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私立中高進学通信

2016年11月号

授業見聞録

城北中学校

理科
実験重視の理科教育により論理的に調べ、考察する力を伸ばす

多彩な実験器具を完備した中学専用の理科実験室が2つあります。竹野内先生の授業はユーモアを交えながらスピーディーに展開します。

多彩な実験器具を完備した中学専用の理科実験室が2つあります。
竹野内先生の授業はユーモアを交えながらスピーディーに展開します。

 創立以来受け継がれる『質実厳正』の精神を柱とし、『着実・勤勉・自主』を校訓として『人間形成と大学進学』を教育目標に据える同校。男子中高一貫教育を貫き、中1~中2を基礎期、中3~高1を錬成期、高2~高3を習熟期と位置づけ、基礎期の2年間で中学校の学習内容を修了するべく、基礎学力の徹底習得に力を注いでいます。なかでも内外から高い評価を受けている中学理科教育では、「実験」を徹底重視。中1~中2専用の2つの実験室を駆使して、化学・生物・物理の実験を月2回ほど行い、学習意欲と学力の向上を図っています。

「中学では3年間、夏休みの自由研究の優秀作を発表する『理科自由研究発表会』を校内で開催しています。特に優秀なものは、翌年の東京都私立中高協会主催『生徒理科研究発表会』でも発表します。実験を重視するのは、学習意欲向上と課題追求の意味もありますが、理科に限らず、すべての学びの基礎力となる“自ら考え、調べる力”を伸ばす意味も大きいです」(理科担当/竹野内研先生)

 理科実験はグループワークで行うため、21世紀型教育に求められる協働力やリーダーシップ、互いに教え合いながらチームワークを培う責任感の育成にも大いに役立つと竹野内先生は言います。

「本校の理科実験は、事前にテキストやプリントを使って実験の目的や科学的原理を理解し、知識を得て、実験後も1週間かけて実験結果をじっくり考察します。用紙4枚から10枚にわたるレポートを作成することで、実体験を論理的な思考力に昇華し、ほかの例に結び付けて考える力の育成にもつなげています」

 さらに中2では、国立科学博物館での校外学習を実施。展示に関連したワークシートを活用することで、生徒が自主的に視野を広げる機会を設けています。そして竹野内先生自身も、実験主体の中学理科の授業には、多くのこだわりを持って取り組んでいます。

「基礎期では、身近な題材を使って本格的な実験を行うことで、高校でのレベルの高い学習でも戸惑わない経験を積ませたいと思っています。グループワークでの実験では、素直な目線でお互いを高め合う人間力も同時に養っていきたいです。理科の体験型、実験授業は、成功することだけが目的ではありません。失敗も、生徒の考える力を養うチャンス。今後も生徒自身の力を伸ばす良きサポート役として取り組みたいです」

授業レポート
「アンモニアの噴水実験」を通じて気体の性質と化学反応を学ぶ

 中2の1学期、最後の理科実験は「アンモニアの噴水実験」。クラスを12班に分け、4人1組で行います。

 まずは竹野内先生が、テレビモニターに本日の実験手順を図解入りで映し出してポイントを説明。とくに今回は

「火を使うから、集中して危険のないように。器具の扱いも慎重に!」

 との注意が飛びます。

 手順説明が終わると、班ごとの担当者が実験助手の小野先生から用具を受け取り、実験がスタート。各班で進捗は異なりますが、隣り合った班とも協力し合い、生徒たち全員が生き生きとした表情で、驚きの声を上げながら実験を進めていきます。

 今回の実験は、塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜて加熱することで、生成されるアンモニア気体の性質を知るのが目的。アンモニアは空気より軽く刺激臭があり、水に溶けやすく、アルカリ性の物質であることを学びます。なかでも生徒たちがわきたったのは、アンモニア自体の刺激臭と、アンモニアが満ちたフラスコにフェノールフタレイン液が溶け、吸い込まれたときの噴水現象でした。

「これ、トイレの匂いだ!」

「水がピンクになって吹き出した! おもしろい!」

 と、男子校らしい元気いっぱいの声が飛びます。

 実験終了後は、配布済みのプリントに「なぜ噴水現象が起こるのか」など、本実験で学ぶべきことへの質問の答え、気体発生反応についてのまとめとしての「酸素」「水素」「二酸化炭素」「アンモニア」の化学反応式などを書き込み、代表者が黒板でも解答します。実験結果の考察にも時間を割いてしっかりと理解を深めながら、竹野内先生のテキパキしたリードとサポートにより実験授業は終了しました。

実験の前に、竹野内先生が進め方の手順を紹介。実験器具の組み立て方や、薬品の扱い方などの注意事項を生徒とともに確認します。実験の前に、竹野内先生が進め方の手順を紹介。実験器具の組み立て方や、薬品の扱い方などの注意事項を生徒とともに確認します。
発生したアンモニアをフラスコに捕集し、リトマス試験紙を差し込むと気体がアルカリ性であることが確認できます。発生したアンモニアをフラスコに捕集し、リトマス試験紙を差し込むと気体がアルカリ性であることが確認できます。
ビーカーから水が上昇して噴水状に吹き出す。アンモニアと溶液が反応してピンク色に変化します。ビーカーから水が上昇して噴水状に吹き出す。アンモニアと溶液が反応してピンク色に変化します。
実験が終わった班は器具の後片付けをして、プリントに実験から得られたデータと考察を書き込みます。実験が終わった班は器具の後片付けをして、プリントに実験から得られたデータと考察を書き込みます。
実験後の考察では、気体発生反応の化学反応式を完成。実験による基礎から応用まで、一貫して学びます。実験後の考察では、気体発生反応の化学反応式を完成。実験による基礎から応用まで、一貫して学びます。

(この記事は『私立中高進学通信2016年11月号』に掲載しました。)

城北中学校  

〒174-8711 東京都板橋区東新町2-28-1
TEL:03-3956-3157

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