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私立中高進学通信

2017年4・5月合併号

中1の始め方

文京学院大学女子中学校

創立の理念を受け継ぐ伝統教育が21世紀を生き抜く力を育む

一心に運針を進める生徒の様子を、評価して回る吉原先生。運針競技会では、単にどれだけ進んだかを競うのではなく、針やさらしの持ち方、手順、所作も評価の対象になります。

一心に運針を進める生徒の様子を、評価して回る吉原先生。
運針競技会では、単にどれだけ進んだかを競うのではなく、針やさらしの持ち方、手順、所作も評価の対象になります。

集中力と根気を育てる運針とペン習字

 時計の針が16時25分を指すと、「始めてください」の声を合図に、それまでざわついていた雰囲気が一変。ピンと張り詰めた空気のなか、生徒たちは針と糸を操ってどんどんと運針を進めていきます。

 この日、催されていたのは、年に一度の「運針競技会」。文京学院が創立当初から続けている、伝統ある行事です。

 大正13年に島田依史子氏により、島田裁縫伝習所として始まった同校。創立以来、90年余の歴史のなかで、大切に育んできた伝統教育が運針とペン習字です。

 IT社会の現代では、運針もペン習字も時代遅れのように感じる人もいるかもしれません。しかし、こうした手が紡ぎ出す力こそが、「これからの時代を生きる鍵となり、身を助けることになるのではないでしょうか」と語るのは、家庭科の吉原ひろ子先生です。

「今年度の運針競技会には中学から20名、高校から48名の各クラス代表が参加しました。15分間で速く、美しく縫えるかを競い、優秀者を表彰します」(吉原先生)

 同校では卒業までの6年間、運針とペン習字に取り組みます。運針は毎週金曜の朝に7分間おこないますが、競技会はこの成果を競うもの。会場には多くの先生方も集まり、生徒を見守っていました。

 またペン習字は、毎日1枚以上書くことが同校の決まりです。

 ペン習字は、年間600枚以上書くと、同校で最も栄誉ある『富士賞』で表彰されるそうです。そのためには1週間で21枚以上書く計算になるとのこと。教科の課題や宿題をこなしつつ、これだけの量を毎日書き続けるということは、大変な努力が求められます。

 しかし「毎年、大勢の生徒が挑戦してくれています」と、吉原先生は目を細めます。手書きの美しい文字は、人間関係をプラスに導く要素にもなり、社会人となった卒業生からの評判も、とてもよいそうです。

 また同校の特筆すべき伝統教育の一つともいえるのが食育です。

 中学3年間の給食を通して、日本食の作法や栄養、マナーなどを楽しく身につけ、健全な食生活の基本を学んでいきます。

「本校では給食を、日本伝統の食文化の継承としてとらえています」と教えてくださったのは副校長の水上茂先生です。礼法として学ぶ茶道・華道と合わせて、国際社会に恥じない日本人としての作法や所作、教養が身についていくのです。

中1は6年間の学びの土台手厚い指導で生徒を支える

 同校は平成28年度より、充実した英語教育と多彩な国際交流プログラムの「グローバル スタディーズ」、SSH指定校としての活動を盛り込んだ「アドバンスト サイエンス」、スポーツをテーマに探究活動を行う「スポーツ サイエンス」からなる、中高6カ年の3コース制をスタートさせました。得意分野を伸ばし、将来のキャリアを見据えた革新的なプログラムですが、中2からコース別編成は早すぎると感じる保護者もいらっしゃるのではないでしょうか。

「そうおっしゃる保護者もいらっしゃいます。でも、安心してください」と、水上先生は柔和な笑顔を浮かべます。

「高1、高2への進級時には、コースの再選択もできる仕組みになっています。コースは絶対なのではなく、将来、自分が何をしたいのかを真剣に考える、自分自身への気づきの仕掛けとしてとらえてほしいと考えています」
(水上先生)

 6年間をかけて自分を見つめ、将来のキャリアのための基礎づくりをする同校。中1では、特にこれからの学びに対する姿勢や視点など、学習の基礎となる土台をしっかりと身につけていくそうです。

「まず、入学式から2週間後に富士五湖の西湖への2泊3日の宿泊行事があります。ここで生徒は、本当の意味での小学生からの卒業をめざします」(水上先生)

 さまざまなレクリエーションを通して友だちづくり、クラスづくりなども行います。

 また、秋には『都電の旅』として、早稲田︲箕輪間をグループで巡る校外学習もあります。

「事前、事後学習も含めて、生徒はさまざまな気づきを体験します。こうした気づきの積み重ねの中で、生徒は将来の道筋を見出していくのだと信じています」(水上先生)

※SSHとは、スーパーサイエンスハイスクールのこと。
文部科学省による、先進的な理数教育を実施する学校として平成24年度に指定を受けました。

中高一貫部・校長南部和彦先生による「伝統教育は、将来みなさんを支える、大きな力となります」という開会の言葉で、運針競技会は幕を開けました。中高一貫部・校長南部和彦先生による「伝統教育は、将来みなさんを支える、大きな力となります」という開会の言葉で、運針競技会は幕を開けました。
80㎝のさらしを手に、小気味よいリズムで針が進みます。80㎝のさらしを手に、小気味よいリズムで針が進みます。
運針競技会に参加するのは各クラスの代表者です。各自がこの日のために磨いた腕を競います。競技の説明を聞く表情は真剣そのもの。運針競技会に参加するのは各クラスの代表者です。各自がこの日のために磨いた腕を競います。競技の説明を聞く表情は真剣そのもの。
生徒、教師、保護者をつないで生活と学習を支える『毎日の記録』

 同校には生徒と教師、保護者をつなぐツールとして『毎日の記録』があります。生徒が毎日その日の学習や出来事を記し、それに担任がコメントしたノートのことで、保護者も週末には冊子を確認し、コメントも残せます。三者が情報を共有し、生活、学習の両面から生徒を支えるのに役立てています。中学生は、学校のことを保護者にあまり話さなくなる年頃。『毎日の記録』は、保護者の安心にもつながるのです。

入学と同時に『毎日の記録』は配られます。入学と同時に『毎日の記録』は配られます。
振り返りの資料としても役立っています。振り返りの資料としても役立っています。

(この記事は『私立中高進学通信2017年4・5月合併号』に掲載しました。)

文京学院大学女子中学校  

〒113-8667 東京都文京区本駒込6-18-3
TEL:03-3946-5301

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