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私立中高進学通信

2017年10月号

授業見聞録

桐朋女子中学校

英語
『言語技術』が論理的思考力を養う

日本語で論理的思考の基礎づくりを徹底する、中3の授業風景。手提げバッグの形や色をわかりやすく描写するには、どのような言葉が的確なのか、身ぶり手ぶりを使って話し合い、思考を深めてより伝わる表現を考え出していきます。

日本語で論理的思考の基礎づくりを徹底する、中3の授業風景。
手提げバッグの形や色をわかりやすく描写するには、どのような言葉が的確なのか、
身ぶり手ぶりを使って話し合い、思考を深めてより伝わる表現を考え出していきます。

 グローバル社会で求められる人材の育成と2020年からスタートする大学入試改革を見据え、同校では『ことばの力の育成』『世界を読み解く力の育成』『高度な英語発信の実践』を目標に、『デュアル・ランゲージ・プログラム』(DLP)を推進。その一環として、中3・高1の英語の授業で週に1度、『言語技術』の授業を行っています。

「DLPの中でその中核を成すのが英語科での『言語技術』です。これは本校卒業生の三森ゆりか先生が代表を務めるつくば言語技術教育研究所と連携したアクティブラーニング型授業で、中3は日本語でクリティカル・シンキングの素地を作り、高1は英語で実践を重ねていきます。

 通常の英語授業で学習する会話や文法と同時に言語技術を身につけることで、世界で通用する論理的思考力が育成されます」(教頭・Bブロック主任/櫻井嘉津子先生)

『言語技術』の授業では、「好きなものは何ですか?」などの質問に対して意見と理由を述べ、意見文にまとめて議論の基礎技術を学ぶトレーニング『問答ゲーム』や、ある物語を聞いてワークシートにポイントを挙げ、再構築して知らない人にも内容が理解できるように文章化する課題など、さまざまな方法で論理的コミュニケーションのスキルを磨きます。

 そしてそのスキルは、英作文や英語でのプレゼンテーション、ディベートなどに活かされ、総合的な言語運用能力につながっていくのです。

「日常語の対話で完結せず、“パラグラフ構成”で物事を考え、文章化する方法を、日本語と英語の両方で習得することがこの授業の目的です。
 授業を経験した生徒は、社会科や理科のレポートを作成する力も向上していますし、論理的な解答をとても褒められたという生徒もいます。公開授業も積極的に行っていて、見学された保護者の方からも、とても意義のある授業だと、多くの賛同の声をいただいています。
 英語の実践力アップとともに、思考型大学入試の問題対策としても役立つことでしょう」

多彩な学びで英語力を高める
『言語技術』教育を行うBブロック主任を務める櫻井嘉津子先生。『言語技術』教育を行うBブロック主任を務める櫻井嘉津子先生。

「DLPの一環として、言語技術に加え、次のようなプログラムもあります。英会話教室や、ネイティブの先生や留学生と交流する英会語シャワー研修、米国夏季研修です。2018年度からはニュージーランドへのターム留学も実施します。こうした多彩な“学び”で、生徒たちの総合的な英語力を高めていきます」
(櫻井嘉津子先生)

授業レポートココが違う!私学の授業
「描写」をテーマに情報整理力と文章力を向上させる

 中3の『言語技術』では、まず日本語で論理的思考力を養うことを目的とした授業を行います。この日のテーマは「描写」です。「テキストに描かれている手提げバッグの絵を、バッグを見ていない人が想像できるように描写するには?」を課題に、グループワークを進めます。まずは「このバッグの説明に必要な要素は何か?」と先生が問いかけ、生徒たちはグループで話し合って代表者が発表。「全体の形」「色」「模様の形」「模様の色」「素材」といったキーワードを挙げていきます。

 次に、「論理的な描写に必要なのは、大きな情報から先に説明し、細部へと移していくこと」という前回の授業の復習をもとに、「どの順番で、どう説明すると上手に伝わるか」を問います。

 生徒の意見が分かれたら、理由を説明させます。先生はサポート役として発問して生徒たちに考えさせます。生徒たちには、自分たちの力で課題を解決するアクティブラーニングが徹底されています。

 各グループから出た結論が黒板にまとまると、最後の10分間を使って、各自がバッグの説明文を150文字にまとめて原稿用紙に記入して提出します。迷うことなくサラサラと文章を書き上げていく生徒たち。情報整理能力と文章力のスキルの深まりが感じられる授業風景です。

授業本編に先駆け、1人の生徒を指名して図に描かれたイラストを口頭で描写させ、他の生徒に絵を描かせるという導入がありました。授業本編に先駆け、1人の生徒を指名して図に描かれたイラストを口頭で描写させ、他の生徒に絵を描かせるという導入がありました。
「どんな手提げバッグなのか」を人に伝えるために必要な要素を、グループで話し合っていきます。「どんな手提げバッグなのか」を人に伝えるために必要な要素を、グループで話し合っていきます。
小林春奈先生の問いかけに、教室のそこかしこから元気な答えが飛び交い、黒板に情報が整理されていきます。小林春奈先生の問いかけに、教室のそこかしこから元気な答えが飛び交い、黒板に情報が整理されていきます。
グループでも話し合いながら各自で考えて作文を書いていきます。グループでも話し合いながら各自で考えて作文を書いていきます。
進学通信2017年10月号
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