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私立中高進学通信

2017年9月号

校長が語る 思春期の伸ばし方

大妻中野中学校

時にはぶつかり合うことで相手を認め
切磋琢磨して成長していく時期

毎年大々的に行われる合唱コンクールは、各クラスが一丸となり、素晴らしい歌声が会場に響き渡ります。

毎年大々的に行われる合唱コンクールは、各クラスが一丸となり、素晴らしい歌声が会場に響き渡ります。

子どもは保護者を信じて反抗する
宮澤雅子 校長先生宮澤雅子 (みやざわ・まさこ)
校長先生

長野県出身。東京藝術大学声楽科卒。1974年、同校に着任。合唱部を創設し、各種コンクールにて全国制覇を果たし、全国トップレベルの合唱団に育てる。2011年校長に就任。未来に活きる国際教育の方針を掲げ、ICT環境を配備した新校舎を建設。2015年、SGHアソシエイト校に指定。グローバル校として教育改革を推進している。

「一般的に思春期の生徒は、家庭で見せる顔と学校で見せる顔が違います。家では反抗的な態度をとっても、学校では担任の先生にたまに反抗することがある程度です。それを不安に感じる保護者の方もいらっしゃいますが、ごく当たり前のことなんですね」

 思春期についてたずねると、やさしい笑顔でそう語ってくれた宮澤雅子校長先生。

「反抗するのは保護者を信頼しているから。何をしても見捨てられることはないと、心の底で、本能で信じているからです」

 確かに、保護者に遠慮して気持ちを抑え込んでしまうほうが、良くないことかもしれません。

「学校では友だちが自分をどう見ているのか、どう評価されているのか、ということがとても気になります。だから友だちには、思ったことを言えず、とても気遣う傾向があります。しかし、それでもささいなことがきっかけで、トラブルに発展してしまうことも起こります。学校での人間関係に心を砕いている分、家ではストレートに気持ちをぶつけてしまうのも当然のことでしょう」

 では、保護者はどのように接すればいいのでしょうか。

「まずは、子どもの話をしっかりと聞くこと。『そうだったんだね。大変だったね』などと、共感し受け止めてください。気持ちに寄り添うことが大切です」

 思春期はとくに、保護者から強制されることと、頭ごなしに言われることに拒否反応が出るものです。いちばんやってはいけないのは、話をろくに聞かないうちから「それは、あなたが悪い」などと言って、頭から否定することだと宮澤校長は言います。

「この年齢の子どもたちは、大人にさまざまな要求をしてくることがありますが、保護者がどうしてもダメだと思ったことは、拒否することも大切です。要求をなんでも受け入れてしまわないことが、正しい成長へと導きます」

ピア・サポートと学校行事で心の成長を
思春期の心得3か条
  1. 反抗してもこれが成長だと受け止めて寄り添う
  2. ダメなことはダメという毅然とした態度をとる
  3. 子どもが自分たちの力で成長できる環境をつくる

 そんな思春期の子どもに対して、同校ではどのような取り組みをしているのでしょうか。

「10年以上前から、道徳の時間を利用して『ピア・サポート』を行っています。ピアとは仲間という意味ですが、生徒一人ひとりに、『内的自己を見つめ、他者を思いやれる豊かな心』を育むために実施しています。このピア・サポートを通して、中1から中3まで段階的にコミュニケーション能力を養います」

 ピア・サポートのプログラムは、ピア・カウンセラーの資格を持つ教員が中心となり、各クラスの担任に進め方をレクチャーしたうえで、取り組んでいます。

「高校生になると、自分は自分、人は人というふうに考えられるようになります。本校では部活動やフィールドワークなど、中高で行動をともにする機会が多く、中学生は高校生の姿を近くで感じることで、視野が広がり、高校生にとっては、中学生をサポートすることで、さらに自己を成長させるという利点があります」

 そして、同校が大切にしている学校行事も思春期の子どもの成長に欠かせないものだと、宮澤校長は考えています。とくに12月に行われる合唱コンクールでは、中1~中3までの各クラスが毎年白熱した闘いを繰り広げています。

「この年齢の女子は公平性をとても大事にしていて『あのクラスだけ練習回数が1回多い』というようなクレームを教師に言ってくる生徒もいます。それだけ行事に真剣に取り組んでいるということです。
 また、合唱はチーム力がすべてです。一人だけがんばっても結果にはつながりませんから、相手を認めることと、協調性が不可欠です。時には、意見がぶつかり合って、教師が間に入って話を聞くこともありますが、それも成長には必要なことです。本校は女子校として長く積み重ねたものがあり、教員同士で情報交換も密に行っているので、何かあっても適正に対処することができます」

 合唱コンクールでは、どんなにがんばっても、入賞したクラスと、できなかったクラスで明暗を分けることになります。

「賞をとることはすばらしいことですが、それだけに価値があるわけではありません。負けた悔しさが、次の成功へつながったり、他人の心の痛みがわかるようになったり……。その時はわからなくても、後になって学んだことの大きさがわかるはずです」

 これは、合唱コンクールだけでなく、他の行事にも言えることと、宮澤校長は話を続けます。

「思春期はとてもピュアで、感受性が高く、さまざまなことを吸収できる時期。行事を生徒が主体的に行うことで得られた達成感は、かけがえのない経験になります。私は行事を通して生徒たちを育てたいと思っています。行事が多くて、教員も生徒も大変だと感じる時もありますが、子どもたちの成長を見ていると、これからも続けるべきだと思います」

いろいろな行事ができる多機能なカフェテリア
生徒たちが、休み時間や放課後に気軽に集まれる場所としても親しまれています。生徒たちが、休み時間や放課後に気軽に集まれる場所としても親しまれています。

 同校が誇るカフェテリア(COSMOSアゴラ)は、1学年(約250名)全員が入れるほどの広さがあります。ここは、単に食事をする場所としてだけでなく、行事でも使えます。最大の特徴は、ステージがあることで、使い方の幅は広がります。ピアノも設置されているので合唱や演奏のステージとしても利用できます。さらに、プロジェクターとスクリーンも各2つずつあります。自然光が入るので、明るく快適な空間となっています。

(この記事は『私立中高進学通信2017年9月号』に掲載しました。)

大妻中野中学校  

〒164-0002 東京都中野区上高田2-3-7
TEL:03-3389-7211

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