私立中高進学通信
2016年11月号
グローバル時代の学び方
横浜翠陵中学校
実践を積み重ね鍛えられ伸びる英語力
ネイティブ講師と過ごすサマースタディキャンプ

現地での英会話レッスン。少人数制なので生徒たちの集中度も高まります。
外部講師を招いて実施する2泊3日の勉強合宿
2016年から中高一貫の『グローバルチャレンジクラス』を設置した同校。伝統ある語学教育に支えられた「英語力」に加え、どんな場面にも対応できる「人間力」を養成し、国際社会で活躍できる人材の育成をめざしています。中高の6年間で英検取得や海外研修などさまざまな取り組みが用意されている中で、入学後最初に体験する大きなイベントが、軽井沢での『サマースタディキャンプ』です。
サマースタディキャンプは中1~中2の夏休みに、国・数の総復習と英会話を徹底的に行う2泊3日の宿泊研修です。
初日は行きのバスからネイティブ講師と一緒に英語での自己紹介がスタート。夕食後まで英会話のレッスンが続き、翌日も早朝から英語でのラジオ体操。最終日には英語プレゼンテーションの発表が待っています。合間には国語と数学の授業も実施され、まさに勉強漬けの3日間です。
「ネを上げる生徒が出るのではないかと思いましたが、『休みたい』という声もなく、ネイティブ講師からも『とても積極的』との評価を得ました。自分の英語が通じることに、楽しさを感じたようです」
(英語担当/我妻明子先生)
わからない語彙もその場で聞いて覚える
キャンプでのいつもと違った授業体験は、生徒たちには新鮮だったようです。普段の授業では先生に頼るところを、辞書をひいて自分で考え、自力で英語を組み立てて会話しようとする姿が見られたといいます。特に中1は習っていない単語や表現もありましたが、わからない単語はその場で講師に教わり、吸収していったといいます。まさに「生の」英語体験となったのです。
「習ったものを使って『役に立った』という体験が生徒たちには大切だと思います。教科書通りに英語を発しても意味はなくて、言ったことが伝わった、相手の言うことが理解できた、という経験が必要です」
と我妻先生。サマースタディキャンプはそのための絶好の場となっているようです。
きめ細かなプランニングが英語力伸長のカギ

「サマースタディキャンプには、14名ものネイティブ講師が参加します。講師のみなさんにすべてお任せにしてしまうと効果にも差が出てしまいます。そのため、事前に本校のネイティブ教員と、かなり細かいティーチングプランを作成しました。
結果的には課題やワークシートなどをきっちり用意したことで、生徒たちもやりやすかったようですね」(英語担当/我妻明子先生)
Action Report File 001
「電話でのやりとり」「道案内」を練習
スポーツ交流など楽しいアクティビティも充実
実践で使える英語を学んでもらうため、中1は「電話でのやりとり」「遊びに出かける約束をする」、中2は「道案内」という課題に沿って会話をしました。日常的な会話から東京オリンピックを意識した「交通機関の乗り換え案内」まで、身近な題材が生徒たちにも好評でした。生徒7人で1グループになり、1グループに1人ネイティブ講師がつきますので、指導もきめ細かに行われます。
また、外に出て体を動かす楽しいレクリエーションの時間もあります。交流はすべて英語ですが、経験豊かな講師陣が生徒たちを上手にリードして会話を導いてくれます。

4年後の日本を意識した「外国人への道案内」というレッスンがスタート。

ハードな勉強の合間にもスポーツでリフレッシュ。軽井沢の空に笑い声が響きます。
サマースタディキャンプ 主なスケジュール | ||
---|---|---|
1日目 | 8:30 | 学校出発 バス内で英語で自己紹介 |
12:00~ | 昼食・オリエンテーション | |
13:30~ | 国語・数学 授業 | |
15:40~ | 英会話・英語授業 | |
17:30~ | 休憩、夕食、入浴など | |
19:00~20:00 | 英会話(アクティビティ) | |
20:00~20:30 | Essay Writing | |
2日目 | 6:15~ | 英語でラジオ体操 |
6:30~ | 身支度、朝食、休憩 | |
8:30~ | 国語・数学授業 | |
10:30~ | 英語授業・英会話(アクティビティ) | |
12:30~ | 昼食 | |
13:30~ | 講師と共にスポーツ、夕食・入浴をはさんでプレゼン準備など | |
20:00~20:30 | Essay Writing | |
3日目 | 6:15~ | 英語でラジオ体操 |
6:30~ | 身支度、朝食、部屋片付け | |
9:00~ | プレゼン発表 | |
12:30~ | 昼食後、宿舎出発 |
Action Report File 002
プレゼンテーションで3日間の成果を発表
英語で語る経験が自信に

プレゼンのリハーサルを担当講師にチェックしてもらいアドバイスを受けました。
最終日は中1~中2生ともに英語でのプレゼンテーションにチャレンジしました。中1のテーマは「学校について紹介する」。中2のテーマは「日本の中でのおすすめの場所」です。英語の原稿はネイティブ講師の指導のもと、時間をかけて作成して仕上げ、スピーチの練習もじっくりと行いました。大勢の前での発表は緊張しますが、生徒たちは真剣に取り組み、一段成長したといいます。同校ではサマースタディキャンプ以外でも、『翠陵グローバルプロジェクト』(SGP)として、プレゼンテーションの学習を繰り返し実施しています。
翠陵グローバルプロジェクト(SGP)とは?
2016年よりスタートした中高6年間でグローバル人材の育成をめざす新コース『グローバルチャレンジクラス』。このクラスが3年間をかけて取り組むのがグローバル教育のプロジェクトです。アクティブラーニング型授業を多く導入し、総合学習の時間を使ってグループワークで国際的なトピックを話し合い、最終的には英語でのプレゼンテーションをめざします。
先生から一言
「使える英語」が身につく英会話研修を

「英語力が必要といっても、実際には日常的に英語を使う機会がないのが日本の現状です。とはいえ、今後の社会では世界の人々と普通に会話することが求められるようになってきます。そこで、授業のように準備をされたなかで英語で答えるのではなく、その場その場で対応する実践的な体験が大切になってくるのです。サマースタディキャンプでは、その実践力を磨き、実際に英語で会話するなかで『こう伝えたかった』『こう表現したかった』と生徒たちは感じています。この体験が、のちの学びにとっても、とても大切だと考えています」(主幹教諭/林薫先生)
(この記事は『私立中高進学通信2016年11月号』に掲載しました。)
横浜翠陵中学校
〒226-0015 神奈川県横浜市緑区三保町1
TEL:045-921-0301
進学通信掲載情報

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