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私立中高進学通信

2017年10月号

校長が語る 思春期の伸ばし方

日出学園中学校

思春期は可能性を広げる時期
保護者も一緒に興味・関心を広げましょう

職員室に設けられた、相談スペースの様子。生徒と教師が会話をする空間が、校内のそこかしこに設けられています。

職員室に設けられた、相談スペースの様子。生徒と教師が会話をする空間が、校内のそこかしこに設けられています。

家庭のように温かい交流の場を提供する
堤 雅義(つつみ・まさよし)1957年東京都生まれ。東京理科大学卒業後、都内の私立校に非常勤講師として勤務、1年後に日出学園高等学校の教諭に着任。学年主任、教務部長を経て、2006年に教頭、2014年に校長に就任。教頭時代には、千葉県より私学功労者表彰を受ける。座右の銘は「継続は力なり」。教育者として重視するのは「一人ひとりの生徒をていねいに見ること」。堤 雅義 (つつみ・まさよし)
校長先生

1957年東京都生まれ。東京理科大学卒業後、都内の私立校に非常勤講師として勤務、1年後に日出学園高等学校の教諭に着任。学年主任、教務部長を経て、2006年に教頭、2014年に校長に就任。教頭時代には、千葉県より私学功労者表彰を受ける。座右の銘は「継続は力なり」。教育者として重視するのは「一人ひとりの生徒をていねいに見ること」。

 市川市の有志の人々により、「この地域に、私塾のように温かみのある学校を」という願いを込めて創設された同校。堤雅義校長先生にうかがうと、生徒の個性を引き出し、伸ばすうえで家庭的な雰囲気は欠かせない要素の一つとのことです。

「私たちは『手づくり教育』と呼んでいるのですが、生徒が教師に親近感を抱けるような教育を心がけています。生徒の個性を伸ばす指導を行うためには、彼らの得意不得意や興味・関心を教師が把握していなければなりません。つまり、よき理解者として身近な存在でいることが求められるのです。

 私は、教師は生徒の親代わりになれるような存在であるべきだと考えています。先生が親のように見守ってくれていると安心できるからこそ、生徒たちは伸び伸びと自身の可能性を模索することができていくのだと思います」

 また、家族的な教育を実践するために、親密なコミュニケーションが欠かせません。同校では、生徒と教師の距離を縮めるために、会話が生まれる「場」の提供を行っています。

「建て替えを機に、校舎の廊下を旧校舎の約2倍の広さにし、窓際にテーブルとベンチを置いて、人が憩う空間を設けました。休み時間や放課後になると、生活面での相談をしたり、授業でわからなかった箇所の質問をしたりと、この共有スペースを使って生徒と教師がコミュニケーションをとっています。職員室にもオープンな談話スペースを設けており、生徒は気軽に教師に相談することができます」

 さらに同校に通う生徒にとって心強いのが、教師以外にも相談できる存在がいることです。

「本校では、専任のカウンセラーが生徒相談室に常駐(土曜日以外)しています。ベテランで頼れる男性カウンセラー、生徒が親近感を抱きやすい若い女性カウンセラーの2人がいて、生徒は自身が相談しやすい相手に悩みを打ち明けることができます」

 子どもが気軽に話せる場や時間を多く設け、接点を増やすことの重要性は、家庭での子育てにおいても大いに参考になります。

子どもと共に体験し保護者も視野を広げる
思春期の子育て3原則
  1. 子どもと接する場と機会を設ける
  2. 保護者自身が、視野と見聞を広める
  3. 何事も子どもと一緒に体験する

 思春期の教育について、保護者へのアドバイスを求めると、育てる立場の人こそ、興味や関心を広く持つことが大切だと、堤校長先生は語ります。

「思春期は、多様な情報が得られる時期です。友人関係はもちろん、興味や関心を広く持つことで、以後の人生がより豊かになります。本校でも、保護者を代表してご自身の仕事について語っていただく『職業を語る会』や、企業とタイアップし、新商品の宣伝や会社のイメージアップを図る企画を生徒がつくりプレゼンする『キャリア教育』などを実践し、生徒が将来の可能性に気づくために、興味や関心を広げる行事を行っています。なかでも、生徒が企業に出向く『職場体験』では、担当部署へのアポイントメントから、事後のお礼状の送付まで、すべて生徒自身にさせており、貴重な社会経験の場にもなっています。

 保護者の皆さまにお願いしたいのは、子どもたちの興味・関心がどこにあるのか、その理解に努めていただきたいということです。興味や関心は、子どもたちの未来の可能性でもあります。子どもたちが抱く興味や関心を理解していなければ、彼らの可能性を伸ばしてあげることはできません。

 そして、興味や関心を把握した後は、保護者の皆さまも子どもと一緒に、それにチャレンジしていただきたいのです。年齢を重ねるほど、新たに物事を始めるのは億劫なものですが、ただ『やりなさい』と指示するだけではなく、同じ体験をすることで、子どもたちが描こうとする将来を感じることができ、的確なアドバイスを授けられるのです。

 もちろん、まだ自分が何に興味を抱いているのか、わかっていない子どももいることでしょう。ならば、それに気づけるよう、保護者の皆さまも一緒になって、視野を広げるために活動してほしいのです。図書館や美術館、博物館を訪れたり、観劇を楽しんだり、イベントに参加したりなど。ともに多様な経験をすることで、生徒が自身の可能性に気づけるだけではなく、保護者の皆さまを、同じ関心事について語れる相手として認め、心から打ち解け、信頼感も増すはずです」

ICT教育に力を入れている同校。トラブルを避けるために、ネットの正しい使い方についてもていねいに指導しています。ICT教育に力を入れている同校。トラブルを避けるために、ネットの正しい使い方についてもていねいに指導しています。
異文化と触れ合う国際交流も、視野を広げる貴重な機会。同校はオーストラリアの姉妹校との間で、研修旅行やホームステイなどを互いに実施しています。異文化と触れ合う国際交流も、視野を広げる貴重な機会。同校はオーストラリアの姉妹校との間で、研修旅行やホームステイなどを互いに実施しています。
「働くこと」への興味から生徒は自身の将来像を描く
保護者が自身の仕事について生徒に向けて講演する、「職業を語る会」の様子。保護者が自身の仕事について生徒に向けて講演する、「職業を語る会」の様子。

 保護者が自身の仕事について講演する「職業を語る会」や、生徒と企業の協業で資料をつくってプレゼンする「キャリア教育」、生徒が企業を訪問する「職場体験」など、同校では生徒が「社会に出て働くこと」について深く考える機会を設けています。自身の興味や関心、そして適性に気づくことで、将来の夢も具体性を帯びていきます。

進学通信2017年10月号
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