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私立中高進学通信

2017年11月号

アクティブラーニングで伸ばす新しい学力

淑徳中学校

学び合いでより深い理解と社会に出て役立つ力を養う

生徒同士で教え合うアクティブラーニング
話し合いながら、問題をじっくり解いていく生徒たち。学び合うことで印象に残るので、類題もすぐに解けるようになります。

話し合いながら、問題をじっくり解いていく生徒たち。学び合うことで印象に残るので、類題もすぐに解けるようになります。

好きなテーマを掘り下げて3年間の集大成に

 『進み行く世におくれるな、有為の人となれ』と説いた同校の校祖である輪島聞声もんじょう先生。その教えのもと、これからの社会で活躍するには、自分の考えを発信する力や、多様な環境で物事を作り上げていく力をつける必要があると考え、主体的、双方向的なアクティブラーニングを行っています。

 アクティブラーニング導入をいち早く始めたのは、2012年『スーパー特進東大選抜セレクトコース』の新設がきっかけ。中高6年間で東大や医学部など最難関大学への合格をめざし、学習面はもちろんのこと、リーダーシップやグローバルマインドの育成プログラムも実践しています。

「生徒自身がテーマを決め、研究・発表する中3卒業論文『自慢研究』を従来の文集スタイルから、パワーポイントを活用したプレゼン形式に変えました。『東大選抜セレクトコース』から始まり、今では学年全員が取り組んでいます」(担当教頭/平山千晶先生)

 調査力、思考力、発信力をつけることを目的に始まったこの取り組み。興味のあることを夢中で調べ、生き生きと発表する生徒たちの姿を見て、自発的な学びを促すアクティブラーニングの大切さを痛感したといいます。こうした流れと2020年大学入試改革を背景にアクティブラーニングを体系的に進めるため、各教科の代表の先生方は、専門家を講師に迎えて毎週勉強会を開くことに。勉強会でのやり取りの中で、一つの柱として浮かび上がってきたのが“学び合い”でした。

深い学びにつながる生徒同士で教え合う授業

 学び合いは、現在、同校のアクティブラーニングの柱の一つと捉えられています。例えば、授業で問題を解くとき、解き終わった生徒は黒板に貼られた自分の名前のマグネットを、「できた」と書かれた枠に移動させ、まだ解き終わっていない生徒に声掛けをして教えるのが決まりになっています。こうした学び合いはクラスや学年を超えて広げていきたい考えです。学び合うことは、社会に出てからも非常に重要だと平山先生は言います。

「自分ができればそれでいいというのは、学生の間だけのこと。社会人になると、チームや組織で課題を達成することが求められます。当初は照れや相手のプライドを考えて、何と声をかけていいかわからない生徒もいますが、次第に協力し合う方法を身につけていきます」

 また、平山先生によるとテストで良い点数が取れる生徒でも、うまく教えられないこともあるのだそう。

「人に教えるには、より深い理解が必要になります。うまく教えられなかった生徒が自分の足りない部分に気づき、じっくりと解説を読んで知識を確かにする姿も見られます」

 教える側は深い理解と伝える力が身につきます。教えられる側は遠慮なく質問できるので個々につまずきが解消され、どの生徒にとっても良い効果が見込めるのです。

 ハード面の充実も進めています。現在は約150台のタブレットを共有で使用していますが、今後は生徒1人に1台が所有できるように準備。また、教室にもスクリーンとプロジェクターの設置をして、すでに授業やプレゼンテーションで活用しています。アクティブラーニングが進めやすいよう、さらに、学び合いやプレゼンの推進力となるアクティブラーニング教室を含めた、第二特別教室棟の建設を計画中です。

 先生方も学び合い、探究し合う中で進歩を続ける同校のアクティブラーニング。さらなる発展に注目が集まります。

問題を解いたら、「できた」の枠に自分の名前のマグネットを移動させ、解けずにいるクラスメイトを教える決まりです。問題を解いたら、「できた」の枠に自分の名前のマグネットを移動させ、解けずにいるクラスメイトを教える決まりです。
今年は中2も国内研修(京都・奈良)の調べ学習を英語でプレゼン。今年は中2も国内研修(京都・奈良)の調べ学習を英語でプレゼン。
中3の夏休みの語学研修(オーストラリア)に向けて、オンラインでマンツーマン英会話。「抵抗感がなくなった」「自分から話せた」「もっと勉強したい」など主体性が向上。中3の夏休みの語学研修(オーストラリア)に向けて、オンラインでマンツーマン英会話。「抵抗感がなくなった」「自分から話せた」「もっと勉強したい」など主体性が向上。
Active Learning 001
『自慢研究』で興味関心を深める

『スーパー特進東大選抜セレクトコース』でスタートした卒業論文『自慢研究』のプレゼンスタイルは、「人に自慢したいぐらい追求したいテーマ」を生徒それぞれが追求することから命名されました。現在、全コースの中3生が取り組んでいます。

 中3以前から研究し、3月に『卒業論文発表会』を開催。パワーポイントを使用して全員が10分間ずつ発表します。「午後の授業はなぜ眠くなるのか」という疑問から「眠りのメカニズム」をテーマにした生徒もいれば、「人の心理にもたらす音楽や色の効果」について研究した生徒もいて、それぞれユニークな視点で論文を作り上げます。発表会の司会進行や録画、評価などの運営も生徒が中心に行っています。発表の内容によって14名ほどのグループから1名の優秀者を選び、決勝戦を行います。昨年度は英語でプレゼンを行う生徒も数名現れ、その中から決勝に残った発表もありました。

 一方、今年の中2は国内研修(京都・奈良)に向けた事前学習で、全員が英語によるプレゼンに挑戦。さまざまな広がりを見せています。

決勝戦に残った最優秀者のテーマ(2016年度)

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「わたし妖怪。」「わたし幽霊。」「今あなたたちの近くにいるの。」
Why don’t you run Melos? 〜走れば?メロス〜 【英語による発表】
航空ヲタが全力で次世代航空機について語る件
Let’s become the Olympic volunteer!  【英語による発表】
吹奏楽じゃない、ブラスバンドだ! あなたは食べちゃう? カビの生えないパン
世界仰天ミステリー! 〜ナスカの地上絵〜 健康になりたければアロマをかげ。
ねこのきもち あなたは完璧?? 目指すべき人間性とは??
Active Learning 002
合同授業で学年の枠を超えた学び合いを実施
実のあるアクティブラーニングやICT教育を展開するため、専門家をまじえて試行錯誤しながら研究をしています。実のあるアクティブラーニングやICT教育を展開するため、専門家をまじえて試行錯誤しながら研究をしています。

 同校では、複数のクラスで同じ教科の授業を行うほか、教科や学年の枠を超えた合同授業にも着手しています。

 合同授業では、まず自分たちの課題を行い、その後、解き終わった生徒がクラスや学年をまたいで他の生徒のフォローをするというものです。学年が違う場合は、必然的に上級生が下級生を見てあげることが多くなります。

 数学は苦手だけれど、社会は得意というように、生徒が自分の得意分野を活かして教え合う様子も見られ、教えることで自信をつけて、学びへのモチベーションも高まるそうです。

「今は兄弟が少ない家庭も多く、こうした取り組みの中で縦のつながりや、それぞれの強みを学ぶ機会にもなっています。これはまさしく一般社会の縮図だと感じます」(平山先生)

(この記事は『私立中高進学通信2017年11月号』に掲載しました。)

淑徳中学校  

〒174-8643 東京都板橋区前野町5-14-1
TEL:03-3969-7411

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