私立中高進学通信
2016年11月号
グローバル時代の学び方
普連土学園中学校
外国人教員との学校生活で日常的に英語に親しむ
英語力はもちろん、異文化への理解も深まる

始業時間から放課後まで、外国人専任教員が常勤。生徒との距離も近く、自然な形で英語が身につきます。
授業だけでなく日常的な交流を
キリスト教フレンド派に基づく同校では、多様な文化や宗教を認め、世界の人々と共に力を合わせて生きることを大切にしています。こうした理念は英語教育にも息づき、英語による交流の輪を広げ、国際理解を深めるための試みを数多く行っています。
そんな英語教育を支えているのが、4人の外国人教員です。中学では英語の授業が週6時間ありますが、そのうち1時間がネイティブ教員による授業。劇やゲームを取り入れたり、少人数グループに分かれてそれぞれ異なる学習を行ったりと、さまざまな取り組みをしています。
異なる思想を許容する柔軟性を培う
外国人教員が指導する学校は多くありますが、多くの場合、教員は授業が終わると退勤します。しかし同校の教員は、始業時から放課後まで学校に常勤。修学旅行などの学校行事にも参加しています。
「私たちがめざすのは、生徒と教員、日本語と英語という壁を越えた人間対人間のコミュニケーションです。そのためにも、日頃から英語で意見を交わし合える環境づくりを心がけています。例えば文楽や歌舞伎などを観賞する授業には、私たちも同行します。日本文化について意見を交換することで、生徒たちは『外国人に日本の伝統を説明できた』という自信を得ることもできます。授業でも『夏休みをどう過ごした?』などの身近なテーマから始まり、学年を重ねるごとに学校の歴史、社会における女性の役割など幅広いテーマで話し合っていきます」
(英語科/ダニエル・スティフラー先生)
ランチタイムをいっしょに過ごしたり、廊下で立ち話をしたりするうちに、生徒たちも英語を話すことに気負いや恥ずかしさを感じなくなるそうです。
「中3生になれば、言いたいことを伝えられるようになりますし、外国人との会話にも緊張感がなくなります。私たちとの会話を通じ、異なる思想や文化を受け入れ、多様性を認めるグローバルな考え方を養ってほしいですね」
違いを受け入れ人間対人間として接してほしい

「“グローバルな人材”と言うと、英語が話せたり、海外企業に就職したりする人を思い浮かべるかもしれません。でも、それ以上に大切なのがハートです。日本ではよく“国際人”という言葉を使いますが、多様な人種が混在するアメリカにはそれに該当する言葉は存在しません。国籍の違いは当たり前。そのうえで、人間対人間として互いの考え方を尊重できる人に育ってほしいと思います」
(スティフラー先生)
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4人のネイティブ教員と日常的にコミュニケーション
授業はもちろん、課外時間もいっしょ
英語の授業を受け持つ4人の外国人専任教員は、常に生徒たちといっしょに学校生活を送っています。ランチタイムには生徒たちが先生のもとを訪れることもあれば、時には先生方が教室へ出向くサプライズも。アイドルやディズニーキャラクターの話など、生徒たちにとって関心のある話題で英会話を楽しんでいます。
校内サイトでは、先生方が動画やブログを配信。「ネイティブの先生と話したいけれど、何を話していいかわからない」という生徒にとっての会話の糸口になっています。また、夏休みには先生方に英語の手紙を送ったり、身近なテーマに基づいてレポートを書いたりする課題も。自然なコミュニケーションを通じて、生きた英語力をつけることができます。

4人のネイティブ教員が、授業の成果を見ながらカリキュラムをデザインしています。生徒と年齢も近いため、日々気軽に会話を交わしているそうです。

毎週金曜日に希望者とランチをとるほか、先生方が突然教室を訪れるサプライズランチも!
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少人数グループで学ぶSTUDIO ENGLISH
ユニークなカリキュラムがスタート

5人ほどの少人数グループに分けることで、それぞれの生徒に目が届くようになりました。
中2生に対しては、ネイティブ教員と日本人教師によるチームティーチングを実施しています。このクラスでは、5人ほどのグループに分かれて、英会話、英語日記、英語の授業の復習など、それぞれ異なる学習を行います。
「今までは20名ほどの少人数クラスで授業を行っていましたが、それでもおとなしい生徒は積極的に発言できませんでした。人数を絞ることで、全員が会話に参加できるようになりました」(スティフラー先生)
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3日間英語生活を送るENGLISH CAMP
中3夏休みの人気イベント
中3の夏休みには、安曇野で3日間の『ENGLISH CAMP』に参加します。歌やダンス、自然観察スケッチなどのレクリエーションはすべて英語で実施。キャンプ後には、そのレポートを英語新聞にまとめます。各グループで趣向を凝らした新聞は、先生も驚くほどの読み応えです。


自然の中で英語を学ぼう
もちろん、このイベントにもネイティブ教員が同行。レクリエーションで生徒との距離がさらに近づきます。
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英語劇や英文コミックを発表ENGLISH CHALLENGE
誰でも参加できるアクティビティ

スピーチ、劇、歌、暗唱、物語創作、コミック創作の6部門に分かれ、英語での発表を行います。
中3生は、英語劇、合唱、英語による物語やコミックの創作を行う『ENGLISH CHALLENGE』に参加できます。
「以前はスピーチコンテストを実施していましたが、それではコンテストに参加する生徒しか活躍できませんでした。そこで、誰もが得意分野を英語で発表できるように、さまざまな部門を設けたのがこの取り組みです。任意の参加ですが、8割近い生徒がなんらかの発表で創作に力を発揮しています」(スティフラー先生)
(この記事は『私立中高進学通信2016年11月号』に掲載しました。)
普連土学園中学校
〒108-0073 東京都港区三田4-14-16
TEL:03-3451-4616
進学通信掲載情報

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