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私立中高進学通信

2017年7月号

アクティブラーニングで伸ばす新しい学力

東洋英和女学院中学部

英語のコミュニケーションを“考える”授業で育む

伝統の英語教育に創意工夫
国の名前をマス目に書き、一人ひとりが外国人になったつもりで相手の出身をたずねるビンゴゲームを中1の授業で行いました。
楽しみながらどんどん会話が広がります。

国の名前をマス目に書き、一人ひとりが外国人になったつもりで相手の出身をたずねるビンゴゲームを中1の授業で行いました。
楽しみながらどんどん会話が広がります。

少人数クラス制で4技能をじっくり学ぶ

 1884年(明治17年)、カナダ婦人宣教師によって創立された同校の英語教育には創立時からの伝統があります。卒業生の一人として著名なのが、『赤毛のアン』の翻訳者として知られる村岡花子さんです。1903年(明治36年)から1913年まで在学し、アカデミックな同校の校風の中で、精神的に自立した女性をめざして能動的に学んだといいます。

 同校では、古くから能動的に学ぶ素地が根付いており、自ら課題を見つけ、主体的に深く学ぶアクティブラーニングが、すべての教科において推奨されています。特に英語科では、受け身ではない学習態度が求められますが、それはすぐに実践できるものではありません。そのため、中1の導入の授業では生徒が楽しみながら主体的な学びを身につけられるよう、授業の随所に工夫を凝らしています。

 英語の教科書の例文を読む際にも、ただ先生について朗読するのではなく、ペアになって会話として話してみる、内容を発展させて話を広げてみるなど、生徒自らに考えさせることを促し、常に心も体もアクティブな状態を保ちながら学びを進めていきます。さらに「フォニックス」という英語のつづりと発音の規則性を学ぶ学習法で、新しい単語の発音を想像し、考えながら語彙に向き合っていきます。英語は覚えるものではなく、自分からコミュニケーションを取ろうと働きかけることで身についていくもの。そんな同校のポリシーが感じられます。

英語で思考できる人を育てる

 中学3年間で楽しみながらも緻密に習得した英語力を活かして、高等部ではオールイングリッシュの授業が展開されます。

「高等部では英語を使って学ぶ授業をめざしています。中高6年間を通して、英語を読む、聞く、話す、書く、の技能を習得することを主眼に置いていますが、高等部の授業では特に英語で考え、英語で発信できる力の育成を意識しています」(英語科/松浦由佳先生)

 例えば、高2のリーディングでは口頭での英問英答を通して教科書の内容把握を進めた後、要約を英語で発表。さらに、トピックに基づいた意見文を英文で書き上げ、論理的思考力、表現力を磨きます。高3になると、生徒が先生役になって授業をして、教科書の一部を教える取り組みもあるそうです。

 卒業までに英語をコミュニケーションツールとして使えるようになってほしい。その明快なイメージをもとに、中学ではていねいに会話や語彙を学び、高校では英語で思考、発信する力を育てる同校の英語教育。その練り上げられた授業は、生徒たちに常に刺激を与えています。

Active Learning 001
英語で会話をつなげる自己紹介リレー

 中1の初めの英語の授業では、自分の内面について書いた「マインドマップ」を見せ合って、自己紹介リレーをしました。“I have a sister.” “Oh, I see. You have a sister.”と、会話のバトンをつなげていきます。ポイントは“Oh, I see.”と実際に会話をするときに使われる相づちを入れること。教科書も感情を込めて読むことにより、説得力のあるスピーチやプレゼンにつながります。

Active Learning 002
英語の発音とつづりの規則性を学ぶフォニックスを導入
英語科の忍足先生。最初は生徒と一緒に発音し、次第に生徒だけに発音を任せるように投げかけ、音から語彙を増やすことを促します。英語科の忍足先生。最初は生徒と一緒に発音し、次第に生徒だけに発音を任せるように投げかけ、音から語彙を増やすことを促します。

 同校では英語の発音とつづりの規則性を学ぶ「フォニックス」を取り入れています。“m”は「エム」ではなく、口を閉じて「ム」という音に近い発音をするなど、すべての文字の音を覚えることで、初めて見る単語でも読むことができるようになるのです。

「フォニックスで文字と音との関係を理解できると、意味はわからなくても読めるようになります。読めれば達成感が生まれ、自分で意味を調べてみよう、先生に聞いてみようという気持ちになるのです。それが英語力とコミュニケーションする心を育てると信じています」(英語科/忍足真弓先生)

英語の時間が大好きという、中1生の2人。「だんだんと英語が聞き取れるようになって、話せるようになるのが楽しいです」「将来は記者になりたいです。外国に行って取材ができるぐらい英語ができるようになりたいです!」英語の時間が大好きという、中1生の2人。「だんだんと英語が聞き取れるようになって、話せるようになるのが楽しいです」「将来は記者になりたいです。外国に行って取材ができるぐらい英語ができるようになりたいです!」
Active Learning 003
英語を使う共同学習を重視する高校の授業

 高等部では、葛飾北斎の浮世絵を題材にしたリーディングの授業が行われていました。授業はオールイングリッシュで進められますが、モニターで資料を提示した、ビジュアル重視のわかりやすい授業です。先生が富岳三十六景の有名な画像を見せながら英語で説明していくと、生徒たちは “yes,” “ uh-huh.(そう、そう)”と言って先生に「わかった」のサインを送ります。英語が自然に口をついて出る雰囲気です。

2016年 高2 GTEC結果(三技能:読む・書く・聞く)

 2016年、読む・書く・聞くの3技能を測る英語テスト「GTEC for STUDENTS Advanced」にて、同校の高2生(当時)の校内平均点は612.4点と全国平均の445点を大きく上回り、半数以上の生徒が海外大学進学可能と判断されました。

Active Learning 004
英語の礼拝で英語圏の文化を理解する
(英語科の松浦先生)英語科の松浦先生

「月に1~2回、英語での礼拝があります。讃美歌やお祈りなど、すべて英語で行いますが、中学では紙芝居や寸劇などを用いて理解しやすいようにしています。教科書の題材や、本校のオリジナルの英語テキストにも聖書のなかの話が出てきます。キリスト教の素地があることで、海外の文化を理解しやすくなります」

 と松浦先生。2016年にイギリスの大学院に留学をしていた松浦先生は、第2言語習得のための教授法を修士論文として書いて帰国しました。英語教育の本場で大きな刺激を受けたそうです。

「礼拝に使われる英語の聖書。授業では英語のオリジナルテキストも使われます」「礼拝に使われる英語の聖書。授業では英語のオリジナルテキストも使われます」

「生徒たちに、あなたたちがこれから生きるのは多様性に富んだ社会だと実感をもって伝えられるようになりました」

(この記事は『私立中高進学通信2017年7月号』に掲載しました。)

東洋英和女学院中学部  

〒106-8507 東京都港区六本木5-14-40
TEL:03-3583-0696

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