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私立中高進学通信

2017年4・5月合併号

校長が語る 思春期の伸ばし方

狭山ヶ丘高等学校付属中学校

相手の喜び自らの喜びとして
相手の悲しみ自らの悲しみとする

全校生徒を集めたミーティングで語られる校長講話は、校長先生と生徒の結びつきを深めるのに一役買っています。実のある話に終始するため、誰一人下を向くこともなく、全員が興味をもって話に聞き入っています。

全校生徒を集めたミーティングで語られる校長講話は、校長先生と生徒の結びつきを深めるのに一役買っています。
実のある話に終始するため、誰一人下を向くこともなく、全員が興味をもって話に聞き入っています。

好かれているという実感を持たせてあげる
小川義男 校長先生小川義男(おがわ・よしお)校長先生

学校法人 狭山ヶ丘学園 狭山ヶ丘高等学校・付属中学校校長。亜細亜大学大学院修士課程修了(憲法学)、早稲田大学大学院修士課程修了(経営学)、早稲田大学大学院博士課程満期退学(歴史学)。1996年、学校法人狭山ヶ丘学園狭山ヶ丘高等学校校長に就任。2010年、埼玉県私立中学高等学校協会会長、就任。現在、BS朝日で放送中の「あらすじ名作劇場」(毎週水曜22時〜23時)に出演中。

 多感で成長著しい思春期。子どもたちはさまざまな悩みにぶつかり、立ち止まることもあります。それにともない、親子関係も変化してきます。

 今回、お話をうかがった小川義男校長は、思春期の子どもへの接し方で、「愛情をもって接することが何よりも大切」だと話してくれました。

「愛するということは、相手の喜びを自らの喜びとして、相手の悲しみを自らの悲しみとすることです。そして、子どもたちに愛されているという実感をもたせてあげないといけない。子どもが喜んでいたら一緒に喜ぶ。かわいらしいと思った瞬間にはそれを表情でも伝える。そういった大人の、ほんの一瞬の動作を子どもたちは敏感に察知し、『私は好かれているんだ』ということを実感できるのです」

 こういった子どもたちへの接し方は、保護者に限ったことではありません。教師たちも同様の接し方が重要であるといいます。

「教員も、愛情をもって接することが大切ですが、ただ、教員には技術も必要です。生徒たち一人ひとりが好かれていると実感できるよう、目配りや表情で伝えていく必要があります。また、教員は生徒を尊敬するべきです。教員が尊大になってはいけない。本校では、『教えてやっている』ではなく、『教えさせてもらっている』という思いで生徒に接するよう、教員たちには指導しています」

媚びない愛を持ち真摯にぶつかる
本物を知ることが非行などのトラブル防止になるという考えから、図書館には数々の名作が揃っています。なかでも、洋書はかなりの数が並びます。本物を知ることが非行などのトラブル防止になるという考えから、図書館には数々の名作が揃っています。なかでも、洋書はかなりの数が並びます。

 思春期は、いじめや反抗期など、トラブルが多い時期でもあります。なかでも、近年大きな問題となっているのがスマホです。

「スマホの弊害は民族を滅ぼすほどのものだと思います。そして、それに加えて、私はアニメにも違和感をもっています。もちろん、アニメにも良いものはあります。ただ、そのために我が国の文学は死んでいるのです。
 例えば夏目漱石といった、偉大な作家が忘れられてしまっている。活字の行間に流れる民族の思想、豊かさは他の文化にはないものです。我が国の文学は世界一だと私は思っています。私たちは、それだけの文化をもっているのです。その文化、文学が死んだら、豊かな民族精神が育つわけがない。現代は、スマホやアニメは悪くないものだと肯定しないと、世間を歩けないと言っても過言ではありません。しかし、その中にあっても、文学を大切にする心を忘れてはいけないと思います」

 また、小川校長は、現代日本が「媚びる時代」だとも指摘します。

「教育とは、本来、子どもたちとの闘いであるべきです。野放図では、子どもたちはきちんと育ちません。しかし、今は若者に媚びる時代になってきています。そんな媚びる時代では、子どもたちが心の奥にもっている、気高い目は育たないのです。媚びない愛、争う愛が大事で、それを貫いていく中で信頼が生まれてくると私は考えます。子どもに対して否定すべきは否定し、子どもも大人に対して抵抗し、葛藤していく中で、わかり合える。それが教育だと思うのです」

今一度考えたい親の離婚という問題
「思春期の育て方」心得
  1. 愛情をもって接する
  2. 子どもに媚びずときには争うことも大切

 さらに、小川校長は子どもにとって最大の問題は親の離婚であると話します。

「現代では、弁護士や教育評論家などによって離婚が推奨されるという風潮があります。家庭が破たんしている場合は、幸福追求権の問題もあり、別れさせるのが正しいというのが訴訟の常道になっています。もちろん、そういった考え方もあると思いますが、教育という視点から見ると、子どもがいる人には離婚する権利はないと私は思っています。やはり、離婚は子どもを不幸にします。離婚によって傷ついた心は、教員にも、別れた後の親にもどうすることもできない。これは、愛する技術だとか真心だとか以前のことで、非常に深刻な問題を子どもたちにもたらしているのです。父と母は大地です。その大地が揺らぐのですから、子どもにとってどれほどの深刻な問題かわかりますよね。その環境で自己形成をしていかなければならない子どもたちが、健全に育つはずがないのです」

 大人たちは、今一度、教育にとって何が大切かを考えなければならない時期にきているのかもしれません。

名画を見ることで情緒面の成長をうながす

 廊下や玄関など、同校にはいたるところに絵画が飾られています。なかでも講堂には、貴重な本物の絵画が飾られており、生徒は、朝ゼミや進路ガイダンスなど、多くの機会でこれらを目にすることができます。小川校長先生は、「常に名画に接することが、非行ゼロにつながり、生徒は、穏やかな心を育むことができるのです」と言います。本物に触れることで、情緒面の成長もうながすのです。

本物に触れることは、子どもたちの成長に良い効果をもたらします。

(この記事は『私立中高進学通信2017年4・5月合併号』に掲載しました。)

狭山ヶ丘高等学校付属中学校  

〒358-0011 埼玉県入間市下藤沢981
TEL:04-2962-3844

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