私立中高進学通信
2017年11月号
中学入試のポイント
東洋英和女学院中学部
学校への理解を深める面接試験
筆記試験の後に面接試験を行う同校。2018年度入試も例年通り実施されますが、開始時刻が早まります。あらためて面接の必要性とその内容をうかがいました。

顔を合わせて校風を確認する
建学の精神『敬神奉仕』のもと、133年の歴史を刻む同校。中学入試の筆記試験は例年通り、国語・算数・社会・理科の4科目で、出題傾向にも変更はありません。これまで通り、面接試験も行います。
「フェイス・トゥ・フェイスの場を設けることを入試の一連の流れとして捉えており、大切にしてきました」
と、中学部教頭の野村正宣先生は言います。
面接試験を行う理由について面接担当の山下直美先生は次のように説明します。
「教員との会話を通して、本校の雰囲気を知ってもらうのが大きな目的です。そのうえで、本校への入学の気持ちを固めてほしいと考えています」
面接試験は筆記試験のあと1人ずつ、3~5分間で行われます。面接は合否の参考にはしますが、点数化はしていません。
「本校の教育方針がキリスト教の理念に基づいていると理解しているかどうか、面接の場で必ず確認しています」
と山下先生は話します。
面接でのこの問いは、同校を志望する受験生にとっては周知の事実として知られています。もちろんキリスト教について何も知らなくても合否に影響はありません。入学後に初歩から学ぶ聖書の授業があるので、心配もいりません。
面接では前向きな会話ができる質問を準備し、受験生にリラックスして臨んでもらいたいと考えているそうです。
「面接の時間になると受験生は緊張感で心に余裕がなくなっています。午前の筆記試験の疲れが出る受験生や、『試験が上手くいかなかった』と落ち込む受験生もいるからです。
出願時に提出した通知表のコピーは話題づくりのきっかけとして参考にします。もし、生徒が緊張でうまく受け答えができなくても、話しやすい雰囲気をつくり、明るい気持ちで受験を終えることができるように心がけています」(野村先生)
服装はジャケットにスカートが定番
保護者からよく質問される面接時の「服装」については、入試広報主任の中村健二先生から次のようなアドバイスがありました。
「人前に出て恥ずかしくないスタイルで臨んでください、と学校説明会では伝えています。ただし、あまりリラックスしすぎた服装では、他の受験生との違いから本人が緊張してしまうかもしれません」
多くの受験生はジャケットにスカートのスタイルが多いそうです。着替える場所は用意されていないので、ジャケットは家から着ていくか、または持参して面接時に着用するなどの工夫が必要でしょう。制服のある小学校に通っている場合は制服でよいそうです。
入試で面接試験をしない学校が増えているなか、なぜ面接が必要なのかという問いには、中村先生がこう答えてくれました。
「面接があることで、ご家庭で学校案内を開いて、親子で会話する機会が増えるかと思います。話し合いながら本校への理解を深めてほしいという願いがあります」
開始時刻を早めて午後入試にも対応
2018年度入試では面接のみ開始時刻に変更点があります。昨年度までは筆記試験終了後、全員が昼食を終えてから面接を開始していましたが、2018年度より筆記試験直後から始めます。
これは併願校の午後入試に向かう受験生への配慮として変更されたものです。面接の順番は出願順となっていますが、受験番号100番台であれば面接終了の目安は12時40分頃を見込んでいます。昼食や移動時間も含めて併願校の午後入試に十分間に合います。
受験生にとっては午後入試のチャンスが活かされる今回の変更点。11月25日(土)の入試問題説明会などでも詳しく説明があるそうです。
(この記事は『私立中高進学通信2017年11月号』に掲載しました。)
東洋英和女学院中学部
〒106-8507 東京都港区六本木5-14-40
TEL:03-3583-0696
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