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私立中高進学通信

2017年7月号

注目のPICK UP TOPIC!

二松学舎大学附属柏中学校

自ら気付き、考え、解決する自問自答の力を育む教育

学力向上を実現した教育プログラム
廊下の掲示板に張り出されていた「参考になる365ノート」には、担任の教師からの感想や指導などがびっしりと書き込まれていました。「365ノートをチェックすることで、担任は自分の担当以外の教科の様子を把握することができます。私は理科の担当ですが、歴史で幕末を学んでいることを知った時には、今、幕末展をやっているよ、と生徒に話しかけたりしています。生徒と担任のコミュニケーションツールとしても役立っています」(森先生)

廊下の掲示板に張り出されていた「参考になる365ノート」には、担任の教師からの感想や指導などがびっしりと書き込まれていました。「365ノートをチェックすることで、担任は自分の担当以外の教科の様子を把握することができます。私は理科の担当ですが、歴史で幕末を学んでいることを知った時には、今、幕末展をやっているよ、と生徒に話しかけたりしています。生徒と担任のコミュニケーションツールとしても役立っています」(森先生)

自問自答を身につける日々の取り組み
中学校学年主任/森寿直先生中学校学年主任/森寿直先生

 創立140年の伝統を持つ二松學舍が母体の同校。2010年に新設した中学の1期生が、3月に高校を卒業しました。中学1期生は6年間で学力を大幅に伸ばし、東京大学に2名が合格したほか、難関大学の合格実績が大きく躍進しました。目覚ましい学力向上の軸となっているのが、『自問自答』をキーワードにした中学の学習内容です。

「自ら課題を探し、自ら解決する力を身につけることが、二松學舍の建学の理念『一世に有用なる人物を養成する』および、現代社会に役立つ人材の育成につながると考えています」(中学学年主任/森寿直先生)

『自問自答』の力を身につけるために、同校が日々行っている取り組みが3つあります。

 1つは新聞コラムの読み比べです。毎朝、三大新聞のコラムをみんなで音読し、感想を言います。同じ日のコラムでも、取り上げている話題が異なっていたり、話題は同じでも応援、批判、中立など、コラムの書き方が異なっていたりすることに気付き、自分なりの感想を言えるように教師が導きます。

 2つめは、日直が帰りの会で行う1分間スピーチです。中1のテーマは「今日のよかったできごと」「今日気付いたこと」といった身近なものです。中2、中3は「最近読んだ本の紹介」「あったらいいなと思うもの」などの教師が挙げたテーマ。自分の考えをまとめ、人前で発表する力を鍛えます。

 3つめは、毎日家庭で学習した内容を記入する『365ノート』です。1日1ページ以上、かつ30分間以上、苦手な教科やテスト前の教科など、自分で決めた課題を学習し、担任に提出。自ら学ぶ姿勢を身につけます。

学習段階に合わせてテーマを設ける
中学英語科/折笠彩加先生中学英語科/折笠彩加先生

 日々の取り組みのほかにも、『自問自答』の試みとして、学年ごとにテーマを設定した「総合学習」があります。

 中1のテーマは「地域」。同校の近くにある手賀沼を題材とし、グループで課題を見つけて調べ、調べた内容をまとめて発表します。沼について学ぶだけでも、その歴史を知るための社会、歴史の文献を読むための国語、海外の資料を読むための英語、水質を調べるための理科、データを読むための数学など、5教科すべての知識が必要であることを実感させることで、学習意欲を高めます。

 中2のテーマは「日本」。地域から日本へと視野を広げ、政治の始まりである、奈良・京都について学びます。入念な事前学習を行い、現地にも足を運びます。

 中3のテーマは2つ。1つは「世界」です。グアム研修を実施し、異文化について学び、理解を深めます。もう1つは「探究論文」の作成です。テーマは、自由。自分で決めて、調べ、分析し、結論を見つけて、8000字の論文に仕上げます。約1年間をかけて取り組むため、考える力が深まり、自ら学ぶ姿勢が定着します。

グローバルコースではより広く、より深く学ぶ

 グローバルコースでは、前述した学習内容に加え、週2回、7校時目を設けて、さらに掘り下げた学習プログラムを実施しています。中1では「世界」について、中2では「世界と日本」について学び、中3では、再び「世界」に視点を置きますが、中1に比べ、知識、理解をより一層深めていきます。

「今年度の中3では、生徒一人ひとりがどこかの国の大使になって、他国の大使(他の生徒)と討論をする予定です。本校ではプレゼンテーションをする機会を多く設けているため、プレゼン力に長けている生徒も多くいます。しかしプレゼンだけでは、自分の考えを一方的に発信するということに終始してしまいがちです。討論は、相手からの意見にも臨機応変に対応しながら、自分の考えを発信していくため、より難しい技術が必要となります。討論は究極の自問自答の学習ともいえます」(英語科/折笠彩加先生)

自ら行動する姿勢が学力向上につながった

 中学で『自問自答』の学習に取り組んできた生徒は、高校に進学した後も、学習意欲が高い傾向にあります。

「本校の生徒は、授業で習ったことについてもっと知りたいと思ったら、すぐに先生に聞いてみよう、帰りに本屋に寄って行ってみようと行動に移します。自ら調べ、学ぼうとする姿勢が身についているのです。その姿勢こそが、学力向上につながったのだと考えています」(森先生)

建学の理念『一世に有用なる人物の養成』とは

「二松學舍の建学の理念は『一世に有用なる人物の養成』。創設者の三島中洲が、明治維新によって日本が世界に開かれ急速に変化する社会のなかで、自国を正しく理解することが、他者、西洋を理解することにつながると説いたものです。まさに変化の激しい現代社会でこそ、実現すべき理念だと考え、今も受け継いでいます」(副校長/島田達彦先生)

「探究論文」
自ら考え、まとめ上げた中学学習の集大成

『探究論文』は、自分でテーマを設定し、調査、分析を行って結論を出し、8000字にまとめます。「日本語は縦書きが適しているのか」「日本はなぜ世界に誇る漫画を生み出すことができたのか」「フリーキックで点を決めるには、どのような軌道を描けばよいのか」など、2017年度の探究論文にはさまざまなテーマが並んでいます。

「テーマ設定に悩む生徒がたくさんいますが、1年間継続して取り組むものなので、生徒一人ひとりの興味・関心を大切にして、テーマを決めるよう指導しています」(森先生)

どのような内容について研究するのか、なぜ選んだのかなど、まずは決めたテーマについてプレゼンを行います。どのような内容について研究するのか、なぜ選んだのかなど、まずは決めたテーマについてプレゼンを行います。
『探究論文集』は、毎年製本されて生徒に配布されます。『探究論文集』は、毎年製本されて生徒に配布されます。

(この記事は『私立中高進学通信2017年7月号』に掲載しました。)

二松学舎大学附属柏中学校  

〒277-0902 千葉県柏市大井2590
TEL:04-7191-3179

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