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私立中高進学通信

2016年12月号

目標にLock On!! 私の成長Story

サレジオ学院中学校

一時は「辞めたい」とさえ思った学校が
自分を大きく育て司法への道を拓いてくれた

OB 小山健太さん 70期司法修習生

OB 小山健太さん
70期司法修習生

まさかの繰り上げ合格で「自分」を諦めた日々

 9月のこの日はサレジオ祭(文化祭)の2日目。小雨模様にも関わらず、多くの来場者で校内はにぎわっています。

 司法試験に合格し、12月から70期司法修習生になる小山健太さんが、同校に入りたいと思ったきっかけもこのサレジオ祭でした。

「在校生がやさしくて、ここなら楽しく6年間を過ごせそうだと思えたからです」

 しかし、その思いとは裏腹に、入学してすぐに「学校なんてつまらない」と感じるようになってしまいます。

「それは繰り上げ合格で入学したからです。そんな自分を認めることができず『どうせ自分は繰り上げだから、何をしてもダメなんだ』と、あらゆることに対し前向きに取り組めなくなってしまったんです。部には入っていましたが、小学校の時から続けてきた剣道ですら、つまらなく感じてしまいました」

 そして小山さんは、いつしか「学校を辞めたい」とまで思い詰めるようになってしまいます。「あの時の自分は、不貞腐れていた」と振り返ります。

 そんな小山さんを変えるきっかけとなったのは、中2の担任の先生の一言でした。

「保護者面談で『小山くんは、絶対にこちら側に来られる』と言い切ってくれたんです」

 先生は「こちら側」といって、成績の上位側を指しました。やる気を失い、勉強もせず、成績も下から数えたほうが早い。そんな自分の可能性を先生が信じてくれていることに驚き、そして、先生が自分をしっかり見ていてくれることを何よりもうれしく感じたのです。「自分も先生の言葉を信じて、まずは勉強をがんばってみよう」と思えるようになり、それから、小山さんは変わり始めます。

「剣道の基本姿勢である『構え』を変えてみたいと顧問に相談しました。その新しい構えが自分に合い、剣道に対してもまた、楽しさを見出せるようになりました」

再びの挫折でも自分を信じ進める力がついていた
剣道部時代。部旗を手に大切な仲間たちと。剣道部時代。部旗を手に大切な仲間たちと。

 その後、日々の努力が実り、小山さんは慶應義塾大学法学部への推薦を勝ち取るほどに学力が向上します。そして将来は、法曹の仕事に就きたいと目標を定めました。

「司法の道を意識し始めたのは、中3の職場訪問で法律事務所を訪れた時です。『困っている人を救う』という言葉に心を打たれました」

 司法試験を受けるために、法科大学院へ進学をします。

「慶應の法科大学院に挑戦しましたが、またしても補欠合格。大学院の2年間は本当に苦労しかなかったです。一生懸命勉強をしているはずなのに、成績は伸び悩みました。その頃に考えることといえば『高校時代に戻りたい』ばかり(笑)」

 一度は辞めることまで考えたサレジオ学院ですが、そこで過ごした時間は「戻りたい」と思えるほど、大切なものになっていました。

 大学院での成果の見えない毎日で、小山さんを奮い立たせてくれたのも、中高時の剣道部でのある稽古でした。

「合宿で行う伝統の『たらい稽古』は、居並ぶ先生やOBを相手に、ひたすら竹刀を打ち込みます。体力の限界を感じても、『ここで倒れたら負けだ』と自分で自分に鞭を打ち、乗り越えてしまえるんです。気力も養える稽古でした」

 司法試験に向けて辛いと感じるときには「たらい稽古」を思い浮かべ「あれより辛いことはない」と、自分に言い聞かせました。そして、とうとう試験を迎えました。

「試験が終わり、スマホの電源を入れた瞬間に、着信があったんです」

 中高時の剣道部の仲間が小山さんを労うために試験会場に内緒で集まり、待ち構えていたというのです。

「『剣の道は人間形成の道』と、顧問に教えられました。そして、サレジオでは25歳の男づくりを教育理念の一つに掲げています。今その25歳ですが、こんなに素晴らしい同じ25歳の仲間が身近にいると、自分は『まだまだだなぁ』と思います」 

 小山さんはご自身のエピソードを通じ、同校の理念である「アシステンツァ(=ともに居る)」が、生徒の一人ひとりの心を強く、豊かに育んでくれることを教えてくれました。

剣道部高校部長の東山大介くん(高2)と中学部長の東山賢三郎くん(中2)の兄弟が、剣道部OBの小山さんを訪ねて来ました。
左から、中1時代の担任だった定光先生、大介くん、小山さん、賢三郎くん、剣道部顧問を代表して吉見拓也先生。左から、中1時代の担任だった定光先生、大介くん、小山さん、賢三郎くん、剣道部顧問を代表して吉見拓也先生。

賢三郎くん
「司法試験や弁護士と聞くと、勉強をいつもしているというイメージがあります。剣道をする時間はありますか?」

小山さん
「勉強は大変だけど、時間はつくろうと思えばつくれるものだよ。先日出場した剣道の大会にも、現役の弁護士の先生が参加されていたよ」

大介くん
「もうすぐ受験なので、大学生活が気になります。大学ってどんなところですか」

小山さん
「高校までは課題もたくさん出て『やらなくてはいけないこと』が決まっているよね。大学はとにかく『自由』なんだ。勉強をしたい人は勉強を、何かほかにやりたいことが見つかった人はそれをやれる環境だよ。ところで2人はどうして部長になったのかな?」

賢三郎くん
「僕は号令をかけるのが好きで、部長になりました」

大介くん
「僕たち兄弟は、小学校から剣道をやっていたので、部内ではそれぞれに一番強いという自負があります。僕はだからこそ、部長を務めみんなを引っ張っていきたいと思いました。弟には、強さに甘んじることなく、自分を高めてほしいと思っています」

小山さん
「そうだね、目標を高く持つことは本当に大事なことだと思う。今、それぞれどんな目標を持っているの?」

賢三郎くん
「市大会で、一つでも多くの試合を勝ち抜くことです」

大介くん
「目標は高く! インターハイ出場をめざしたいです」

小山さん
「頼もしいね。思った以上に高い目標を持っていてくれて安心したよ。とにかく6年間を楽しく過ごすことが大事。辛くなったら辞めたっていいんだよ。でも、継続することでしかみつけられないモノが必ずある。だからどんなことも楽しんで、なるべく続けられるようにするといいよ。後悔のない6年間を過ごしてほしいな」

「小山くんは真面目な生徒でした。『中学時代はやる気がなかった』と本人は言いますが、私たち教師は、彼がとても実直に物事を進められる生徒だと知っていました。自分が思っている以上に、目の前の課題を確実にこなしたからこそ、今があるのではないでしょうか。本校は、生徒を見守る大人の数が圧倒的に多いのが特徴です。保護者やOBなどさまざまな立場で、大勢の大人が生徒に関わっています。今日も小山くんがこうやって、現役生に言葉をかけてくれる。それを聞くことで、私たち教師もまた学びます。学校にとって、卒業しても生徒は大きなエネルギーです。長く続く生徒とのつながりこそが、学校をより生き生きと輝かせてくれると実感しています」(定光善吾さだみつよしあ先生)

(この記事は『私立中高進学通信2016年12月号』に掲載しました。)

サレジオ学院中学校  

〒224-0029 神奈川県横浜市都筑区南山田3-43-1
TEL:045-591-8222

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