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私立中高進学通信

2017年2・3月合併号

The Voice 校長インタビュー

秀明大学学校教師学部附属秀明八千代中学校

大学連携と独自のプログラムにより探求心と自ら学ぶ力を育む

富谷 利光 (とみや・としみつ)東京大学教育学部学校教育学科卒業後、千葉県の公立高校の国語科教諭となる。教職のかたわら、千葉大学大学院で教育学修士号を取得。千葉大学教育学部附属中学校長期研修の後、県立千葉中学校開設準備委員。開校後は1期生学年主任兼学習指導部長として県立千葉高等学校との中高一貫化整備に携わる。その後、千葉県総合教育センター指導主事を経て現職。

富谷 利光 (とみや・としみつ)
東京大学教育学部学校教育学科卒業後、千葉県の公立高校の国語科教諭となる。教職のかたわら、千葉大学大学院で教育学修士号を取得。千葉大学教育学部附属中学校長期研修の後、県立千葉中学校開設準備委員。開校後は1期生学年主任兼学習指導部長として県立千葉高等学校との中高一貫化整備に携わる。その後、千葉県総合教育センター指導主事を経て現職。

知的好奇心を刺激して興味の幅を広げる大学特別授業

 2015年、本校は秀明大学学校教師学部附属として新たなスタートを切りました。同学部は全寮制により総合的な人間力と確かな指導力を持った教員養成を実践しています。2015年3月の卒業生の教員就職率は87.9%と、国公立教員養成大学・学部の平均教員就職率(69%)を大きく上回りました。

 本校では、大学との連携を生かし、「大学特別授業」を積極的に行っています。本校の生徒が大学に出向き、大学の先生による授業を受けるのです。2015年度の大学特別授業は、全部で10回、2016年度は国語、社会、数学、理科、英語の各教科で各学年1回ずつ、計15回としました。授業内容は、大学の先生の専門分野をそれぞれの学年に合わせてアレンジしたものになっています。例えば、中3の理科では、ゼブラフィッシュの受精卵を顕微鏡で観察し、卵の初期発生について学びました。今朝受精した卵と、1日前に受精した卵を比較したところ、たった1日でも大きく変化していることに生徒たちは大変驚いていました。

 授業のあとの生徒の感想文を見ると、単に授業が面白かったというだけでなく、「興味を覚えたので、自分でさらに調べてみたいです」という感想が目立つようになりました。これは後で説明する『PGTプログラム』で疑問を持って調べ、発表する作業を重ねることで、知的好奇心の質が変わってきたためではないかと考えています。単に知りたいというだけでなく、自分で考えるという過程が加わったからでしょう。さまざまな取り組みが相乗効果を上げています。

教員をめざすインターン生が学習面、生活面でバックアップ
PGTプログラムで取り組んだ内容をポスターにまとめて文化発表会や、駅コンコースで展示発表しています。PGTプログラムで取り組んだ内容をポスターにまとめて文化発表会や、駅コンコースで展示発表しています。

 大学との連携のもう一つの特徴が、教員をめざして勉強している学校教師学部3年生、4年生の希望者によるインターン制度です。インターン生は週に1日本校に通い、学級担任や担当教科の授業の補助にあたります。担当する学級は1年間固定しているため、生徒にとっては、学習面、生活面でサポートしてくれる年の近いお兄さん、お姉さんと密な関係をつくることができます。インターン制度も2年目を迎え、生徒からインターン生への相談が増えてきました。頼れる存在となっているのでしょう。

 インターンを経験した学生は、経験していない学生に比べて教員採用試験の合格率が高いという結果が出ています。インターン生は生徒と接する時間が多いことに加え、ベテラン教員の教室での指導や職員室での会話を通じて、生徒に対する理解力、対応力がついている証拠でしょう。

 大学との連携に加えて、本校が力を入れているのが独自の『PGTプログラム』です。さまざまな体験活動を通して、世の中とつながる力、未来を生きる力を育みます。「Practical」を意味するPスキルは実践力を、「Global」を意味するGスキルは国際力を、「Traditional」を意味するTスキルは伝統力を育成します。具体的には、1年を前期と後期に分け、テーマに沿って教科横断で取り組みを行います。例えば1年の前期は日本の伝統的な「食」がテーマです。2015年度は稲の栽培と収穫をし、調理して食べるところまで行いました。2016年度は大豆の栽培と、それに並行して味噌作りを行いました。発酵食品である味噌は和食の要であるとともに、理科の分野では微生物の働きを学ぶことができます。高校の生物の教員が授業を行い、理解を深めました。

まとめる力、発表する力を育成し情報の活用力を高める

『PGTプログラム』で行った内容は、10月に行われる文化発表会で、ポスターセッションという形で発表します。各自が研究の内容を模造紙にまとめ、その横に立って来場者に説明するというものです。また、このやり取りからまとめ方に磨きをかけ、ポスターを作り直して、本校にほど近い京成線の勝田台駅の地下コンコースにある勝田台ステーションギャラリーにて、6日間展示しました。期間中インターン生が常駐し、来場者の質問に答えました。2015年は313名が会場に訪れましたが、2016年の来場者数は402名に増え、地域での認知度が上がっているのを感じました。

 新たな取り組みとして、中2では「グローカル」をテーマにしたプログラム、中3では職場体験を中心としたプログラムがスタートしています。どのプログラムも、自分なりの視点を持って探求することを大切に進めています。深い探求を行うことで、さらに興味が湧き、もっと知りたい、学びたいというスパイラルが生まれます。そして、それが各教科の授業にも活きていきます。

 また、文章や図表を適宜使いながら、相手に伝わるようにまとめる力の養成にも注力しています。まとめる力、プレゼンテーション力は一朝一夕には身につきません。日本の子どもたちは、さまざまな情報を選び、つなげてまとめる力が不足しているという調査もあります。授業をはじめ、さまざまなプロジェクトを通して情報活用力を鍛えて、わかりやすく意見を伝えることができるように、万全の態勢でサポートしていきます。

創立35周年を迎えた同校。秀明の塔をバックに。創立35周年を迎えた同校。秀明の塔をバックに。

[沿革]埼玉県川越市にある秀明学園(全寮制による中高一貫教育)の創立者である川島寛士先生により、1981年に学校法人秀明八千代学園秀明八千代中学校開校。1984年秀明八千代高等学校開校、1988年秀明大学開学。同じく1988年、イギリスのケンブリッジ大学およびアメリカのミドルベリイ大学と英語教育提携。1989年男女共学校化。2015年4月に秀明大学学校教師学部附属秀明八千代中学校に改称。

(この記事は『私立中高進学通信2017年2・3月合併号』に掲載しました。)

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