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私立中高進学通信

2017年6月号

注目のPICK UP TOPIC!

日本大学第一中学校

生徒指導部が本気で取り組む
思いやりの心を持った生徒の育成

リアリティのある自慢の生徒指導
若手教員たちが全力で取り組む生徒指導

 1913年に日本大学最初の付属校として誕生して以来、伝統を大切に守りながら、時代の流れに沿った学校運営、生徒指導を模索し、常に次の時代を生き抜く人材の育成を重視している同校。とりわけ近年、革新的ともいえる生徒指導が学年ごとに導入され、目に見える効果を上げています。

「何ごともやるからには本気で取り組むのが本校の伝統です。主体者はもちろん生徒たちですが、生徒指導部の若い先生方が本気になって生徒たちに向き合う姿を、私たちベテラン教員も全力で応援しながら、自らを大切にし、周囲の人々も守ることができる心身ともに強い人材の育成に努めています」(髙槗善浩先生)

 今回紹介する生徒指導部の講座は2つです。それぞれの中心者である先生方にお話をうかがっていきます。

中1、高1、保護者向け『ケータイ安心・安全講座』

 昨年度から「相手を思いやることのできる生徒の育成」をコンセプトに、生徒指導部が独自に運営する講座が始まっています。その一つが、4月に開催する『ケータイ安心・安全講座』です。中1対象の中級、高1対象の上級に加え、保護者を対象とした特別講座も用意されているところがポイントです。

「今やコミュニケーションツールの主流ともいえるSNSは、中高の生徒たちにとっても身近な存在ですが、使い方を誤ればトラブルに発展します。例えば、複数の友人同士がどこかに出かける会話をしている際、Aくんも『行きたい』とメッセージを送ったとします。それを受けてBくんが『何で来るの?』と返信します。Bくんは“交通手段”を聞いているのですが、Aくんは“なんでお前が来るの?”というふうに受け取ってしまうとトラブルになります。このような話を私たち教師から説明するのではなく、通信会社の専門家から事例として伝えてもらうとリアリティがあるので、ほとんどの生徒が真剣に話を聞いていました」(生活指導部/大谷勇太先生)

 校内での携帯・スマホの使用を一切認めていない同校ですが、校外での使用制限まではできない現実があるからこそ、生徒指導として取り組む意義が大きいと大谷先生は強調します。

「正しいネット利用の啓蒙のためにも、ツイッターの炎上トラブルや課金トラブルなどの社会問題にも目を背けることなく、あえて新年度の始まりに意識させることも非常に大切な生徒指導と考えています」

 一方、保護者向けの講座は夏休みが始まる前の7月上旬に開催します。スマホやタブレットを“持たせる立場”に向けた、ていねいな内容が上々の評価を受けています。

大切な一人ひとり 今“いのち”と向き合う

 生活指導部が実施している注目の講座が、もう一つあります。命の大切さを学ぶことを目的とした『助産師による講話』です。

「ベースは性教育ということもあり、くすくすと笑いながら聞いている生徒もちらほらいました。しかし、子どもはどのような確率で生まれてくるのかという話になると、皆が真剣な表情になります。誰もが奇跡的ともいえる確率で生まれてきたことに感謝し、その喜びを生涯忘れず、相手を思いやることのできる心の成長につなげていってほしいと願っています」(生活指導部/松原収先生)

 この世に生を受ける大切な命と日々向き合い、その尊さを知り抜く助産師の言葉だからこそ、純粋な10代の子どもたちの琴線に触れるようです。生徒指導部の思いもここにあります。

「実は講話の最後のほうで、事故でお子さんをなくされたお母さんの映像が流れます。ショッキングな内容ですが、自分たちが今この場で“当たり前”に学校生活を送っていることは当たり前なんかじゃないこと。そして、家族や友だちに感謝する気持ちを持ち、一人ひとりがいじめ問題にも関心を持つようになっていくとうれしいです」

 なお、助産師による講話は高2が対象で、中学生には交通事故被害者の遺族による『命の大切さを学ぶ教室』を実施しています。

『身なりの検査』も本気です!~生徒指導部の先生方
梶屋周作先生
梶屋周作先生

「服装の乱れはマナーの乱れにつながり、そして、生活の崩壊になることがあります。正直言うと指導は大変ですが、真剣に取り組むことが生徒の人間的な成長の近道になると考えています。教師に対する信頼が増すとともに、私立にお子さまを預ける保護者の期待も高まっていくものと確信しています」

大谷勇太先生
大谷勇太先生

「服装に違反があれば声をかけ、チェックシートを書かせます。生徒指導は3年目で、初年度こそ反発する生徒もいましたが、最近では『違反したのでチェックシートを書きます』と、自ら申告する生徒もいます(笑)。ただやみくもに注意するのではなく、そんな生徒とのコミュニケーションを大切にしたいと思っています」

松原収先生
松原収先生

「生徒指導部では月に1~2回、登下校時に『身なりの検査』を実施しています。時代は変わっても、だめなものはだめと、言える教員であることを心がけています。やさしさと甘さを履き違えることなく、『時には厳しく、時には優しく、そして常にあたたかく』をモットーに、日々生徒たちに接するようにしています」

“形だけ”の訓練から本気モードの『避難訓練』へ

 東日本大震災などをきっかけに、全国の学校でその中身が見直されている「避難訓練」。人口やインフラが密集する地域にある同校で働く先生方にとって、避難訓練は単なる“学校行事”で済ますことはできませんでした。

「本校には1,650名の中高生と100名を超える教職員がいます。大切な生徒一人ひとりの命を守るため、避難訓練と真剣に向き合いました」(生徒指導部/梶屋周作先生)

 昨年度実施した避難訓練は2回。梶屋先生の言葉を借りると、「一昨年まで実施した避難訓練は消防署の関係者もあきれるレベル」だったそうですが、リベンジを誓って臨んだ2回目は「見違えるほど素晴らしい内容」と高く評価される結果となりました。

「1回目の失敗を真摯に反省し、『やるからには真剣にやる』という生徒指導部のこだわりを込めました。実施1週間前には保護者あてに『ハンカチ持参』のお知らせを出し、当日は朝のHRで“気持ち”を整え、午後の本番に備えました。危機管理の合言葉に『おかしも』がありますが、1,000人を超える生徒たちが口にハンカチを当て、ほぼ『おかしも』どおりに行動できたのは大きな収穫でした」

 体育大学時代の人脈を活用し、他校の避難訓練の様子も積極的に取材するアクティブな梶屋先生。「今後は心肺蘇生法などにも取り組んでいきたい」と意欲的に語ってくれました。

※おかしも=「押さない」「駆けない」「喋らない」「戻らない」の意味がある。

(この記事は『私立中高進学通信2017年6月号』に掲載しました。)

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