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私立中高進学通信

2017年7月号

先生の本棚

共立女子第二中学校

八王子の豊かな自然に抱かれた美しい学校

共立女子第二は、八王子の豊かな自然に抱かれた美しい学校です。季節柄、広大なキャンパスのあちらこちらに咲く枝垂桜が見事でした。案内される途中、大学を思わせるゆったりとした校舎のオープンスペースには、読書指導に力を入れているこの学校らしく、立派な書棚が置かれ、カラフルな本の背表紙が並んでいました。
教室のある各フロアに設けられたオープンスペースには書棚が並び、自由に本を手に取ることができる。

教室のある各フロアに設けられたオープンスペースには書棚が並び、自由に本を手に取ることができる。

読書指導のモットーは「押しつけない、義務にしない」

「本校では生徒たちに本を読む習慣を身につけてほしいという思いから、総合的な取り組みを進めています。その両輪が、『朝読書』と『3─100計画』」(国語科/野田尚志先生)

 朝読書は比較的広く行われていますが、同校の場合は徹底していて、毎朝10分間の読書を中高6年間にわたって続けます。本の選択は自由なので、多くの生徒が読んでいるのは今話題になっている本や映画化された本、例えば『君の名は。』などだそうです。

「本を読むことの楽しさやページをめくるワクワク感を経験するうえで、この本でなければということはありません。読みかけの本が気になって、朝読書以外の通学時間などに続きを読むとか、次は何を読もうかなという気持ちにつながっていけばと思います。学年が進むにつれて本格的な文学作品や新書などのノンフィクション系を手に取る生徒も出てきます」

 もうひとつの3─100計画は、3年間で100冊読もうという取り組みで、同校では、読書ノートを生徒全員が持ち、読んだ本の書名や簡単な感想を書き込んでいくことになっています。ノートが全部埋まるとちょうど100冊になり、達成した生徒は修了式のときに表彰されます。100冊となると朝読書だけでは十分ではありませんが、毎年中高それぞれで数名が到達するということでした。

 野田先生が繰り返し話していたのが、「押しつけない、義務にしない」ということ。3─100計画でも、達成を強く求めたり、たくさん読めなかった生徒に注意したりということは一切なく、その代わり、自然に本を読みたくなる働きかけや環境づくりに取り組んでいるそうです。

先生全員がオススメ本を紹介する冊子『この一冊』を作成

 先生全員が最近読んだ本の中から生徒にこれはという一冊を紹介するパンフレットで、毎年発行されます。このほか、先生たちが持ち回りでオススメ本を紹介する「私の読書案内」も、2〜3カ月に1度配布されます。「興味を持ってその本を読んでくれる生徒が一人でもいてくれたらいいなという思いで、みんな工夫を凝らした原稿を用意してくれます」と、野田先生。

 そして、読書推進の環境づくりに知恵を絞るのが司書教諭の松田先生です。

「図書館の広さを利用して、展示スペースを充実させるようにしています。もちろん先生のオススメ本も用意して、コーナーで紹介していますよ」

 そして、校舎内で見かけた立派な書棚にも、読書推進の思いが込められていました。

「各階のオープンスペースの書棚は、図書館に来なくても本に親しめるように設置したものです。本校はなにしろ広くて、学年によっては図書館がけっこう遠いですから(笑)。オープンスペースの書棚にある本は手続きなしで借りられ、読み終わったら返せばよいということにしてあります。整理整頓や展示の工夫はしますが、あえて図書としての管理はせず、気軽に持ち出してもらうのが狙いです。返すのを忘れてしまう生徒がいても、それはそれでよしと考えています。現実的な使い方としては、朝読書の本をここから探していく生徒が多いですね」

 さまざまな取り組みを始めてもうすぐ10年。相当なエネルギーを費やして継続してきた読書推進の意義について、野田先生がこうまとめてくれました。

「経験上、読書と学力には相関があると思いますが、私たちの目的はそこにはありません。読書の最大の効用は、本を読むことで個人の限られた経験を超え、人間の幅を広げてくれることです。卒業後、それぞれの進路で本を読んできたことが必ず生きてきます」

図書館に設けられた先生のオススメ本コーナー。図書館に設けられた先生のオススメ本コーナー。
先生が推薦する本を紹介した共立女子第二のオリジナル冊子『この一冊』。先生が推薦する本を紹介した共立女子第二のオリジナル冊子『この一冊』。

野田先生の一冊
「それでも命を買いますか?」(杉本 彩 著/ワニブックスPLUS新書)

 こどもの頃から動物が好きで、よくペットショップに行っていました。或る時、店で他の子猫より体が大きい一匹の猫が目に留まりました。売れ残りです。その後値段もどんどん下がり、この子はどうなってしまうのか心配になりました。この経験から、単純に愛情の対象だった動物たちをとりまく現実に目を向けるようになりました。この本はペット業界の闇の部分を扱っていて、決して明るいとは言えない内容です。だから、みんなに読みなさいと無理に勧めることはできませんが、「かわいい」の向こう側にある世界に興味を持つ人が出てくれれば、と思い紹介しました。動物たちとどう向き合い、自分たちは何ができるのか、考えさせられる本です。

松田先生の一冊
「そして生活はつづく」(星野 源 著/文春文庫)

 本はとにかくおもしろいのがいちばんです。とくに中高生に勧める場合には旬の話題になっていて読書のきっかけを作ってくれそうな本を選びます。そのようにして本の世界に足を踏み入れれば、あとは自分の関心のある分野を開拓しながら読書の幅がどんどん広がっていきます。この本はドラマ「逃げ恥」が始まった頃、これなら興味を持ってくれるだろうと思って紹介しました。著者の星野源は、ミュージシャンながら、この本のようにエッセイも書くという多才な人物です。文の運びが巧みで、取り上げている素材もおもしろいものが多く、読ませるエッセイになっています。読書ビギナーだけでなく、本好きの人にも楽しんでもらえる一冊だと思います。

共立女子第二の読書指導の取り組みについて説明してくれた司書教諭の松田寿先生(左)と国語科の野田尚志先生(右)。

共立女子第二の読書指導の取り組みについて説明してくれた
司書教諭の松田寿先生(左)と国語科の野田尚志先生(右)。

(この記事は『私立中高進学通信2017年7月号』に掲載しました。)

共立女子第二中学校  

〒193-8666 東京都八王子市元八王子町1-710
TEL:042-661-9952

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