私立中高進学通信
2017年11月号
グローバル時代の学び方
山脇学園中学校
英語を学ぶやる気を高める『イマージョンウィーク』
ツールとして活用できる英語力を養う

たくさんのネイティブの先生と学ぶ『イマージョンウィーク』。中1はほぼ全員が参加しました。
中1の夏休みから英語だけを話す3日間
グローバル教育に力を入れる同校では、中1から早くも実践的な取り組みがスタートします。中1・中2が対象の英語を楽しむ・好きになることを目的とする英語プログラムが『イマージョンウィーク』です。毎年、夏休み後半の3日間で行う希望制のプログラムですが、中1のほぼ全員が参加するそうです。
英語力のレベルに合わせて、基礎、中級、上級の3コースに分かれ、中1の大半が基礎コースで学びますが、中2に交じって中級・上級のコースに参加する生徒もいます。
「レベルが違ってもすべてのコースがオールイングリッシュです。中1の生徒にとっては、本格的に英語を学び始めて数カ月ですから、最初は先生が言っていることを100%理解するのは難しいかもしれません。しかし、次第にわかるようになっていくことに手応えを感じるようになります。
間違えてもいいからどんどん話すよう促され話してみたら通じるという経験に喜びを感じるようです。楽しそうに受講している姿が印象的です」(英語科/高山尚子先生)
ネイティブと少人数で話す機会を多く持つ

いずれのコースも生徒10人程度を外部のネイティブの講師が担当。講師の出身はアメリカ、イギリス、フィリピン、スリランカ、オーストラリア、ジャマイカと多岐にわたるため、プログラム初日はアクティビティを通して先生の出身国について理解を深めます。このように、英語だけでなくグローバルな視点も養うのがこのプログラムの特徴なのです。
2日目はゲームやライティング、スピーキングを練習。基礎コースのテーマは「私が好きなもの」、中級コースは「日本を世界に紹介する」としてエッセイを書きます。上級コースはボランティアについてのディベートを行い、エッセイをまとめました。
3日目は、生徒たちが前日に作成した英文エッセイの発表会。グループ別に教室に分かれ、すべての生徒が発表します。内容を完全に暗記し、しっかりと前を向いて発表しました。グループ内発表の後には、代表者が講堂で発表します。緊張のため、ことばに詰まってしまう生徒もいましたが、皆、立派にスピーチを終えました。
ネイティブの講師たちと触れ合い、英語で堂々と自分自身を表現した生徒たち。その体験は、6年間の学びのモチベーションを支えていきます。
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アメリカの女子大生がサポート
英語プログラム『YGEP』で将来の生き方を考える
中1・中2で『イマージョンウィーク』を体験したあとは、『YGEP』(ヤマワキ・ガールズ・エンカレッジメント・プログラムの略)が待っています。中3から高2までを対象に、将来の生き方や国際社会での女性の活躍について考える5日間のプログラムで、英語版キャリア教育のような内容です。ネイティブの講師に加えて、アメリカの名門女子大学の学生がグループに加わるため、大学生活や就職について、生きた意見を聞くこともできます。
「年の近い学生とのコミュニケーションが、生徒にとって良い刺激になります。自分の将来について深く考えることで、より英語へのモチベーションが高まるようです」(高山先生)
生徒のレベルに合わせて基礎編と女子エンパワーメント編があり、それぞれ6名程度の1グループに1人ネイティブの講師やアメリカの大学生がつきます。自分の特技を紹介するアクティビティや、将来のライフマップを描くことを目標に英語でディスカッションなどを行いました。
参加した生徒は、自分の内面やモチベーションについて深く考えるきっかけになったと振り返ります。


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国際社会で活躍するための1年間の集中学習
『中3英語チャレンジプログラム』
同校ではもっと英語を学びたい生徒のために、希望制の『中3英語チャレンジプログラム』を設けています。1年間、ネイティブの先生と英語科の日本人の先生が担任となり、ホームルームはもちろんのこと、クラス内での会話は可能な限り英語で行われます。
中3の1年間、しっかり学んだあと、集大成として2週間のイギリス語学研修を実施。ホームステイをしながら語学スクールで英語力を磨き、現地校の生徒とも交流します。このプログラムでの学びは、高校での短期留学や海外大学への進学対策に活かされていくそうです。
このほかにも、中2でのブリティッシュヒルズでの語学研修や高1でオーストラリア語学研修、オーストラリア名門女子校へのターム留学など、希望者を対象にした英語体験学習の取り組みが数多くあります。どれも人気が高く、抽選になるものもあるほどです。


先生から一言
英語で自分を伝える体験

「『イマージョンウィーク』や『YGEP』の良さは、少人数であること。講師のみなさんがうまく誘導してくれますので、前向きなムードで英語のコミュニケーションに慣れていけます。
教科書にはまだ出てきていない言い回しを教わって、言いたいことを伝えられるようになると、英語を話すことが楽しくなるようです。英語が伝わったことでモチベーションが上がり、“英語をもっと勉強したくなった”生徒はとても多いです」(英語科/高山尚子先生)
(この記事は『私立中高進学通信2017年11月号』に掲載しました。)
山脇学園中学校
〒107-8371 東京都港区赤坂4-10-36
TEL:03-3585-3911
進学通信掲載情報

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