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私立中高進学通信

2017年9月号

私たち、僕たちが大好きな先生

国士舘中学校

礼儀を重んじる武道を6年間指導することで
社会に出た時に真価を発揮する人間を育てる

武道科 川野 成道先生

武道科
川野 成道(かわの なりみち)先生

国士舘中学校・高等学校を経て、2003年に国士舘大学体育学部を卒業し、同校に着任。
高等学校担任を経て、2014年より中学校担任。
同校中学校男子柔道部監督として部員を指導し、全中をはじめ全国レベルの大会で同部を優勝に導く。
また、教科としての「柔道」の指導のためのDVDの制作にも協力している。

武道の強豪校として知られる同校では、中1から高3まで武道の授業が行われています。大学時代はオリンピック出場をめざしたこともあるという川野先生に、武道科(柔道)の授業についてうかがいました。

母校で教員になるのが若い頃からの夢だった

―― なぜ教員になろうと思われたのでしょうか。

「私は中学、高校、大学と国士舘に通いました。中学、高校では6年間、柔道部に所属して、高校生の時には、後輩の面倒を見るのがとても楽しかったんですね。人に教えるという仕事にやりがいを感じ始めたのはその時からです」

―― そして母校の先生になられたわけですね。

「大学在学中は柔道でオリンピック選手になりたいという思いもありました。ちょうど卒業後の進路を考え始めていた時、本校で非常勤講師にならないかというお話をいただいたんです。悩みましたが、母校で教員になるというもう一つの夢をかなえるチャンスだと思い、教員の道に進むことを決めました」

―― 先生にとって母校とは?

「私は、本校で人として生きる道を教えてもらい、人間としての礎を作ってもらったと思っています。そんな母校に恩返しができるのは、私にとって大きな喜びです。高校の時、後輩の面倒を見たように、教員になった今も、生徒の面倒をしっかり見ることを大切にしようと心がけています」

―― 授業に武道を取り入れているのはとてもユニークですね。

「はい。中学生と高2・高3生は週に1時間、高1生は週に2時間、武道の授業があります。生徒は中1で柔道と剣道の2種目を体験し、中2からどちらか一つを選択します。本校の武道は長い伝統があり、部活動でも優秀な成績を収めてきました。武道の授業も、本校創立以来続いています。武道は、礼儀作法や相手を思いやる気持ち、我慢強さを養うのに役立ちます」

武道の精神を学び日常に活かしてほしい

―― 指導の際は、どのようなことを心がけていますか?

「今の子どもたちは、外遊びをする機会が減っています。私が子どもの頃は、友達と駆け回ったり、高い所から飛び降りたり、時にはケガをしたりしながら、運動能力が自然に高められたものです。今の子どもたちは転び方を知りません。そういう子どもたちには、受け身を教える前にでんぐり返しから教えなければならない。その意味では、指導は大変です。でも、きちんと受け身を身につければケガをすることはありません。
 相手と組み合う柔道では、正しい投げ方、正しい受け身の取り方を学ばせることが大切です。それは相手を思いやる気持ちを育てることでもあります。武道が礼儀を重んじる理由もそこにあります。そうしたことを教えるのは、とてもやりがいのあることです。授業を通じて武道の精神を学び、日常生活にも活かしてほしいと常に思っています。将来、社会の役に立つ人間になってほしい。そのためにも授業では実技だけではなく、講義も大切にしています」

―― 冬には寒稽古があると聞いています。

「はい。新年1月の最初の登校日から1週間、全学年が朝7時前に登校し、本校のほかに大学の施設も借りて1時間、剣道と柔道の朝稽古を行います。熱気のこもった稽古で、窓ガラスが曇るほどです。寒稽古の最後の日には納会があり、みんなでお汁粉を食べます。創立以来続いている伝統的な行事です」

―― 武道の授業は生徒にどんな影響を与えているのでしょうか。

「本校の生徒は、きちんとあいさつができる。礼儀作法はどこの学校にも負けないという自負があります。中1生も、入学から4カ月でだいぶ変わりました。あいさつや言葉遣い、時間を守ることなど、かなりできるようになっています。武道の授業はもちろんですが、教員すべてが、常に本校のモットーである『誠意・勤労・見識・気魄』に基づいて指導をしていることが大きいと思います。学年の枠を超え、教員全員が生徒について把握して、愛情を持って接していることも本校の特徴です。生徒には、あきらめず、最後までやり通す力がついていると思います」

世界のどこかで、誰かに役立つ人間を育てたい

―― 生徒にとって川野先生はどんな先生なのでしょうか?

「私の指導は厳しいと思います。だから『大好きな先生』と思われているかどうか(笑)。もちろん厳しさ一辺倒ではありません。でも、指導する立場としては、楽しさを心がけながら、けじめをつけることは大切です。今の世の中は、ともすれば人間関係が馴れ合いになりがちで、緊張感が足りないと思われることも少なくありません。私は、社会に出た時に上下関係がわからないような人間は通用しないということはきちんと伝えるようにしています。私も人間としての在り方を本校で厳しく指導されました。苦しい時にがんばれるのは中学高校時代の指導のおかげです。だから私も生徒には、同じような経験をさせてあげたいと考えています」

―― 先生の夢を教えてください。

「本校の生徒たちが、世界のどこかで誰かに役に立つ人間に育ってくれればと思っています。○○くんがいたから助かった、○○さんはがんばっている…、
 卒業生のそんな便りを聞くことができればうれしいですね。これからもそういう生徒たちを育てていきたいです」

冬の寒い早朝に登校し、始業前の1時間、寒稽古に取り組みます。寒稽古を終え、納会で食べるお汁粉の味は格別です。冬の寒い早朝に登校し、始業前の1時間、寒稽古に取り組みます。寒稽古を終え、納会で食べるお汁粉の味は格別です。
寒稽古の最終日には、武道科の授業の締めくくりとして行われる武道大会。教員チームも出場し、盛り上がります。寒稽古の最終日には、武道科の授業の締めくくりとして行われる武道大会。教員チームも出場し、盛り上がります。
武道科(柔道)の授業で受け身を指導する川野先生。投げられたとき、きちんと受け身を取ることができればケガの心配はありません。武道科(柔道)の授業で受け身を指導する川野先生。投げられたとき、きちんと受け身を取ることができればケガの心配はありません。

(この記事は『私立中高進学通信2017年9月号』に掲載しました。)

国士舘中学校  

〒154-8553 東京都世田谷区若林4-32-1
TEL:03-5481-3114

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