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私立中高進学通信

2016年10月号

アクティブラーニングで伸ばす新しい学力

文化学園大学杉並中学校

ダブルディプロマコースで自ら学ぶ生徒を育てる

カナダの教育課程を導入して生徒が主体になる授業を実現
ネイティブの先生も含め、クラス全員が自由に意見を交わし合いながら思考を深めていく、自由闊達な雰囲気の授業。

ネイティブの先生も含め、クラス全員が自由に意見を交わし合いながら思考を深めていく、自由闊達な雰囲気の授業。

欧米型の「自主的に考える」教育を当たり前に

 2015年度より、高校3年間でカナダと日本の高校教育を同時に受講し、卒業時には日本とカナダ、両方の高校の卒業資格(ディプロマ)を同時に取得することができる『ダブルディプロマコース』を新設しました。日本で唯一の、ブリティッシュコロンビア州(以下、BC州)の公的教育を受けられるオフショア校でもあります。カナダのカリキュラムは、カナダ人の教員が指導し、授業はすべて英語で行われます。

 同校が『ダブルディプロマコース』の導入を検討し始めたのは2012年頃から。グローバル化する社会に対応する教育として、カナダの質の高い公的教育に注目し、なかでもBC州の学力は『PISA』でもかなり上位に位置していたことから、導入に踏み切りました。とはいえ、海外の教育は、発想の部分から日本の教育と大きく異なります。

「欧米のカリキュラムでは、学習内容を記憶することはさほど重視されません。暗記力でなく、“考え方”を重視します。『批判的に考えられるかどうか』『対比して分析できるか』が重要なのです」

 国際部主任・英語科の窪田淳先生は、そう話します。

“考え方”を評価する授業では、生徒たちが積極的に発言することが求められ、黙っていては取り残されてしまいます。日本の授業との違いに、最初は生徒たちも戸惑っていたそうです。

「しかし、ネイティブの教員が積極的に声をかけるなど細かな配慮を積み重ね、次第に生徒たちも自主的に授業に関わっていくようになりました。今ではみんな積極的に意見を述べ、生徒たちの力で授業をリードしていくまでになっています」

他人と学ぶことで自分の考えを深める

“考え方”を重視する『ダブルディプロマコース』の学びは、そのままアクティブラーニング型授業と言えるでしょう。

「アクティブラーニングというと、日本ではペアワークやグループワークをあらゆる分野で行うイメージがあります。本校ではほかの生徒と学び合うことで、深めていける分野でこそアクティブラーニング型授業を採用すべきだと考えています。なぜなら、他人と学ぶことで自分とは異なる視点があることを知り、取り入れることこそが大切だからです。今は知識だけならすぐにインターネットで調べることができます。その知識をどう組み合わせて活用するのかが重要なのです。それがカナダの教育の考え方ですし、本校も共鳴するところです」

『ダブルディプロマコース』で学んで1年が経過した今、プレゼンテーションをするのにも迷いが多く、準備にばかり時間をかけていた生徒たちは、課題を理解して自分から動けるようになっているそうです。

『ダブルディプロマコース』で学ぶ生徒は3年間で2カ国の教育課程を履修するため、1日8時間のハードな授業を受けることも。それでも、全員が高いモチベーションを持ち、勉強以外に部活動も楽しんでいます。“自ら主体的に動き、発言し、積極的に学ぶ”という習慣が、クラスの活気を生み、学校全体の雰囲気も変わってきているといいます。

※PISA……経済協力開発機構(OECD)による国際的な生徒の学習到達度調査のこと。
PISAはProgramme for International Student Assessmentの略。
日本もこの調査に参加しており国立教育政策研究所(NIER)が実施を担当。

授業レポート
生徒が提案することで大きく展開していく授業
試行錯誤しながら、さまざまなもので落下実験を行いました。ネイティブの先生からの指示も、もちろん英語です。試行錯誤しながら、さまざまなもので落下実験を行いました。ネイティブの先生からの指示も、もちろん英語です。

 高2の物理の授業では、重力加速度を求める実験授業を行いました。『ダブルディプロマコース』では、物理の授業も、もちろんオールイングリッシュ。物理や化学、生物など理系の授業では高1ではサポートの日本人教員がつきますが、高2になる頃には全員が難解な専門用語なども理解できるようになり、ネイティブオンリーの授業が実施されるのです。

 ネイティブの先生から指名された生徒が、記録タイマーを使ってテープの下端におもりをつけて自由落下の実験を行います。おもりに使うのは、私物のキーホルダーやマスコット。さまざまなおもりで落下速度を計り、どのような変化があるかを考察します。

 身の回りのものを使うことで、生徒たちも好奇心をくすぐられたようで、たくさんの意見が飛び交い、授業はわいわいと盛り上がります。実験の後にも、「こうしたほうがいいのではないか?」「テープをもっと短く切るべき」など活発に意見が飛び交います。

コース選択
中学からしっかり敷かれるサポート体制
中学からしっかり敷かれるサポート体制※中2に進級する際、グローバルコースへの移動が可能

 高校で『ダブルディプロマコース』を選択するには、中学入学の時点で『グローバルコース』を選択し、BC州の教育を週3時間受ける必要があります。さらに、英語は高1から週9時間(うちネイティブの授業が7時間)実施されています。『ダブルディプロマコース』への進学を希望して中学受験する生徒も増えたため、万全のサポート体制を敷いています。

ココも注目!
問題解決能力やディスカッションの力が必要
問題解決能力やディスカッションの力が必要

『ダブルディプロマコース』で学ぶ、高2の川井さん(左)。最初はカナダ式の授業に緊張もあったそうです。「BC州の授業では、生徒が発言するほうが多いくらいです。最初は戸惑いもありましたが、次第にどんどん話したくなりました」。授業中は、生徒同士も英語で会話します。「先生が投げかける課題に、グループでディスカッションして解答を出すという形態が多いですね。実験も多くて楽しいです」。いずれは、海外の大学で通用するレベルの英語力を身につけていきたいと話してくれました。

(この記事は『私立中高進学通信2016年10月号』に掲載しました。)

文化学園大学杉並中学校  

〒166-0004 東京都杉並区阿佐谷南3-48-16
TEL:03-3392-6636

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