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私立中高進学通信

2017年6月号

子どもの自立を促す教育

桐朋女子中学校

入試にも「桐朋女子らしさ」
多様性を認め合い刺激し合う風土が自立した女性を育成する

浅草で外国人にインタビューする新聞部の部員たち。知らなかった世界を知るきっかけに。

浅草で外国人にインタビューする新聞部の部員たち。知らなかった世界を知るきっかけに。

『こころの健康 からだの健康』を教育目標に掲げ、社会で通用するバランスのとれた人材の育成をめざしている桐朋女子。真野彰先生と同校の新聞部員および顧問の桑原昇先生にお話をうかがいました。

桐朋女子の教育は入学試験から始まる
前副校長。桐朋教育研究所所属。理科教諭として、42年にわたり桐朋女子の教鞭を取る。真野 彰 先生
前副校長。桐朋教育研究所所属。理科教諭として、42年にわたり桐朋女子の教鞭を取る。

 受験生の持つ力を、知識の量だけではなく、取り組む姿勢や思考力、発想力という点からも評価するため、50年にわたり、『口頭試問』という独自の形式の入試を続けている同校。2017年度の入試より記述形式の『論理的思考力&発想力入試』が新設され、より多方面から、受験生が持つ潜在能力を積極的に測っていきます。

「従来の口頭試問であっても、新しい形の論理的思考力入試であっても、受験生に求める基本的な力は同じです。大切なのは、自分の頭で考えることができること。順を追って考えを進めることができるか、今まで学習したことをもとに新たな展開が開けるか、粘り強く課題に取り組めるかなどのプロセスを見ることで、この先の桐朋での学習基盤となる姿勢が備わっているかを見ています」

 例えば、2017年度の新スタイルの入試では、ある建築家による木造建築の良さについて書かれた文章を読んだ後、「別の建築家は、コンクリート建築のほうが良いと主張しているが、その理由は何か」を考える問題が出題されました。その後、先ほど自分が答えたことをさらに否定したうえで、「コンクリート建築より、木造建築のほうが素晴らしい」と主張せよという設問があり、さらに考えを深めていきました。

「重視しているのは、多様な視点から物事を捉えることができる力です。多角的に物事を検討することによって、最終的にはそれまで自分が考えていなかったような一段階上の深い考えが引き出されます。特別な対策をするよりも、小学生としての基本的な学力を身につけ、普段の学校の授業や世の中の出来事に興味を持ち、自分なりに調べたり、考えたことを家庭で話し合ったりする習慣があれば、十分に対応できるものとなっています」

互いの考え、個性を尊重多様性を認め合う
新聞部が発行する学校新聞『山みず』。東京都高等学校文化連盟主催の東京都学校新聞コンクールで、佳作賞と部門賞である企画取材賞とのダブル受賞を果たしました。新聞部が発行する学校新聞『山みず』。東京都高等学校文化連盟主催の東京都学校新聞コンクールで、佳作賞と部門賞である企画取材賞とのダブル受賞を果たしました。

 入試で問われる筋道を立てて取り組む力や、自分で考えて表現する力は、その後の学校生活でも必要とされる力です。入学後、さまざまな教科や総合学習の授業を通して、自分の思いや考えを伝える力を養っていきます。意見を交換したり、作文やレポートを書いたりする機会も数多くあるそうです。

「生徒には、自分を表現するだけではなく、他人の考えからも学ぶ姿勢を身につけてほしいです。入試でも問われた『多様な視点から物事を見る力』は、自分とは違う個性を受け入れる基盤となっていくと思いますね」

 また同校は、クラブ、委員会などの活動や、文化祭、体育祭などの教科外の活動を生徒同士が協力して成し遂げることを重視しています。互いにコミュニケーションを深めながら、各活動にのびのびと力を注いでいます。

「卒業生たちは、『桐朋女子には、互いを認め合う雰囲気があって、居心地が良かった』と口をそろえます。勉強だけではなく、『絵がうまい』『歌がうまい』などいろいろな才能が評価され、それぞれが個性を互いに認め合える環境は、『自分はこれでいいんだ』という自己肯定感を育みます。さまざまな個性が光輝きながら刺激し合う学校生活は、それぞれの良さを最大限に引き出し、生徒一人ひとりの自立に大きく役立っていると感じます」

学校新聞コンクールで入賞
新聞部に聞きました!
自分の考えを深め、表現する活動に力を注いでいる同校。学校新聞『山みず』を発行している新聞部では、新聞の制作を通じて、自分たちの興味や関心をとことん追求しています。高2の2人に話を聞きました。

(正面右)松澤ひかるさん 新聞部部長。入部のきっかけは、顧問の先生に誘われて。初めは小さな記事を担当していましたが、だんだんと大きな記事を手がけるようになりました。
(正面左)山本真衣さん 放送部と兼部。小学校時代を海外で過ごしたので、日本での学校生活は不安でしたが、何でも言い合える桐朋女子の環境に安心することができました。

学校新聞コンクール受賞式の様子。取材のために遠方まで足を運ぶ行動力やそれを認める学校の姿勢も高く評価されました。学校新聞コンクール受賞式の様子。取材のために遠方まで足を運ぶ行動力やそれを認める学校の姿勢も高く評価されました。

山本さん
兼部をしている人が多いのですが、週に1回程度みんなで話し合い、分担して作業を進めています。顧問の桑原先生は、生徒たちのアイデアや発想を大切にしながらサポートしてくれています。

松澤さん
テーマには、自分たちで調べてみたいと思ったことを選んでいます。「桐朋女子のルーツを探る!!」「桐朋学園音楽部門をひもとく」「特集 選挙を考える」の3号を、東京都高等学校新聞コンクールに初めて出品し、入賞を果たしました。泊りがけで合宿して構想を練ったり、学内で意識調査をしたりして、1つのテーマについてとことん掘り下げた取材をしています。

新聞部顧問 桑原昇先生新聞部顧問 桑原昇先生

山本さん
浅草で外国人にインタビューしたり、戦時中に満州に住んでいた人の話を聞いたりと、普段の学校生活では出会えない人と会い、視野を広げることができました。

松澤さん
今まで知らなかった世界に触れたことは、これからの人生をどう歩むのかの選択肢を広げてくれるヒントになりました。学校は一人ひとりが希望するこれからの道をサポートしてくれます。生徒の個性を認め、温かい目で応援してくれるのが、桐朋女子の良いところだと思います。

山本さん
卒業生による講演会で、さまざまな分野に進んだ先輩たちの話を聞いて、「何にでもなれるんだ」と自分の未来の可能性を感じることができました。将来は、社会を良くするために具体的な行動ができる立場をめざしたいと思い、政治系の学部への進学に興味を持っています。大学入試の小論文の過去問などを見ていると、新聞部の特集で扱ったテーマも多く、少し自信が湧いてきました。

進学通信2017年6月号
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