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私立中高進学通信

2017年11月号

子どもの自立を促す教育

獨協埼玉中学校

体験を通して興味を広げ夢の実現に向けて行動する
精神的大人になるための信じて見守る教育

 中3は福祉について学びます。校内で福祉体験を実施し、夏休みは生徒全員が自ら見つけたボランティア活動を行います。

 中3は福祉について学びます。校内で福祉体験を実施し、夏休みは生徒全員が自ら見つけたボランティア活動を行います。

 創立以来「自ら考えて行動する力を身につける」を指針とする同校は、中学からの体験学習と調べ学習を通して「知識と関心から行動を起こす」生徒を育てるための工夫をしています。堀口教頭先生にお話をうかがいました。

“調べ学習”を通してプレゼン能力を養う
堀口 千秋 先生堀口 千秋 先生
獨協埼玉中学高等学校教頭、中等部主任兼務。理科(生物)教諭。2001年の中学設立に関わり、学年主任、教務主任を歴任。

 全学年で“調べ学習”に力を入れている同校は、勉強に興味を持たせるさまざまな工夫を授業に取り入れています。例えば社会科では、中1で世界の国を調べ、中2では歴史新聞を作成、中3では政治・経済などをテーマにした生徒の自主性を重んじる調べ学習を行います。さらに、それらを発表することで生徒同士の学習意欲を刺激しています。

「発表では生徒のユニークな視点に感心させられます。高校進学までに文系と理系をバランスよく学習するためには、受験のための知識を詰め込むだけの教育ではなく、興味や関心を幅広く持たせるための取り組みが重要です」

 特に高3で選択できる獨協大学への進学をめざす『獨協コース』は、同校ならではの特別コース。生徒たちには、受験勉強では身につかない力をつけるための課題が与えられます。

「生徒は大学で必要な基礎知識を養うために、大学教授推薦の図書を最低30冊読まなければなりません。さらに大学に進学した後の学びに役立つテーマで論文(1万6千字以上)の提出を必須としています」

 論文執筆は大変ですが、決して諦めさせず、大学に出向いてプレゼンを繰り返しながら修正を重ねます。そのため高校では生徒1人に教師1人のマンツーマンで指導。高大がこのように連携する学校はほかにはなく、やり切った生徒は大きな自信を手にし、進学後の評価も高いそうです。また同校の図書館には司書2名が常駐し、ガイダンスや調べ学習の手助けをしています。

同校で行われているさまざまな体験学習の様子。
アメ横での職業体験(右上)、国内留学体験(右下)、田植え実習(左上)、理科実験(左下)。

段階を踏んで興味を持たせる英語教育

「多くの私学が中学で海外への修学旅行を実施していますが、観光のみで帰ってくるケースも少なくないと聞きます。本校ではそういうことがないように、段階的に英語を好きになってもらう取り組みを行っています」

 中2に河口湖で行う2泊3日のアメリカンサマーキャンプ、通称“国内留学体験”もその一つ。ネイティブのボランティア1人に生徒6人のグループを作り、会話は英語のみ。最終日には3分ほどの英語の寸劇を行い、優秀グループを決定します。

「台本書きから演出まで自分たちで考え、知っている単語を使って身振り手振りで話すことによって英会話への苦手意識を取り払い、その後の英語に対する興味を引き出しています」

 これをきっかけに英語に興味を持った生徒は、ニュージーランドのホームステイやアメリカへの語学留学、ドイツやオーストラリアの交換国際交流にも積極的に参加しています。

 さらに2017年夏には、中2から高2までの優秀な生徒を集めて、英会話を中心とする『先進英語プログラム』を実施。議論や発表を通して、中高の壁を越えた交流で期待以上の成果を上げています。

自己責任を問いながら早く“大人”にする工夫

 生活面では自己管理のためにスケジュール管理ができる生徒手帳を導入。保護者との連絡にメール配信は行わず、忘れ物も連絡不足も自己責任とするなど学校生活を通して自立を促します。

「生徒には夢に向かって何をして、どう行動に移すのかを早くから考えられる人間になってもらいたい。そのため、中3から高1までに“精神的に早く大人にする”工夫をしています。例えば総合学習の稲作体験では農家の苦労や自然との共存、食糧自給率までを、職業体験では働く大変さや職業の仕組みを、ボランティアでは弱者の立場を想像するなど、さまざまな機会を与えて進学だけに偏らない幅広い視野を養っています。また遅れを取る生徒がいないように補習が多いのも特徴。生徒一人ひとりがなりたい自分を見つけられるように真摯に取り組んでいます」

 中2のアメリカンサマーキャンプの様子。合宿中の会話はすべて英語で交わされ“使える英語力の育成”を図っています。中2のアメリカンサマーキャンプの様子。合宿中の会話はすべて英語で交わされ“使える英語力の育成”を図っています。
 高3の獨協コースでは論文を作成します。大学で多くの教授の前でプレゼンし、修正を繰り返すことで力がついていきます。高3の獨協コースでは論文を作成します。大学で多くの教授の前でプレゼンし、修正を繰り返すことで力がついていきます。
 雑誌や絵本、漫画まで揃える図書館は「書店のようだ」と生徒に大人気。興味を広げる調べ学習の聖地です。雑誌や絵本、漫画まで揃える図書館は「書店のようだ」と生徒に大人気。興味を広げる調べ学習の聖地です。
自立を促す必須アイテム“生徒手帳”
予定や学習時間を書き込み、週単位で提出します。教員はコメント欄を通して生徒の意欲を促します。予定や学習時間を書き込み、週単位で提出します。教員はコメント欄を通して生徒の意欲を促します。

 7年前に導入した、校則からスケジュール管理までを兼ねる同校オリジナルの生徒手帳。TO DOリストのほか、カレンダー、日々の学習時間を記入するページ、テスト勉強のためのページなど、教師と共有して自己管理能力を養います。

(この記事は『私立中高進学通信2017年11月号』に掲載しました。)

獨協埼玉中学校  

〒343-0037 埼玉県越谷市恩間新田寺前316
TEL:048-977-5441

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