子校育ち」と話す大石先生。女子教育の現場を知り尽くした経験があるからこそ、今の時代に必要な女性の力を見極めることができるのでしょう。

 そうした力を育むための取り組みとして進められているのが、今年で18年目を迎える「21世紀教育プラン」。なかでも同校ならではの取り組みとして、内外に評価されているのが「総合的な学習」です。

「できる」という自信が生徒を自立へと導く

「例えば中3生のテーマは多文化共生です。そのため、国際的なことがらを学ぶ授業を1年間かけて行い、その集大成としてオセアニア方面への海外研修を実施しています」

 授業では、11カ国もの人々が暮らす神奈川の県営住宅や東京・代々木上原にあるモスク「東京ジャーミィ」を訪れるほか、中華学院では生徒同士の交流も行います。

「また、『もしシリア難民があなたの家の隣に引っ越して来たら?』など、さまざまな国際問題をテーマに話し合いもします。単に海外研修を行うのではなく、事前に国内で国際的な場面を経験させ、相互理解とは何かを知ったうえで、生徒をホームステイに送り出しているのです。これは生徒をより成長させることにつながっています」

 オーストラリアへは、すでに15年間も生徒を送り続けており、強い絆が構築されていると大石先生は話します。

「拙くても、自分の意思が英語で通じる喜びを生徒は体験し、大きな自信を得ることができます。こうした成功体験の積み重ねこそが自立への階段になると考えています」

 同校の英語の授業は、中1から週5時間+英会話1時間を確保。なかでも英会話はクラスを3つに分け、12~13人の生徒に1人のネイティブ教員がついて授業が行われています。中3からは習熟度別クラスも導入し、より個に特化した指導を行っています。4年連続でSGHアソシエイト校にも認定されるなど、グローバル教育への取り組みが評価を受けています。

先生たちが一丸となり個々の生徒の夢を応援する
神奈川学園が育成する生徒像
  1. 考え、判断し、自らの力で生きていける生徒
  2. 社会の中でだれかのために何かができる生徒
  3. 豊かな共感力としなやかな感性をもつ生徒

 外部の識者を招いて行われる講演会が多いことも同校の特色です。例えば、毎冬に行われる図書委員会主催の講演会では、ノーベル賞受賞者の小柴昌俊先生、作家の重松清さん、あさのあつこさんなどが同校を訪れました。

「図書委員会の生徒がすべて自主的に運営しています。生徒自らが手紙を書いて送り、そうした思いに識者の方が応えてくださることで、実現しているのです。
 本校では、中高6年間を通じて生徒一人ひとりを大切にして、生徒がそれぞれの力で伸びていくことを、教員は一丸となって応援しています。1クラスを2人担任制としているのも、複眼的に一人ひとりを見ていこうという表れです。本校は人が人を育てる学校です。生徒と教員との関係はとても居心地のよいものになっていると思います」

 このことは、同校で行われる卒業生の成人を祝う式典の出席率が、90%以上であることからもうかがえます。

「ほかにも、就職活動の合間に、また家族と一緒にと、卒業生がしょっちゅう顔を見せに来てくれています。この春休みにも、2組の元教え子が学校に遊びに来てくれたんですよ」

 21世紀をしなやかに生き、夢を実現する女性は、同校で確かに育まれています。

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学習面ではオリジナルテキストで、きめ細かく学習をサポート。生活面ではダイアリーで毎日の学校生活を記録します。学習面ではオリジナルテキストで、きめ細かく学習をサポート。生活面ではダイアリーで毎日の学校生活を記録します。
高1生が行う国内フィールドワーク。グローバル社会の理解には欠かせない、現代日本が抱える課題にも向き合います。高1生が行う国内フィールドワーク。グローバル社会の理解には欠かせない、現代日本が抱える課題にも向き合います。

(この記事は2018年8月に掲載しました。)

神奈川学園中学校  

〒221-0844 神奈川県横浜市神奈川区沢渡18
TEL:045-311-2961

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