私立中高進学通信
2017年9月号
目標にLock On!! 私の成長Story
聖学院中学校
たくさんの人の気持ちに寄り添えたことが
必ずこれからの人生の礎になる!

早稲田大学 スポーツ科学部 1年
OB 長谷川優太さん
個性的なクラスメートや信頼できる先生に出会えた

教育理念「Only One for Others」をもとに、「他者のために生きる個人」を育成している同校。生徒たちの「学ぶ力」「生きる力」「共に生きる力」を生み出しています。現在、早稲田大学スポーツ科学部の1年生である長谷川優太さんは、中高の6年間を同校で学びました。
「中高一貫校の良さは、卒業してからよくわかりました。思春期に受験がなく、同じ環境、友達と過ごせて良かった。聖学院にはRegular ClassとAdvanced Classがあるのですが、高2の時にAdvanced ClassからRegular Classになりました。両方を経験することで広い視野が得られたと思います」
Regular Classで、Advanced Classから来た自分を受け入れてもらえるか、当初は不安もあったという長谷川さん。Regular Classではクラス委員になりました。6月の体育祭がクラスメートと打ち解けるきっかけになったそうです。
同校では、学校行事は生徒主体で行われることが特徴。プログラム作りからBGM決定、審判も生徒が行います。
「クラスは、生徒会長やクラブのキャプテン、エースなどが10人以上もいる本当に個性的なメンバーぞろいでした。体育祭では、責任感を持ってみんなが熱く発言するので意見がぶつかることも多かったのですが、意見を否定するのではなく、時間をかけて話し合い、物事を決めていました。生徒を信頼してくれる学校だから、みんなが率直に意見を言い合えたのだと思います。せっかくクラスメートになった者同士、クラスで過ごす時間が楽しくないと思ってほしくないから、できるだけみんなの意見を反映するようにしました」
野球部に所属していた長谷川さんは、高1から高2まで腰を痛めてしまいました。しかし、野球部は辞めずに続けたそうです。
「高1の夏合宿で中学生の後輩のユニフォームを洗っていました。自発的にやっていたことだけれど、自分のユニフォームはきれいなままだし、精神的にきつかった。そんなときに顧問の権頭先生が『今はマネジャーだけど絶対に辞めるなよ』って言ってくれたんです。マネジャーという役割を与えてくれたから、野球部に居場所があるんだなと実感でき、続けることができました。聖学院の先生はどの先生と話していても、話の芯の部分がぶれないんです。だからこそ、信頼することができました」と、笑顔で語ります。
野球をやり切ったから受験勉強にシフトできた

長谷川さんは、高2の終わりに希望の進路をスポーツ科学部に決定しました。将来の目標は、プロ野球の経営陣や球団職員など、野球と関係した職業に就くことです。スポーツ科学部が人気のいくつかの大学の中から、早稲田大学を希望しました。
「高3の夏から本格的に受験勉強を開始しました。担任の山本先生に夏休み前の三者面談で、今のままだと早稲田大学に受かる確率は30~40%だとストレートに言われて、このままだと受からないのだとはっきり自覚しました。努力しないと受からないと思い続けたから、頑張れたと感謝しています。野球部員として引退まで頑張れたことも大きかった。自分を追い込むことができました。モチベーションを高められたのは、先生や両親から『野球を辞めなさい』と言われることなく、最後までやり切れたからだと思います」
クラスメートの意識の高さにも影響を受けたといいます。
「みんなが受験勉強をがんばっているからだと思うのですが、クラスメートで模試の点数を発表し合うんです。自分よりも点数の良い人が必ずいて、たとえ自己ベストが出た時でも満足せずに勉強を続けることができました」
クラス委員や野球部のマネジャーとして過ごすことでいろいろな意見があって当たり前であることがわかり、他者と共感することができるようになったと話してくれた長谷川さん。
「大学では日本拳法部で総合格闘技に打ち込んでいます。このスポーツを選んだのは、心も体も鍛えて、さまざまな人と協調しながらも、しっかりと自分の意見を述べることができるようになりたかったからです」
取材時に掲げてくれた言葉は「勝つまで負けるな」。体育祭の時にクラスで考えた言葉です。
「6月の体育祭のためにみんなで考えて、受験勉強もこの言葉で進むことができました。誰かに負けるより自分に負けてはいけない、自分の意志と努力で目標に向かって進んでいくという意味です」
恩師からの応援メッセージ
生徒を信頼しその個性を伸ばすのが学校の伝統

主張しながらも人の話が聞ける人、元気のない人など全体へ目配りができる人、それが長谷川君です。後輩から慕われ頼られるタイプなので、周囲からの信頼も厚かったですね。個性的な生徒が多かったクラスで全体をまとめることができたのも、彼の力があってこそだったと思います」
(担任/山本享先生)
「国語で言えば書く力、読解力は備わっていました。だからこそクラス委員としてクラスをまとめるときに折衷案などを出してクラスメートに受け入れられたと思います。高2のときに長谷川君が代打で出て、粘ってヒットを打ったことがありました。粘り強さでヒットにつながったのだから、野球だけじゃなく勉強にも粘り強さを発揮すればいいと、声をかけたことを覚えています」(国語科・野球部顧問/ 権頭史先生)
(この記事は『私立中高進学通信2017年9月号』に掲載しました。)
聖学院中学校
〒114-8502 東京都北区中里3-12-1
TEL:03-3917-1121
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