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私立中高進学通信

2016年10月号

校長が語る 思春期の伸ばし方

芝浦工業大学附属中学校

夢を持った子どもたちを引っ張っていく場所でありたい

ロボットセミナーの風景。学業以外の様々な体験を積むことが、自分の進むべき道を見つける大きな力になります。

ロボットセミナーの風景。学業以外の様々な体験を積むことが、自分の進むべき道を見つける大きな力になります。

大人になる憧れを大切にしていく教育
大坪隆明(おおつぼ・たかあき)大学卒業後、塾講師の傍ら日本語教師の資格を取得し、東南アジアで約6年間、日本語教育に従事。その後、芝浦工業大学入職。教務・学生・就職の各部責任者を歴任し、学事部長として大学改革に関わる。2010年10月に芝浦工業大学中学高等学校校長補佐として着任。2012年4月から現職。大坪隆明(おおつぼ・たかあき)
校長先生

大学卒業後、塾講師の傍ら日本語教師の資格を取得し、東南アジアで約6年間、日本語教育に従事。その後、芝浦工業大学入職。教務・学生・就職の各部責任者を歴任し、学事部長として大学改革に関わる。2010年10月に芝浦工業大学中学高等学校校長補佐として着任。2012年4月から現職。

 前身である『東京鐵道中学』から始まり、90年を超える歴史を持つ同校。一貫して、産業界の現場に社会貢献する人材を送り出す教育をしてきました。心身ともに大きな変化を迎えながら、自分の適性や将来の職業などを探り始める時期でもある思春期。その真っただ中の子どもたちを、同校ではどのように見守り、育んでいるのでしょうか。大坪隆明校長先生にうかがいました。

「思春期というのは、『大人になろうとする力』が伸びていく時期だと個人的に考えています。しかし、この力を伸ばすのは、学校だけの力では非常に難しい。大切なのは『大人になることに対する憧れ』や『ああいう大人になりたい』と思う気持ちです。私の場合は歳の離れた姉がいて、姉の趣味の音楽や映画、小説に対して非常に強い憧れがあり、背伸びをして聴いたり観たりしていました。思春期には、このような『背伸びをすること』がとても大事だと思っています。
 保護者の方々には、『ご自宅に書棚がありますか?』とうかがっています。身近な大人である親がどんな本を読み、どんな音楽を聴き、そしてどんな蓄積を持っているかという姿をぜひ見せてあげてほしいと思います。大人が見る写真集の中にどんな写真があり、それによってどんな感銘を受けているかということからも、多感な時期の子どもたちは様々なことを感じ取ります。夏休みを控えた保護者の方々には、『ぜひ、お子さんと一緒にライブに行ってください』とお伝えしました。音楽でも美術でもスポーツ観戦でも、ネットやテレビの画面上ではなく、生で本物を体験してほしいのです。
 中高6年間在籍する学校の中にも、たくさんの大人がいます。例えばスポーツ、プログラミングなど様々な分野でモデルとなる人がいます。また、大学生や大学教授と接する場面もあり、そういう機会を多く作るようにしています。学校というのは、夢を持った子どもを引っ張っていく場所でありたいと思っています。大人が子どもに、大人であることの格好よさを示すことができる……そんな仕掛けづくりも必要ではないでしょうか」

夢や意志の育みを6年間サポートする
学べる存在、憧れる存在との出会いが、子どもたちを良い意味で背伸びさせます。学べる存在、憧れる存在との出会いが、子どもたちを良い意味で背伸びさせます。

 大人になろうと背伸びをし、少々不安定な心の状態の中で、自己を見つめ、将来についても考えることが必要になる思春期の時期。同校ではそんな時期の子どもたちをどのように見つめているのでしょうか。

「中高の6年間で、男子の身長は30~40㎝伸び、体つきもまったく変わります。この時期は、いろいろな体験を積み重ね、情報を得て、それを知育として成長していく時期でもあります。本校は中学からものづくりに取り組んでおり、それを楽しみに入学してくる、興味のある分野ややりたいことをはっきり持っている生徒が多いです。毎年、芝浦工大に推薦で進む高3生たちと面談をするのですが、その時に、進みたい学部に興味を持ったきっかけや、今までの自分の経験、転機、そして導き出した結論についてストーリー仕立てで語ってもらいます。すごいと思うのは、多くの生徒が、幼少期の夢や憧れ、その頃に見聞きしたことや体験から話をしてくれることです。幼いころからの夢を、大学や社会人生活という将来につなげていこうと思えるというのは、なかなか稀有なことです。その夢や意志を6年間ずっと育み続けることができるように、彼らを見守り、サポートしていくのが、私たちの役目です」

未来を自分で探す時に体験量が大きく役立つ
「思春期の育て方」保護者の心得
  • 自分が夢中になっていることを子どもに見させる環境を
  • 親子で『本物』を見る機会を大切に
  • 心をかけつつ放っておくスタンスで

 子どもたちは、自分の進む道をどうやって見つけていくのでしょうか。そして、大人には何ができるのでしょうか。

「それぞれの生徒の能力や適性というのは、教師にも親にも、なかなかわかるものではありません。『この子の適性を見つけてあげよう』と考えるのは、ある意味おこがましいのかもしれません。そして、自分の適性を自分で見つけるには、やはり体験の量というものが大きく関わってきます。本校は、授業や校外学習、部活動、修学旅行など様々な場を通して、たくさんの体験を提供し、生徒と共有することを重視しています。人が実際に体験できることは限られていますので、疑似体験ができる手段として読書も重視しています。本校では年2回、10日間ずつの読書期間を設けています。もっと長期間の読書期間を設定している学校もありますが、本校ではこの期間がメリハリも効いてよいのではないかと思っています」

 親から見ると、思春期は『気難しい年頃』。思い通りにならないことにいらだちを感じている子どもに、どう接すればよいのでしょうか。

「人生で起きる多くの出来事は他人のせいではなく、けっきょくは自分で解決していくしかありません。しかしそのことがわかるようになるのは、大人になってからのことが少なくないものです。それに気付くためにも、やはりたくさんの体験を積むことが必要です。そのとき保護者は子どもに対して、心はかけても放っておくぐらいのスタンスがいいのではないでしょうか」

2017年4月に校舎移転
そして芝浦工業大学『附属』に校名変更予定
豊洲地区まちづくりガイドラインなどに基づいた「まちづくりに貢献できる学校」が目標です。豊洲地区まちづくりガイドラインなどに基づいた「まちづくりに貢献できる学校」が目標です。

 2017年4月、大学のメインキャンパスがある豊洲に中高の校舎が移転、豊洲において中高大一貫で、将来『芝浦』の名前でグローバルに活躍する人材を育てる環境が整います。中高は芝浦工大に進みたい生徒たちを育てる時期という位置づけが、新校名の『附属』に込められています。また、2017年度の入試から、高校入試で25~30名程度の女子生徒を募集。『芝浦工大で勉強をしたい』という明確な意志を持った生徒を男女問わず受け入れる狙いからの高校入試改革です。

(この記事は『私立中高進学通信2016年10月号』に掲載しました。)

芝浦工業大学附属中学校  

〒174-8524 東京都江東区豊洲6-2-7
TEL:03-3520-8501

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