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私立中高進学通信

2017年6月号

The Voice 新校長インタビュー

獨協埼玉中学校

「語学の獨協」の伝統を受け継ぎ
個性多様性を重んじる人間形成

百合 壽紀 (ゆり・としのり)

百合 壽紀 (ゆり・としのり)校長先生
1955年生まれ。香川県出身。筑波大学第一学群人文学類卒業。1980年より獨協埼玉中学高等学校の英語教員として着任。
高校バドミントン部の顧問を30年ほど務めた。米国コロンビア大学大学院にて英語教育学の修士号を取得。
2010年には教頭、2013年には副校長となり、2017年度より校長に就任。

開学からの教育理念を貫き“本物”の学力を養う教育
30数年間、「語学の獨協」の英語教育を牽引する百合校長先生。30数年間、「語学の獨協」の英語教育を牽引する百合校長先生。

 本校は、学園の母体となる獨逸學協会の設立から、今年で136年の歴史を数えます。その長い歴史において本高校は37年、中学は16年と、経てきた年月は短いながらも獨協学園が築いてきた『学問を通じての人間形成』を基本理念とし、『自ら考え、判断することのできる若者を育てる』教育、生徒の潜在能力を引き出し、知的な土台を作り上げる教育を行ってきました。

 そんな獨協学園に、私は高校の開学と同時に英語教師として着任し、この春からは校長として新たな一歩を踏み出すことになりました。校長就任にあたり、これまで本校が培ってきた教育方針をしっかりと受け継ぐ「全人教育」を柱に、「国際化」をも図って、変動する社会を生き抜くための“本物の学力”を養う教育をめざします。

自らの体験・経験を通じ言語で表現する力を育む
獨協埼玉がめざす“本物の学力”を養う3つの力
  1. 経験、体験に根ざした学力の育成
  2. 理解力を生み出す言語力の育成
  3. 真に“使える”英語力の育成

 “本物の学力”を養うためにはまず、3つの力が必要と考えています。一つ目は経験と体験に根ざす力。二つ目は、主に言語を通して理解し表現する力。そして三つ目は真に“使える”英語力の育成です。一つ目の経験と体験に根ざす力は、これまでも、稲作体験などの総合学習、年間30回も行われる理科実験、豊かな環境と施設を活用した課外活動などで培ってきました。経験・体験に裏打ちされ、根のしっかり張った学力が育っていると自負しています。

「言語力の育成」も本物の学力には欠かせません。私はかつて、米国コロンビア大学の大学院で修士号を取得しましたが、そこでの学びは多大な示唆に富んでいました。

 例えば世界史の授業では、第一次大戦後に締結されたベルサイユ条約について、「自分がフランス大統領となり、ドイツに対して厳しい制裁を与えた条約の意図を国民に伝えるラジオ放送の原稿を書け」という試験問題が出ました。

 これは私が日本で受けてきた教科書の知識を詰め込む教育にはないものです。自らの答えを考え出し、言葉として表現することを通して、ものごとを多面的に深く理解できるようになるのを身を以て体験しました。

 本校でも、アクティブラーニングがもてはやされる以前から、中学ではかなりの分量の論文を書かせるのをはじめ、考え、表現する学びを徹底してきました。これからは中高ともに、教科を問わず、言語を通して理解し表現する力の指導・育成を徹底していきます。

2017年度からより高度な先進英語教育をスタート

 そして、今年からより徹底を図るのが“使える”英語力の育成です。本校は学園創立以来の「語学の獨協」の伝統を受け継ぎ、早くから大量の英語に触れ、使う機会を数多く設け、将来必ず役立つ英語教育を実践してきました。

 英語以外に、ドイツ語を選択科目として学べるのも本校の大きな特徴です。英語の授業時間も中1からたっぷりと確保し、バラエティに富んだ選択科目を用意。4人のネイティブ教員が常駐し、中学から海外の英語教育で使用されている世界標準のテキストを使う少人数クラスの授業を行っています。

 実践的な英語体験も、豊富に準備しています。6年前から行っている英語漬けのアメリカンサマーキャンプ、英語の本をじっくりと読み進めるエクステンシブリーディング、自ら調べて発表する全員参加のポスターセッションやスピーチコンテストと多彩です。

 高2ではそれまでの学習を踏まえて、英語の論理に基づいた英文エッセーに全員が取り組みます。本校の姉妹校を中心としたニュージーランド、オーストラリア、ドイツ、米国と行き先も充実している海外研修プログラムも、英語力の育成に大きな力となるはずです。

 さらに今年から始まる新たな取り組みとしてご注目いただきたいのが、『先進英語教育プロジェクト』です。従来も行っていた「英語で環境問題を学ぶ」などの内容言語統合型学習を発展させていきます。

 本校では以前から英検、GTEC、TOEICなどの受験も積極的に進めていますが、これに加えて中高を問わず英検2級以上の生徒を対象に、アカデミックな内容を英語のみで討論、プレゼンテーション、論文執筆に取り組む授業を展開します。初年度の今年は夏休みの課外授業として行いますが、将来的には通常授業の一環にしていくつもりです。

 これらの取り組みは、生徒の次なるステップである大学での学びにも直結するものです。キャリア教育、進学指導に関しても、本校は、変化の激しい社会に対応すべく多面的な個性と多様性を重視します。それぞれの個性と才能を活かせる多様な進学先を一緒に見つけていくことで、受験勉強に疲弊せず、その先を生きる力を身につけていってほしいと願っています。

※社会や理科などの教科および時事問題や異文化理解などのトピックと英語の両方を学ぶ教育方法。  CLIL(Content and Language Integrated Learning)とも呼ばれます。

沿革

[沿革]
1881年、ドイツ文化を摂取し、日本の文教の興隆を図る目的で獨協学園の祖となる獨逸學協会設立。1947年、名称を獨協学園に変更し、校名を獨協中学校に改称。1948年、新制の獨協中学校・獨協高校が発足し、1964年には獨協大学を開学。以降、獨協医科大学、獨協医科大学附属高等看護学院(現・看護専門学校)の開学などを経て学園の充実を図り、1980年に獨協埼玉高校、2001年には同中学を開校し、現在に至る。

進学通信2017年6月号
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