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私立中高進学通信

2017年9月号

アクティブラーニングで伸ばす新しい学力

東京家政大学附属女子中学校

協同学習とKaseiセミナーで主体性と思考力を養う

生徒同士の対話からはじまる学び合い
2016年度からスタートしたKaseiセミナー。英語科の「英語で学ぶ芸術」は、美術について専門に学んだ経験を持つALT※のアリシア先生が、英語で授業を行います。

2016年度からスタートしたKaseiセミナー。英語科の「英語で学ぶ芸術」は、美術について専門に学んだ経験を持つALTのアリシア先生が、英語で授業を行います。

※ALT…assistant language teacher:主に会話の指導にあたる外国人補助教員のこと

生徒同士が学び合い刺激し合う協同学習

『多文化共生社会で活躍できる女性の育成』を教育目標の一つに掲げ、2016年から新たな教育プログラム『躍進i教育』に取り組んでいる同校。その『躍進i教育』の柱の一つとなるのが、『協同学習』です。

 生徒同士が意見を出し合い、学び合いながら課題を解決する学びを『協同学習』と定義する同校は、これを通して「主体的に学ぶ力」「チームで難しい課題に取り組み解決する力」「さまざまな角度から物事を見る力」を育むことをめざしています。

「AIの発展と活用が進む中、これからの将来、知識はAIに任せ、人間にはAIでは解決できない問題を協力して解決する力が求められていくと思います。本校では、これからの社会で求められる思考力や表現力、さらに主体性などを『協同学習』で育成していきます」(教頭/荒籾和成先生)

『協同学習』の試みは全教科に取り入れられています。例えば、英文法を学ぶ授業でも、生徒同士で話し合うグループディスカッションによって文法の規則性などを見い出していく時間を設けています。自分の意見を述べ、議論する授業を日常的に展開する学びは、生徒たちから活気と積極性、自分を表現する楽しさを引き出しています。

「本校の生徒にとって、自分の意見を伝えることはごく普通のことになりました。自分の考えを表現し、たとえそれが間違っていてもいいのだという空気ができあがっています。クラスメイトと学び合うことで、学習の定着率も上がっています」(英語科主任/岩川直子先生)

『Kaseiセミナー』で授業では得られない体験を

 同校では2016年より、中2~高1を対象に探究型の講座『Kaseiセミナー』をスタートさせました。同セミナーはキャリア教育プログラムである『カタリ場』と、全教科型の『探究講座』で構成されています。

『探究講座』は英語、数学、国語、理科、社会、家庭科、保健体育の各教科の先生方が主催する講座や、進路指導部や系列大学が主催する体験講座など、14講座が7月の期末考査後から夏休みにかけて開講されます。

 ネイティブの先生と一緒に国立新美術館を訪れて英語で芸術を学ぶ講座をはじめ、どの講座もユニークな内容のものばかり。裁判の傍聴や、系列大学の東京家政大学と連携した看護師体験なども行われています。どの講座も事前学習を行い、プレゼンテーションやプリント提出などの事後学習を怠らないことが特徴です。

「授業だけでは教材や授業時間数が限られていますが、『Kaseiセミナー』を実施することで、普段の授業ではできないプラスαの学びが体験できます。自分の興味がある講座を自由に選べることもあり、生徒たちは積極的に参加しています。また、学年の枠を超えて中2から高1までが一緒に学ぶため、授業とは違う刺激や学び合いがあります。

 今後も『協同学習』と『Kaseiセミナー』を継続して行い、授業や取り組みごとに、思考力や表現力など、伸ばしたい力を明確にして、生徒の力を伸ばす学びを実践していきたいですね」(荒籾先生)

Active Learning 001
生徒同士で学び合う協同学習
ディスカッションの時間を多くとることで、自分の意見をしっかりと述べることが当たり前になり、集中して議論ができるようになりました。ディスカッションの時間を多くとることで、自分の意見をしっかりと述べることが当たり前になり、集中して議論ができるようになりました。

 すべての教科で生徒同士が意見を出し合い、お互いに学び合いながら全員が課題を解決していく『協同学習』が取り入れられています。自分の意見を言う、他の生徒の意見を聞く、話し合うという過程の中で、思考力や表現力、主体的に学ぶ力を身につけていきます。協同学習を取り入れて5年が経った現在、生徒は互いに学び合ったり、教え合ったりすることにも慣れ、自然に学びに取り組めるようになっていると荒籾先生は言います。また、生徒の学びが活発になっていることについて、保護者からも高い評価を得ているそうです。

Active Learning 002
『Kaseiセミナー』で、幅広い学びを実施

『未来学力集中講座』というキャッチフレーズが付けられた『Kaseiセミナー』。各教科が実施する『探究講座』では、校外での学習も交えながら日常の授業では扱えないテーマについて学びます。

 例えば、英語科の「Art and English at the museum!」の講座では、美術を専攻したアリシア・ポゾイアビッチ先生が、国立新美術館に展示されている彫刻家、ジャコメッティについて取り上げます。すべて英語で行われる事前授業では、ジャコメッティという名前も英語読みの「ガイアメッティ」で呼び、彼の生い立ちや、作品の特徴についても英語で説明されます。

「国立新美術館で見学する際には、色と素材、題材、形を見て話し合うことで、深い解釈ができます」とアリシア先生。その後、丸や四角く切った紙を使って、人の形を作るワークを行い、事前授業が終わりました。

 美術館では、アリシア先生から英語で説明を受けながらジャコメッティの作品を見学。その後、館内のセミナールームを使用して、事後学習を行いました。

アリシア・ポゾイアビッチ先生の「Art and English at the museum!」の事前授業の様子。美術館に訪れたことを想定し、シチュエーションごとの英会話を学びます。アリシア・ポゾイアビッチ先生の「Art and English at the museum!」の事前授業の様子。美術館に訪れたことを想定し、シチュエーションごとの英会話を学びます。
事前授業で得た知識をもとに、美術館や博物館を訪れる講座もあります。事前授業で得た知識をもとに、美術館や博物館を訪れる講座もあります。
見学後、事後学習としてプレゼンテーションをする英語科を受講した生徒たち。見学後、事後学習としてプレゼンテーションをする英語科を受講した生徒たち。

平成29年度Kaseiセミナー各講座(一部紹介)

主催(教科) 講座名 コンセプト 場所 事後学習
英語科 Art and English at the museum! 英語で学ぶ芸術 国立新美術館 プレゼン
数学科 数学的実証・実験講座 証明できることを
実験的に実証する
教室 プリント提出
国語科 ちょっと楽しい東京散歩 文学や日本文化に触れよう 上野周辺 プリント提出
理科 ワークショップ「放射能」 科学的探究心や
思考力の養成
日本科学未来館 プリント提出
社会科・地歴公民科 東京地方裁判所の見方・傍聴
~司法を身近に感じよう~
裁判を傍聴し、
司法を身近に感じる
東京地方裁判所の
見学・傍聴
なし
保健体育科 テーピング実習 柔道整復師・鍼灸師に学ぶ応急手当 校内第3体育室 各病院の指示
進路指導部 看護体験 看護師の仕事を体験しよう 各病院 アンケート提出
東京家政大学看護学部 看護師のキャリアを
発揮する場面
~災害時、緊急場面での
看護の役割を体験してみよう~
看護や医療について学ぼう 東京家政大学看護学部 アンケート提出
進路指導部 大学が実施している公開講座の紹介 主体的に大学で実施される
公開講座に参加する
各大学 ──

(この記事は『私立中高進学通信2017年9月号』に掲載しました。)

東京家政大学附属女子中学校  

〒173-8602 東京都板橋区加賀1-18-1
TEL:03-3961-2447

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