私立中高進学通信
2017年11月号
注目のPick up TOPIC!
共立女子中学校
「全国高等学校鉄道模型コンテスト」で最優秀賞を受賞し、
次は国際大会へ!
ジオラマ制作の地理歴史部

「制作責任者として、自分のイメージをどのように部員に伝えたらいいのか、とても悩みました。
作品の完成度を上げるために、やり直してもらわなくてはならないこともあり、
そんなときにも、みんなの気持ちが上向きになれるような声掛けができるように気を配りました」(N.Mさん)
「ものづくりと地理・歴史が好きなので入部しました。地道な作業が多いので、忍耐力がついたと思います」(O.Mさん)
歴史をジオラマで表現──地理歴史部

中高完全一貫校としては都内有数の規模を誇る同校。異なる価値観や個性に接し、自身の興味や関心の幅を広げて、人としての土台を共に築いていく姿勢を大切にしています。授業、学校行事、クラブ活動、特別活動など、学校生活では「たくさんの人との関わり」を経験することが重視されています。
「太極拳部」や「能楽部」、「山岳部」など、他校には見られないようなクラブ活動が充実しているのも特色の一つ。中学で約95%、高校で90%の生徒が部に所属し、個々の興味・関心に応じた活動に打ち込んでいます。なかでも近年、活躍がめざましいのが「地理歴史部」です。地理や歴史を学びながら、ジオラマを制作することがその主な活動内容で、春と夏の年2回、大会にも出場しています。
「もとの地形の上に、いろいろな歴史が積み重なって、その土地の今の姿があります。月に1回は作品のモデルとなる場所に調査に行って、その土地の地理や歴史を学び、自分たちの目で見たこと、感じたことをもとにしながら、作品づくりに取り組む点が、私たちの活動の大きな特徴です」と、地理歴史部部長のN.Mさんは話します。
全国大会で最優秀賞を受賞!

今年8月に開催された「第9回全国高等学校鉄道模型コンテスト・モジュール部門」では、最優秀賞および、文部科学大臣賞の栄誉に輝きました。平成27年にもモジュール部門で文部科学大臣賞に選ばれており、2年ぶり2度目の受賞となります。今回の受賞作のテーマは「深秋」。群馬県の伊香保温泉や神奈川県の箱根の登山鉄道、東京都の奥多摩の白丸ダムなどをモチーフとした、日本らしい季節感を感じられる作品です。
構想を練り始めたのは約1年前。作品ごとに部員の中から「制作責任者」を決め、リーダーとして指揮を取ります。今回、制作責任者となったN.Mさんは、顧問の先生と「制作ノート」と呼ばれるノートでのやり取りを続け、どのような景色を、どのように表現するのか、そのために何をしたらいいのかなどを、じっくり考えていったそうです。
「企画を立てて、期限までに準備をして、完成させる計画力が大きく成長したと思います。助言はしますが、具体的な指示はなるべく避けて、できるだけ自分たちで考えさせるようにしています」(地理歴史部顧問/池末和幸先生)
国際大会の招待を受けてアメリカに遠征
今回の受賞を受け、11月にアメリカ(ウィスコンシン州ミルウォーキー市)で開催される鉄道ジオラマの国際大会「トレインフェスト2017」に特別招待されることも決まっています。7日間のアメリカ遠征に向けて、部員たちは現在、英語でのプレゼンテーションなどを準備している最中です。「日本の景色を、海外の人に伝えたい。そのために英語でのスピーチもがんばりたい」と意気込みを見せています。これまで勉強してきた英語を、実践的に使うことができる貴重な経験にもなりそうです。
「彼女たちが、国際的な舞台に果敢に挑んでいく姿は、他の生徒にとっても、大きな刺激になると思います。英語はコミュニケーションツールなのだということを、身をもって体験してきてほしいですね。また、現地でもフィールド調査を行う予定です。海外での経験をきっかけに、日本の文化を見つめ直し、今後の作品づくりに生かしてほしいと思っています」(池末先生)



2018年度より英語でのコミュニケーション能力を測る「インタラクティブ入試」を新設
入試改革を進める同校では、これまでも通常の4科型入試に加え、「合科型入試」や「帰国生入試」などの多様な入試を取り入れてきましたが、さらに2018年度より、英語を介した「コミュニケーション能力」を測る「インタラクティブ入試(定員20名、2月3日午後実施)」を新たに導入することを発表。英語でゲームや対話などを行い、英語の理解力や英語を用いてのコミュニケーション力等を観察する試験「インタラクティブトライアル」(100点)と基礎的な「算数」(50点)の2つの試験によって、合否の判定がなされます。
「小学校での英語の学習が拡充し、国内においても英語の学びが浸透していく中で、発信型英語教育を実践してきた本校ならではの『インタラクティブ入試』を実施することになりました。大切なのは、共立女子に根付いている多様性や柔軟性、日本文化への理解をグローバルマインドへとつなげることです。
ペーパー試験に頼らずに、コミュニケーションの姿勢を重視している点が、『人との関わり』を重視する本校らしさかと思います。英語で前向きにコミュニケーションを取ろうという姿勢を持つ生徒がたくさん入学してくれることで、より多様性に富んだ、新しい共立女子になることを期待しています」
(国際交流部主任/石田大介先生)
(この記事は『私立中高進学通信2017年11月号』に掲載しました。)
共立女子中学校
〒101-8433 東京都千代田区一ツ橋2-2-1
TEL:03-3237-2744
進学通信掲載情報

PICK UP!!
紹介する学校
- 最大3週間のニュージーランド滞在 世界へと視野が広がる修学旅行品川女子学院中等部
- 先生や生徒たちと触れ合い「帝京を感じる一瞬」帝京大学系属帝京中学校
- ICT導入で変わる学び 生徒に1人1台支給タブレット学習で効率化を実現東京成徳大学中学校
- 留学・海外語学研修プログラム 世界と未来に向けて大きく羽ばたける人材を東京都市大学等々力中学校
- 明治大学・明治高等学校連携サマーセミナー 高大連携セミナーで将来のキャリア設計を描く明治大学付属明治中学校
- 知識を追い求めた先にまだ見ぬ自分と出会える場所東京純心女子中学校
- グローバル教育の拠点となる自然豊かな海外研修センター八雲学園中学校
- 全員がマンツーマンで受けるレッスン オンライン英会話で発信力をさらに強化大宮開成中学校
- 主体的な英語の学びを後押しする新拠点 新しい学びを生む『K-SALC』完成神田女学園中学校
- 国内研修『エンパワーメントプログラム』を導入 挑戦する大切さを英語で学ぶ恵泉女学園中学校
- 2年目を迎えた「GLP」独自の学び アジア圏体験で国際人の自覚を養う佼成学園中学校
- 英語力だけでなく自主性も育てる学びの旅 海外研修を刷新 発信力と探究力を磨く実践女子学園中学校
- 現地のサマースクールやホームステイで”英語を使う体験を” ネブラスカ修学旅行で将来へ一歩を踏み出す専修大学松戸中学校
- 日本語と英語を同時に強化 創造し発信する力を養う日本学園中学校
- 海外体験と異文化交流で国際人たる知性を育む星野学園中学校
- 英語を学ぶやる気を高める『イマージョンウィーク』山脇学園中学校
- 生徒と先生の厚い信頼関係のもと、将来の夢を実現日本大学第一中学校
- 英語力×人間力でグローバルな力を育成横浜翠陵中学校
- 学び合いでより深い理解と社会に出て役立つ力を養う淑徳中学校
- 興味・関心を主体性を持った学びにつなげる武蔵野大学中学校
- 主体的な学びが育む『考えて行動のできる人』横浜創英中学校
- 体験を通して興味を広げ夢の実現に向けて行動する 精神的大人になるための信じて見守る教育獨協埼玉中学校
- 「全国高等学校鉄道模型コンテスト」で最優秀賞を受賞し、次は国際大会へ!共立女子中学校
- 国際的素養を身につけた真のグローバルリーダーを育てる佼成学園女子中学校
- 2018年度より女子部に開設 独自のグローバル教育を推進する『CCクラス』国学院大学久我山中学校
- 学校生活に溶け込む英語イマージョン教育浦和実業学園中学校
- 命の大切さを学ぶふれあい体験授業藤村女子中学校
- 学校への理解を深める面接試験東洋英和女学院中学部
- 自ら学ぶ力を問う『21世紀型入試』がスタート三田国際学園中学校
- 身近な話題や楽しい舞台劇にして作品に対する興味を引き出す高輪中学校
- 英語 新しい英語学習法CLILクリルを全面的に導入横浜女学院中学校
- きれいな施設がみんなの自慢!優雅な雰囲気が漂います。江戸川女子中学校
- 海外の生徒たちの積極性が刺激になりました。城北中学校
- 右肩上がりで上昇する合格実績 確かな進路選択で目標達成をめざす目白研心中学校
- 先生方の親身なアドバイスを活かして強い気持ちで第一志望に合格共栄学園中学校
- 部活動に勉強に奮励努力した経験を糧に大学2年で公認会計士に最年少合格明治大学付属中野八王子中学校


