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私立中高進学通信

2017年8月号

校長が語る 思春期の伸ばし方

佼成学園中学校

子どもの考えや気持ちを正確に聴くこと
話すことで自ずと自立していく

iPadを授業に取り入れた、最先端教育を実施することで生徒たちは興味を持って勉強に励んでいます。

iPadを授業に取り入れた、最先端教育を実施することで生徒たちは興味を持って勉強に励んでいます。

最先端ICT教育で全員参加型の授業へ
榎並紳吉 校長先生榎並紳吉(えなみ・のぶよし)
 校長先生

 1972年度卒業生。大学時代にはソフトテニス全国優勝。その後、母校である同校に入職し、28年間教壇に立つかたわら、ソフトテニス界でも全日本ナショナルチームのコーチを10年間務め、国際大会の選手指導を行う。2006年に副校長、翌年4月に校長に就任。また、東京私学教育研究所学校教育相談研究会委員長も務めている。

 ICT(情報通信技術)教育に取り組み、1人に1台iPadを導入することで、多感な思春期の子どもたちと円滑なコミュニケーションを取っている同校。榎並紳吉校長はその効果を次のように話します。

「iPadと同時に利用を開始した教育用クラウドシステムClassiでは個人の学習記録を残せたり、メッセージを教員に直接送信できる機能があります。その学習記録やメッセージに対して、担任はもちろん学年主任やクラブの顧問、校長からコメントを送ることができるようになっており、定期考査の励ましや勉強方法などの指導へと結びつけています。このソフトの利点は、コミュニケーションの場が格段に増えるということです。例えば校長が子どもたちの様子を知ろうとしても、廊下ですれ違った際にあいさつと一言二言交わすだけで終わってしまい、その生徒の考えていることを知るのは難しいと思います。しかし、このClassiを利用することで子どもたちは、日々感じたことをメッセージで書いてくれるようになりました。また、ホームルームで持ち物や宿題の確認は、生徒のiPadに教員から一斉に配信されるので伝達ミスや確認ミスが大幅に減らせるという利点があります。さらに今までの授業では教員が板書したものを一生懸命書き取り、それだけで勉強した気になってしまったり、発言は一部の生徒になっていたこともあったと思います。しかし、それで『全員が授業に参加している』と言えるでしょうか。本校では、授業中に生徒が意見や答えをiPadに打ち込むと教員の元へ送られます。生徒同士も他の生徒からどのような意見や答えがあったかを確認できるような仕組みになっています。そのおかげもあり、今まで引っ込み思案であまりスポットの当たらなかった生徒にも目が行き届くようになったと考えております。また、生徒がどのような学校生活を過ごしているかをできる限り保護者の方に知っていただける取り組みも行っております。たとえば学校行事や部活動、海外の語学研修などの様子を写真や動画でその日のうちにClassiに載せています。見える学校づくりは保護者の皆様に安心感を与え、より大きな信頼につながったと考えています」

先回りよりも力を伸ばすアドバイス
男子の思春期に寄り添い、リーダーシップを取れる人材の育成に力を入れる中高一貫校です。男子の思春期に寄り添い、リーダーシップを取れる人材の育成に力を入れる中高一貫校です。

 40年前には兄弟は3人や4人いても珍しくありませんでしたが、近年では子どもが1人か2人の家庭が多くなりました。その変化が、子どもの自立心に大きな変化を与えていると榎並校長は警鐘を鳴らしています。

「単純に世帯内の子どもの数が減るということは、保護者の方の目が行き届くようになります。これは一見良いことのように思えるのですが、子どもたちの抱える悩みを、心配のあまり何でも先回りして面倒を見てしまうという弊害があります。そういった背景もあって、本校では進学指導でも生徒自身の希望を尊重しています。たとえ、学力が今のままでは難しいとしても、できる限り目標に近づく努力をさせます。私たち教員と保護者がまず最初に考えなくてはいけないのは、『子どもの持っている力を最大限に伸ばすこと』です。そのためのアドバイスは与えるべきだと思いますが、本人の進む道を保護者や教員が決めつけてしまうというのは避けなければなりません。そのアドバイスも、できれば大人の男性とのかかわりの中で感じてほしいと思っております。佼成学園では難関大学に合格した卒業生チューターをはじめ、経済界で活躍されているOBが在校生に講演する機会を設けております。進学での悩み、将来への不安など先輩から直接話を聞くことで、自分と向き合い思春期の葛藤を乗り越えられるのです」

時代の求める人間力を身につけ
思春期の子どもに大切なこと
  1. 子どもの考えや気持ちを正確に聴く
  2. 子どもとの会話を多くとる
  3. あまり先回りしない

 時代の変化に取り残されないように、同校ではリーダーシップの取れる人材の育成に取り組んでいます。

「車の自動運転化が進み10年後の物流では運転手も機械になっているかもしれないという時代にこれから進んでいきます。ですが、仕事は機械に取られても人と人との関わりの中で生きていくということは、これから先も変わることはありません。本校はこれからの時代のリーダーになれる人材の育成に力を入れています。学校教育の中で、リーダーとしての素養を身につける環境はとても大切です。たとえば、部活動でも顧問は生徒の能力を引き出すことを第一に考え、自分たちで納得のいく決断をさせることを目指します。この指導によって生徒はコミュニケーションを充実させ、思考力や判断力を磨いていきます。男子校だからこそ、異性の目を気にしないで伸び伸びと思い切った決断や活動ができ、リーダーとしての資質を身につけていきます。さらに一人ひとりに役割や責任を持つ機会を多く与えて、自立心を伸ばしていきます。これからの時代を生き抜く未来のリーダーを育成すべき教育をしっかりと行ってまいります」

生徒の学習スタイルに合わせた快適な自習室
自習室の堅苦しいイメージを払拭するような明るい印象を与える部屋にすることで子どもたちの意欲を高めます。自習室の堅苦しいイメージを払拭するような明るい印象を与える部屋にすることで子どもたちの意欲を高めます。

「学びの泉」と呼ばれるこの自習室は、電子黒板つきプロジェクターが完備されており、一歩進んだ学力向上の一翼を担っています。さまざまな学習スタイルに合わせた自習室は、開放的で静かな空間になっており、集中して勉強に励むことができます。教育機器としてiPadを運用するうえで、生徒のサイト閲覧記録をチェックでき、有害サイトへの接続ができないように、ハードなフィルターをかけているため保護者も安心です。

(この記事は『私立中高進学通信2017年8月号』に掲載しました。)

佼成学園中学校  

〒166-0012 東京都杉並区和田2-6-29
TEL:03-3381-7227

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